この情報は10/18/00に書かれたものです。このページに登場する社名、商品名などは、すべてそれぞれの著作権によって保守されています。以下の説明や助言によって起こり得る故障その他の問題に関して著者は責任を一切おいません。それぞれの作業は各自の責任の元に行って下さい。また、ここに記されて解説は一般的なものなので、あらゆる環境に適応するものではないことをご理解ください。コメント、訂正等ございましたら、himadesuna@yahoo.com までご連絡下さい。

 

 

 

Windowsで日本語を読み書きする方法

アメリカに来て、英語のパソコンを使うにしても、日本語が読み書き出来れば大変便利です。このページではMicrosoft Windowsに関する方法について記述します。読み書きをするには、Microsoft社のサイトからただでダウンロード出来るGlobal IMEというものが必要になります。もちろん市販の多言語ソフトなどを使用する方法もありますが、至急必要という時や、お金を掛けない方法ならば、このIMEを使用するのが一番かと思います。

 

Global IMEとは?

インストールを始める前に、Microsoft Global IMEって何?という方のために簡単に説明をします。

IMEというのはInput Method Editorの略です。フロントエンドプロセッサーという別称もあります。

IME はキー入力を表音文字 (かな) と表意文字 (漢字) に変換するエンジンと、通常使用される表意語句の辞書で構成されています。IME エンジンはキー入力をどの表意文字に変換するか判断します。

多くの表意文字の発音が同じなので、IME エンジンの最初の判断では適切に変換されない場合があります。このためユーザーが希望の文字を選択できるように、同音語句の一覧が表示されます。一覧からユーザーが選択した語句が、その後の変換時には第一候補となることもあります。

Microsoft Windows 95Windows 98、および Windows NT4.0 日本語版には、優れた IME である MSIME が組み込まれています。システム上の制限のため、MSIME はほかの言語版の Windows では使用できません。一方、Microsoft Global IME 日本語版 Active X を利用した IME であり、どの言語版の Windows 上でも Internet ExplorerOutlook Express、および Outlook (バージョン 98 以降) で日本語の文字が入力できます。

注目すべき点としては、IMEはこのように、元々Internet ExplorerOutlook ExpressOutlookという3つのマイクロソフト製品と併用する目的で開発されている、ということです。このポイントを留意しましょう。

Global IMEのインストール

1. Microsoft Global IMEをダウンロードします。このリンクがつながらない場合はマイクロソフトのサイトに行って各自サーチしてください。ダウンロードするときは Japanese Language Packも一緒にダウンロードしてください。これは、日本語印刷に必須です。

Tip IMEに限らずダウンロードしたファイルはDownloadなどと名づけたフォルダーにすべてまとめて保存しておくととても便利です。後でこのアプリケーションの作動がおかしくなったり、他の理由で再インストールが必要になったときに、再び長い間ダウンロードを待つことなく作業できるからです。

2. インストールを開始する前に、他に開いているウィンドウがあれば、すべて閉じて下さい。今ほどダウンロードしたファイルをダブルクリックしてください。すると自動的にインストールが実行されます。後は表示にしたがえばOKです。

3. インストールの最後にコンピューターを再起動するように言われます。この再起動を怠ると後で問題になったり、インストールに伴った変更が反映しない場合があるので、必ず再起動しましょう。

4. インストールはうまく出来たでしょうか?もしうまく行ったなら、システムトレイ(普通画面右下の時刻などが表示されてる部分です。)に今までなかったEnJAという小さな四角いアイコンが現れているはずです。

Tip 2 もし最初のインストールがうまう行かなかったり、今後動作が悪くなって再インストールをしたい場合は、My Computer> Control Panel> Add/Remove Programsに行って、Microsoft Global IME for Japaneseを見つけて削除してください。その後再起動を促されようが促されまいが、絶対にパソコンを一度再起動しましょう。それから再インストールに臨んで下さい。

Global IMEを使ってメールを書く

先ほども書いたように、IMEは元々、Outlook Express、および Outlook (バージョン 98 以降)で使えることになっていますので、他のメールプログラムでは使用出来ません。ここではOutlookを例にとって説明をします。

1. Outlookを起動します。

2. New Mailをクリックして新規メッセージのウインドウを開きます。宛先メールとタイトルは普段通りにタイプしてください。但し、受信者に必ずタイトルを読み取ってもらうために、タイトルを日本語でタイプするのは避けるべきかと思います。

3. メニューのFormatをクリックして更にEncodingをクリックします。色々な文字セットが表示されると思いますが、その中からJapanese JISを選びます。

