ラッセル・ライトの代表作であり、今もコレクターの間で人気の高いアメリカン・モダンは、1939年から1989年まで、スチューデンビレ社から製造販売されていた。
機械によって大量生産されたこのシリーズは、
陶器の脆さを持っており、壊れやすいという欠点はあったが、高い機能性、シャープなライン、魅力的な色彩はアート感覚にあふれ、時代に敏感な若者の心を捕らえた。
また、食器はフルセットで売るのが常識だった時代に、単品売りをした戦略は、見事と言うほかない。シャトレウスとチャトニイのカップ&ソーサーを一脚づつ買い、シャトレウスのソーサーに
チャトニイのカップを、あるいはその逆を置くという、自分流のアートを自由に食卓で実現できたのであるから。
1942年にラッセル・ライトはこのアメリカン・モダンで最優秀デザイナー賞を授与された。
コレクターが価値を認めるのは50年代までのアイテムであるが、さすがにアンティークとして提示してきただけあり、アメリカン・モダンは今
見ても、時代を超えて充分に耐えうる作品であることが良く分かる。
アメリカン・モダンのプレートとクリーマー
次のページでアメリカン・モダンのアイテムと色
を紹介いたします。
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