BIOSの基礎知識


  

 

 

 


コンピューターがほぼ正常に動いているなら、BIOSなど変更する必要はありません。
フリーズなどはOSの責任でBIOSは関係ありません。下手にいじると、まったく動かなくなる可能性さえあります。

マイクロソフトなど、OSのインストールは「詳しくない人は行わず、ショップに依頼してください」などと脅かします。しかし、しょせんは人の作ったもの、理解不能の怪物でもありません。

BIOS Basic Input/Output System メモリや、ハードディスク(HDD)、CD-ROM等とのデータの受け渡しを担当する。極端に言えば、CPU以外は全部BIOSの仕事。時間と日付も管理している。日付が狂うのは、マザーボードの電池が切れたため。交換すればよい。

LINUXやWindows のOSをインストールするのも、たいていはCD-ROMをセットすれば、勝手にやってくれます。BIOSを意識しなくてもよいのです。設定が理解できなくても、「はい」とか「yes」を選んでおけばまず成功してしまいます。しかし、万一トラブルになったとき、BIOSの最低限の知識が必要です。

特に、VAIOやMacしか触ったことのない人は、見たこともないので(隠してあるだけ)、BIOSといえば恐怖の対象ですが、知識があればどうということはありません。

インストールに問題なのは、ハードディスクが認識できていないか、フロッピーから起動できない、素人でも対処できるのはこれだけです。この対処のみ覚えればよいのです。

BIOS起動方法と異常時の復旧

1.最初にBIOSの起動です。電源を入れた直後にDeleteキーを押し続けると設定画面になります。続けて説明が出て、F2キーを押すのもあります(VAIOやDELL)。 機種により多少の方言があります。

2.操作方法は最下段に表示されています。一般的には
  スクロールが必要でも、マウスは使えないので、矢印キー
  各項目に入るのはENTERキー
  設定変更は機種により違い、多いのは Page Upと Page Downキー、または+と-、またはEnterやスペースキーを押すと順番に変わる。
  ESCキー一つ前の画面に戻る
  F1 ヘルプ表示
        
3.最初の画面でDefaultという文字を探します。これは初期設定に戻すということです。コンピューターがまったく反応しなくなったらこれを選べばよいのです。OSのインストールもこの設定でまずできるはずです。
4.最後に設定を変更したら、それを保存する必要があります。これは「save and exit]を選びます。操作を間違ったり、設定が不安なら「exit without saving」です。どうしても混乱すれば、電源を切ってもかまいません。OSのように異常終了になることはありません。

さてOSインストールのトラブルです。

T.HDDを認識しない
Feture Setupなどの項目に入ってみます。IDEという項目を探します。
primary master
primary drive 0
などの項目があります。これの設定をautoとします。これで動くはずですが、だめならHDDにしてみます。

ここで、IDEという難解な?言葉が出ました。
HDDやCD-ROMはIDEにATAPI接続します。OSは一般的には最上位のIDEに入れる必要があります。
現在のIDEはエンハンストIDEと呼び、4台まで接続できます。4台を2つに分け(実際コードは2本)primaryとsecondaryと呼びます。primaryの2台のうち上位をmasterとかdrive0と名づけ、これが認識される必要があるのです。2番や(つまりslaveやdrive1)3番(secondary)に接続してあると、インストールできません。

U.フロッピーを認識しない
専用コネクターなので、接続されていれば、認識の問題ではありません。
ただし、フロッピーのコネクタは逆ざしが可能なものがあります。この場合は、アクセスランプがついたままになることが多いようです。

BIOSの中に boot sequence という項目がどこかにあるはずです。これがHDDのみになっていたりすると、フロッピ-からは起動できなくなります。HDDのみにしておくとフロッピーやCD-ROMをチェックに行かないので、起動時間がほんの少し早くなります。
本来の設定は、一番をフロッピーにします。2番はCD-ROM、3番はHDDです。こうしておくと、フロッピーで起動できます。さらに、HDDが異常なときにフロッピーから scandisk c:と入力してHDDを直したり、CD-ROMから修復セットアップでOSを修理できるからです。

上の二つの設定を直しても起動できなかったり、HDDにインストールできないなら、配線間違いか故障の可能性が大きくなります。ショップに持ち込んでチェックしてもらいましょう。恥ずかしいことではありません。

