背徳ソ人
人を羨んでばかりで動かないライオン
小さな井戶の中で威張って外を知らない獨裁者
弱い自分を隱したけり虛勢を張る野良犬
全て手に入れた代わりに愛をなくした墮天使
少年を持つ澄んだ瞳はいつしか濁るきり
罪惡感と後ろめたさを抱いて泣いてた
黑く映し出だされた長い影をひいて步く
空を見上げられない旅人よ
何も感じられるまま
花を踏みにじり步いてゆくのか
少年の頃描いた夢はいつしか腐りきり
けなげな花に氣づきもせずに一人になった
黑く映し出だされた長い影をひいて步く
空を見上げられない旅人よ
何も感じられるまま
花を踏みにじり步いてゆくのか
旣にひからびた指で
手探りでなにを求めているのか
黑く彼を包んで泣いていた背德が
孤獨を甘やかしてるだけの夢なのに
それに氣づくはずもなく溺れてゆくだけで ちぎれはじめてく
壞れたぬいぐるみ抱いた少年が僕を見て泣いた日まで
空を見上げて自分の足元を見て
けなげな花にやっと氣づいた旅人よ