12月の星空スペシャル
天文雑誌を買おう
「天文雑誌は1月号を買わなくちゃ!」
子供の頃、父親から誕生日のプレゼントに買い与えられた「理科年表」*1のページを胸をときめかせて開いていた。巻末の索引で「流星群」「月食」「彗星」なんていう言葉を引いてワクワクした。オールカラーの天体観測入門も買った。しかも四季別で4冊一組!お正月のお年玉もすぐに吹っ飛んだ。
ページをめくる。アンドロメダ星雲の美しいカラー写真を見て、自分が観測した気分になり、理科年表のほんの数ページの「主な流星群」を読み、知ったかぶりをした。
うーん、でもなにかが違うぞ。こんな本では物足りない。図鑑片手に北斗七星から北極星を見つけても、あんまり感動しないみたい。旅行先で星空を眺めていたとき、ふとそう思ったんだ・・・。
天体観測に興味を持ち始めたとき、さてどんなものをハンドブックにしたらいいのだろうと、迷われると思います。本屋さんでは一般に、どういうわけかパソコンコーナーの隣に天文関連の書籍がひっそりと並べられていますね。「××年表」「○○入門」などハードカバーの豪華本もいいけれど、ちょっと待って。今は12月、雑誌コーナーのほうへ足を向けてみて下さいよ。
ここで月刊天文雑誌として次の3冊をご紹介しましょう。
その筆頭に挙げられるのは「天文ガイド」*2(通称「天ガ」)です。比較的上級者向けの記事は内容も濃く、天体写真愛好家の間では本誌に自分の撮った写真が掲載されることが一つのステータスになっています。それから、「天ガ」はどんな図書館にも必ず置いてあるので、必要なページだけをコピーすれば・・・(おいおい)。
次は「月刊天文」*3。ちょっとマイナー系ですが、他誌では少ない機材モノの特集(カメラやレンズの評価記事)も時々組まれ、購入の参考に役立ちます。また、初心者向けの「難しいことは考えず、とにかく観てみよう」的な記事にも好感が持てます。
最後は、天文雑誌の中では比較的創刊が最近の「スカイウォッチャー」*4です。前の2冊より一回り大きいサイズの本誌は初心者〜中級者向け。紙面の色使いも明るい感じです。読者の天体写真を紹介するフォトコンテストに「初級の部」があり(最近は他誌でも見受けられますが)、初めての人も応募しやすくなっています。
さて、12月といえば、ちょうどこれら雑誌の1月号の発売日に当たります。1月号を買わなくちゃいけない理由は何かというと、1年間の天文現象ガイドが特集で組まれていることが多いからなのです。
難しい年表や年鑑を購入するより安価で軽くて持ち運びにも優れてるのがこの「1月号」なのですよ。さあ、みんなも早速本屋へ行って「1月号を買わなくちゃ!」。
ちなみに私は毎年同じのを2冊買って、1冊は部屋の本棚へ、もう1冊はクルマの中に放り込んで、1年間たっぷり使いこなしてますよ。
*1 丸善刊。最近は大正14年発行の初版からのデータを集めた「理科年表CD−ROM」も好評(でもちょっと高価)。
*2 誠文堂新光社刊。言わずと知れた老舗です。雑誌では小中学生の頃からお世話になっていましたっけ。さて、なんの雑誌でしょう?
*3 地人書館刊。私の撮影した天体写真を掲載していただいたこともあります。「原稿料」と言う形でお金をいただいたのは生まれて初めて。
*4 立風書房刊。天文ファンにはおなじみのアストロアーツ社のAstroArts Home Pageでは最新号の紹介や連動記事も掲載。
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