逆に、この程度はショップでもチェックして渡しているはずです。

詳しくなるとCL3をCL2にしてみたり、いろいろ変更したくなりますが、変更してもまずうまくいきません。最近のBIOSは賢いので、ほとんど最良に近い設定に自動的にしてくれます。

これ以上の詳しい知識をもっても、使うことはまずありません。設定を変更しても、動かなくなる可能性もあります。

さらに、OSのCD-ROMをセットすれば、上記の設定をせずともたいていは成功します。
最近はAMDのCPUが安くなり、メモリーの値崩れも激しいのでパソコン工房などで、4万以下で実用上まったく困らない1GHzのパソコンが手に入ります。2002年1月急にメモリーが高騰しました。生産調整が効いてきたようです。
古いパソコンのOSを入れれば、格安で高機能パソコンに代えられます。古いパソコンを廃棄すれば、法的には新しいパソコンにOSを再利用するのは違法でないはずです。
どうせ、遅くていらいらするパソコンなど、すぐに使わなくなります。
もちろん、OFFICE2000などのソフトも、古い機種を廃棄すれば他の機械にも入れられるはずです。

付録 OSインストール時のチェック

インストール時に大容量サポートを選ぶかどうか聞きますが、大容量を選びます。32ビットなら当然のことです。

FAT32かFAT16かも聞いてきますが、当然32ビット番のFAT32です。16ビット仕様のFAT16は消える規格で、Windows95のみです。

機種により、ここでHDDのシリンダーの数、セクター長などを変更できるものもありますが、絶対変えてはいけません。OSが読めなくなる可能性があります。インストーラに任せましょう。または、AUTOにしておきましょう。

HDDはc:とd:の二つに分割したほうが便利ですが、初心者はひとつでもかまいません。使用にたいした差はありません。

VAIOやNECの付属OSはBIOSに書かれた特殊コードを判別し、自社以外のDOS/Vなどにはインストールできません。しかし、Meのグレードアップeditionなら格安でも手に入ります。Vaioなどの付属CDがあれば、新規インストールも可能です。古いCD-ROMの中のファイルが正当なものか途中でチェックするだけだからです。これで、新しく早いパソコンに乗り換え可能です。

子供がいれば、アカデミック版を買うのも安くなります。知り合いの学生に頼む手もあります。正規版ですから、CD-ROMだけでインストール可能です。

古いパソコンから移すのにも、使いますが、古いパソコンをアップグレードするときにも保存しておくべきファイルのチェックリストを書いておきます。

1.辞書ツールからuser辞書のtxtファイルへの抽出
2.スケジュールやメールアドレス Outlookのイクスポート
3.MyDocuments
4.ExpolarerのFavorites=お気に入りのイクスポート(ファイルメニュー)
5.ドライバ類

アップグレードや、OSの再インストール、修復インストールでは上記のものも引き継がれますが、念のためコピーしておくほうが安心です。

新規インストールも、買い替えのときに3度くらい練習してみましょう。BIOSもいじってみましょう。すぐになれて、新規インストールなど簡単なのが理解できます。自信がつけば、早くて快適なパソコンに格安で乗り換えられるものです。Macなら20万から40万もするのが、パソコン工房で6万以下で手に入れることもあります。Macはよいものですが、価格の差に見合うほどの性能差は感じられません。お金のある人は買えばよいのですが、エルメスのケリーバッグのようなもので、非常によいとは思うのですが、3万の実用バッグとの差は値段ほどないのです。

実用上はMeか2000に、ソフトはoffice2000がお勧めです。CPUは1GHz以上あっても、使いこなせるソフトや人は少なく、実用にはかわりありません。動画なら、ATHRON1600+くらいかと思います。INTELの2GHzと同じくらいで。価格はずっと安いのです。INTELも一種のブランドで、AMDのほうが優秀です。

XPはマイクロソフトに電話かインターネットで許可を求めないと、途中で動かなくなります。

Windows XPは2000とほとんど変わらず、見かけがよいだけという人もいます。

起動ディスクが必要なバージョンでは、設定のコントロールパネル、アプリケーションの追加と削除から作成します。

2002.1.1
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初級システムアドミニストレーター 河合 尚樹

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