Tip 3 IMEに付いてくるヘルプを見ると「Japanese JISまたはJapaneseシフトJISを選択するように。」と書いてあるのですが、理論的に言ってJapaneseシフトJISは文字化けの原因になるので、Japanese JISを選択するのが良いかと思います。

4. メッセージ本体に入ったらIMEアイコンをクリックします。小さなポップアップウィンドウが現れたでしょうか?その中からお好きな入力方法を選択します。入力の切り替えはクリック以外にも ` + Alt の組み合わせで可能です。この ` はキーボードの一番左上にあるかと思います。

5. うまくテキストをタイプし終わったら、送信を行う前にメニューのToolsの中にあるOptionsをクリックしてください。その中にSendというタブがありますので、その中のMail Sending FormatPlain TextではなくてHTMLになっていることを確認しましょう。もしなっていなかったらそちらのオプションボタンをクリックしてからこのウインドウを終了してください。

6. Sendボタンを押してメッセージを送信します。この時Message Character Set Conflictというようなメッセージが表示された場合は、「Send As Is」を選択しましょう。

Global IMEに関する質問と答え

Q.1今さっきまで調子良くIMEで日本語をタイプしていたのに、突然今度は出来なくなりました。入力の選択のところをクリックしても英語のオプションしかありません。何故でしょう?

A.1下のタスクバーに複数のウインドウが存在するときに起こる現象と思われます。今必要なウインドウだけを残して他のウィンドウを閉じてみてください。これで大概うまくいくのですが、それでも駄目な場合は、英語オプションをクリックしてからタイプ中のウインドウに戻って、もう1IMEのオプションをクリックしてみましょう。これでも駄目な場合は、すべてのウインドウを閉じてからまた再び作業中のファイルまたはウィンドウを開けてみましょう。これで9割方大丈夫なはずです。どうしても作動しないならパソコンを再起動してくみてください。

Q.2インターネット上の日本語文章をコピーアンドペーストでWordに保存したいのですが、いくらやってみても表示がうまく行きません。どーしてでしょ??

A.2 それはちゃんと文章がコピーされる代わりに四角がいっぱい表示されてしまう現象のことでしょうか。この四角はマイクロソフトによると「お望みのフォントがこのプログラム上にはありません。」という意味らしいです。このような場合は四角を全部選択してからFontをほかのものに換えてみてください。大概MS Gothicで直ると思います。

Q.3インターネット上の日本語文章を印刷したいのですが、一部だけが印刷されて肝心の文章が印刷されません。

A.3 IMEの印刷はフレーム印刷に対応していないと思います。印刷しようとしているページにフレームが使用されていると恐らくフレームだけが印刷されて一番肝心な部分が印刷されないでしょう。また、印刷には、IMEと一緒にダウンロード出来る、Japanese Language Packが必須です。この他にもプリンターによっては追加ドライバーが必要な場合があります。このドライバーはプリンターのような周辺機器とオペレーティングシステムがうまくコミュニケーションを取るための通訳さんのような存在です。このドライバーが必ずしも手に入るとは限りませんが、お使いのプリンターメーカーのホームページに行って検索してみる価値はあります。

Q.4 日本語でホームページを作りたいのですが、IMEを持ってれば出来ますか?

A.4 Wordを使うやり方だけかと思います。

Q.5 日本語で書かれたメールを受信した際、Inboxの中にあるメールの題名や送信者名が文字化けしています。どのようにしたら直せますか?

A.5 受信者側で直す方法はないかと思います。送信者の方に、文字化けしない7ビットの文字コードを使用してもらったらもしかしたら文字化けしないかもしれません。一番無難なのは、相手の方に名前をローマ字で入力しなおしてもらうことです。Eメールはグローバルな通信手段になりつつありますので、どんな環境でも確実に表示出来る方法を選ぶべきだということです。また題名に関しても先ほども書いたように、確実に受信者に読んでもらうためにはローマ字でタイプするのが適当かと思います。

Q.6 AOLIMEを使うことは出来ますか?

A.6 出来ません。

Q.7 IMEを使ってYahoo!などWebベースのメールアカウントから日本語メールを受送信出来ますか?

