日常からかけ離れた、自然と人間の造形美を目の前にして、ボキャブラリーの少ない私はそこを賞賛するに相応しい言葉も見つからないまま、しばらく見入っていた。と、同時に、この橋の建設にあたって何人の人が犠牲になったのだろう、、、と不謹慎な事を考えていた。
すぐに3D感覚がくずれ、二本足では立っていられなくなり、犬のように4つんばいになって、そろそろとそこを離れた。
さらに道を下り、下に到着すると、余裕が出来てきたのか、そのあまりにも美しすぎる景色に気付いた。
遠くの山が白く太陽の光を反射し、なだらかな丘を新緑の草が覆い、菜の花の黄色がアクセントのように景色を際立たせている。
偉大なる詩人リルケが絶賛したというが、この風景を目の前にしたら、誰でもが詩人になるだろう。
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