A.7 出来ます。IMEの使用領域は「HTML編集領域」ということになっていますので、YahooMailHotmailといった、ただでもらえるメールアカウントからもメールを書いたり、受け取ったりすることが出来ます。

最後に、IMEを使ったからといって、日本語のオペレーティングシステムを使うのと同じように、何でもうまく表示出来たり、タイプ出来るわけではありません。多少不都合があっても、仕方がない、と思うのがいいかと思います。また、IMEに付いてくるHelpは大変うまくまとまっていますので、一読をお薦めします。

その他インターネットやパソコンに関する質問と答え

A.1 クッキーとは何ですか?またどうやったら既に書き込まれてしまったクッキーを消すことが出来ますか?

Q.1 クッキーとは、インターネットユーザー各自のパソコンのハードドライブ上に書かれる小さなファイルのことです。一部のホームページにアクセスすることによって書き込みが行われます。使用目的としてはパスワードの再度打ち直しを省く、バナー広告のルーティーンを変える、など色々ですが、最近はこのような本来の目的とは異なり、ホームページを提供している企業などがマーケティング戦略に使用している場合もあります。またインターネットブラウザーの不都合で、クッキーを書き込んだホームページから、それ以外のクッキーの情報も取り出せてしまったり、と問題は多いです。このようにプライバシーなどの問題があるので、クッキーは使用しないのが適当です。Internet Explorerの場合ならメニューからTools>Internet Optionsと行って、Internet Temporary FilesのセクションのDelete Filesのボタンを押すことによって既存のクッキーは削除されます。但し、最近クッキーは必ずしも、一定の場所に書き込まれるとも限らないので、こまめに色々なディレクトリーをチェックして、見覚えのないファイルは削除することをお勧めします。

A.2 インターネットブラウザーのセキュリティーの設定でクッキーを不可にしたら一部のホームページにアクセス出来なくなりました。なぜでしょう?

Q.2 一部のホームページにはクッキーが絶対必要な設定になっています。例えばHotmailは、クッキーを不可にしていると、何度ログオンしようとしても失敗します。このような場合はその都度クッキーを可にするしかありません。一番お薦めな設定方法はTools>Internet Optionsのセキュリティーの設定で、 Allow per-session cookiesEnableに、 Allow cookies that are stored on your computerPromptにする方法です。この場合、パソコンに書き込まれないクッキーは作動し、書き込みが必要な場合はメッセージが表示されて、拒否をすることも出来ます。但し、この設定でもログオン出来ないホームページはあります。

Q.3 元々英語のWindowsが入っていたパソコンに日本語のWindowsをインストールしたいのですが、このようなことは可能でしょうか?

A.3 可能です。但し、多少パソコンの知識があるか、または詳しい方が手伝ってくださる場合でないと難しいかと思います。ポイントとしては、ハードドライブのフォーマット方法を知っている。OSのインストール方法を知っている。ドライバーのインストール方法を知っている。の3点かと思います。また、知識があって作業が行える方でも、パソコン環境によってはドライバーの不足などによりどうしても周辺機器が作動しない、などの不可抗力が掛かってきます。これは特に安価のパソコンで起こり易い問題です。このようなことを承知した上でしたら、OSの入れ替えは物理的には可能です。

Q.4 ウイルスが心配です。でもその正体がイマイチ分かりません。それに防止方法はあるんでしょうか?

A.4 ウイルスとはよく最近耳にする言葉ですが、実際どのようなものかは案外知られていないようです。風邪ウイルスなど人間が感染するウイルスと違って、コンピューターに感染するウイルスは簡単に言ってしまえば「悪さをするプログラム」です。感染経路はさまざまで、ホームページから感染するもの、Eメールから感染するものなどさまざまで、最近日本国内では携帯電話に感染するウイルスも発見されています。また、その破壊力や感染力もさまざまで、まったく悪さをしない冗談の延長のようなウイルスから、他人のファイルやデータを破壊する狂暴なものまで色々です。どちらにしても自分が意図しないものが勝手にコンピューターに付いてしまうというのは大変気分の悪いものです。ウイルスに感染しないためには、むやみやたらに知らないホームページにアクセスしないこと、またアクセスして何らかのメッセージが表示された場合は必ず内容を読むことです。意味の分からないメッセージに大してむやみにYESを選択してはいけません。Eメールも同様に、見知らぬ送信者からのメッセージや、また知人からのメッセージでも不可解な添付ファイルが付いている場合などは十分に注意を払う必要があります。最良の方法としては、ウイルス探知ソフトをインストールすることです。どの商品もさほど高価なものではありませんがそれに反して大変高性能です。

Q.5 文字化けは何故起こるのでしょうか?そのメカニズムは何ですか?

A.5 パーソナルコンピューターやインターネットがアメリカ国内で開発されたことは有名な話です。それが後に日本など諸外国に進出したわけなので、一言で言えば、色々な規格の違いによって起こる問題の1つが文字化けです。アメリカで一般的に使われるASCII(「アスキー」と読みます。)は7ビットで構成されているのに対して日本語の文字セットには8ビット構成のものがあります。7しか通らないところ(サーバー)に8を無理矢理通そうとすると、当然1欠けてしまうのでこれが文字化けになります。また8ビットの文字セットが送信途中で7ビットに変換される場合がありますが、このような処理が行われることがあります。この場合、例えばメールを受け取る側のメールソフトがこの処理に気付かずに8ビットを読もうとして文字化けが起こる場合もあります。いずれにしても、相手に迷惑を書けないために、日本語英語を問わず、メールを書いたり、ホームページを作成する場合は7ビットの文字セットを選ぶのが無難かと思います。

Q.6 アメリカで人気のコンピューター関係の資格は何ですか?

A.6 資格は日本にあるものと殆ど変わらないと思います。というのも、アメリカでもともと始まった資格試験が日本にも導入されるパターンが圧倒的に多いからです。大手ハード/ソフトメーカーなら必ずと言っていいほど何らかの資格試験を設けています。有名どころとしては、マイクロソフトのMCSE、シスコのCCNAなどがあります。その他、インテル、サンマイクロシステムズ、ノベル社なども様々な資格試験を行っています。これらの情報を得るためには、各社のホームページにアクセスするのが一番かと思います。またそれぞれの試験の合格者や受験者が数々の個人ページを設けている場合も多いので、それらをチェックしてアドバイスをもらうのが良いかと思います。

Q.7 インターネットで日本語のホームページを閲覧するときたまに文字化けする場合があります。どのようにしたら直せるでしょうか?

A.7 インターネットブラウザーのメニューでEncodingを探して下さい。ここで日本語を選択すれば直ります。

Q.8 日本で買ったパソコンをアメリカに持っていって使いたいのですが、大丈夫でしょうか?

A.8 電圧の差はありますが、変圧器を使用すれば基本的に大丈夫だと思います。但し、パソコンなどの通信機の国外への持ち出しは条例などによって禁止されている場合もあるかと思いますので、パソコン付属のマニュアルなどを良く読んでから判断するのがよろしいかと思います。またIBMなどの一部のメーカーでは国際保障が付いていたりもしますが、海外だと保障期間中でも修理を断られる場合が多いそうです。何かちょっとした問題ぐらいは各自で直せるような知識と技術があれば大した問題にはならないのでは、と思います。

A.9 オンラインショッピングがさかんなアメリカですが、クレジットカードの情報が他人に漏れるのが恐くて買い物出来ません。Secure Siteってホントに安全なのですか?

Q.9 Secure Siteには暗号技術が使われています。これは非暗号文よりも、もちろん解読が難しいことはどなたも分かることかと思います。但し、セキュリティーの世界では「破られない暗号技術はない。」ということになっていますので、絶対に危険がないとは言い切れません。ですが、クレジットカード情報の悪用はオンラインで起こる場合は殆どないらしく、その殆どはクレジットカード情報を受け取った側の会社の雇用者によるものだと聞いていますので、技術も大事ですが、信用のある会社を選んで買い物をするのが一番良い方法かと思います。

最後に、どのようなことでも大概マニュアルを読めば解決するものです。何かトラブルに出くわしたら必ずマニュアルやHelpを読むことをお勧めします。また、サーチディレクトリーやサーチエンジンサイト(Yahoo!など)に行って検索をすると大概答えが見つかるものです。人間を相手に質問するような表現方法で検索をしてもうまくいきます。(例:Does Windows95 support UBS ports? How to print Japanese on Hewlett Packard Laser Printer など。) 更に、それぞれの分野でguruwizardと呼ばれているような方々は知識を共有することを楽しみにしている親切な方が多いので、個人が営んでいる掲示板などに行ってどんどん質問して助けてもらいましょう。(特に日本の掲示板の方は親切です。)

By usagi