Kenny`s ウェ・マガジン March,2003 By

日本のブルース・ハープ・ファンまたはケン吉岡ファン(3人くらいはいるだろ)の皆様お元気ですか。毎度毎度トロントの気候から話しに入るのも何ですが、この冬はある程度寒く適度な量の(?)雪がコンスタントに降り続き個人的には悪くないと思っています。たまに体感気温がマイナス20度近くまで下がることもあるけど、ガバっと着込んで顔にはマスクまでして(人の目を気にしちゃ生きてけません)いれば寒さもしのげる(ようになった)し、ギグの帰りなんかに雪が積もってまだ誰も足跡をつけていない(夜中の3時だからねえ)歩道を歩いたりするとなんとも趣きがあってよい。逆に変化の大きい冬の方がボクは嫌だ。例えば大雪が積もったと思うと次ぎの日には気温がプラスまであがって雪は溶け出し道路はぐちゃぐちゃ(スラッシュと言う)。トロントの交差点って水はけが悪いところが多い。固まった雪のように見える部分も踏むと水たまりでかかとまでビショ濡れになったりしてね。ところで雪が降っている日の方が多少気温が高いんだけど何でかわかるかな?空から下降してくる雪の粒と空気との摩擦で気温が上がるためだそうです。とにかく冬も残すところ1月であるからして、今晩も、口笛なんぞ吹きつつ雪道を楽しむ風流人ケン吉岡でした。


Kenny`s

3月14日に行われるジェフ・ヒーリーのクラブHealey`sでのマイク・オグラディ・バンドのショーは、待望の1st CDのリリース・パーティであり、またマイクのバースデー・ライブでもある。CDはマイクのオリジナル・レコーディング6曲(これは2年程前の録音で、私ケン吉岡がまだマイクのバンドに入る前のもの)、と昨年のHealey`sでのライブから数曲(これには俺もバッチリ参加してるぜ)が収録される予定。お見逃しなく。それからこの夜ショーはマイクのウェブ・サイトを通じてインターネットで中継することになっているので日本にいる皆さんにみてもらうよい機会になることでしょう。オープニングのWatsonっていうバンドの後夜11時半ころにウチら始めると思うンで日本時間では15日土曜日の午後一時半になるかな。それにあわせてwww.michaelogrady.comをチェックしてみて下さい。

それから、アイルランド系の人にとってビッグなお祭り、一年のうちで最大量のギネスが飲まれるであろう日St.パトリック・デイ(3月17日、月曜日)が今年もやってくる。トロントのハイパー・ケルティック・バンド(ちょっとロックだけど)、マイク・オグラディ・バンドは今年もトロント・アイリッシュ・パブの総本山Scruffy Murphy`sに出演予定。このバンドに入って以来アイリッシュ・コミュニティにどっぷりつかっているKen y O`shiokaでした。

3月21、22日の週末は、ジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズとオンタリオ州北東部のリンジー、キングストンにロード予定。

2月22日(土)、タイコス率いるシュガー・ダリ(昨年にCDリリース、俺も2曲参加してる)のQuigly`sでのギグに顔を出し何曲かハープ吹いてたところ、カナダでは有名な(日本じゃどうなの?)ザ・ティー・パーティというバンドのジェフ・マーティン(Vo,G)が現れ"Sympathy for The Devil"を一緒に演った。前にもマイク・オグラディ・バンドとのギグの時2回程ジャムったことがあったが、いつもスーパー・モデルみたいないい女(毎回違ってたと思う)連れてた、ちきしょう。

トロントの若手No.1ブルース・ピアニスト、ジュリアン・ファウスのダーク・ホラーとのギグは残念ながら3月はなし。俺もジュリアンも節操なくいろいろかけもちしているためギグが同じ日に重複してしまうこと多いからなあ。





TORONTOのミュージック・シーンを紹介するコーナーA
トロントのハモニカ軍団

さて先月に引き続きトロントで活躍するブルース・ハープ・プレイヤー特集だ。

デイヴ・ロタンド

ここ何年かで一気にトロント(カナダ)のブルース・シーンの若きエースにのしあがったデイヴ。俺の友人でもあり最大のライバルだ(けっこうそういうシチュエーションが好きだったりして)。トロント・ブルース・ソサイティの2002年度ニュー・アーティスト・オブ・ジ・イヤーに選ばれた。しかも最近JUNO(カナダのグラミー賞みたいなもの)のブルース部門にもノミネートされたらしい。何と言っても彼の魅了はトーンだね。一音出してとにかく「あれ、いい音だな」て誰もが思うはず。音の通りが驚異的にいいっていうかもう突き刺さる感じ。でもってそれに強烈なビブラート。電気うなぎ(ブルースっぽく言うならナマズか)にやられたみたい。今まで俺が聴いた中でベスト・ビブラートと言える。もちろんいろいろ使い分けてるけど、音の揺れ具合、つまり深さと幅とトーンの変化、それにタイミングが絶妙で、まるで別世界に吸い込まれるような感じ。フレーズはとてもシンプル。でもリズムがいいからかっこいい。トロントでもっとも黒人に近いハーピストなんじゃないかな。

ジェローム・ゴッドブー

ジェフ・ヒーリーのCDでも吹いている。もとファントムズっていうバンドのボーカリストとしてカナダでは知られていた。なんかロック・スターの雰囲気があってオーラ発してるし、アクションとかもかっこいいんだよね。ハーピストとしては発想が豊かな感じ。いろいろな吹き方(かわったポジションとか)をやるし。ジェフ・ヒーリーもトロントの人で、ダウンタウンにヒーリーズっていうクラブも持ってる。なんと毎週木曜日に出てる。ジェロームはそのハウス・バンドにも参加しているみたい。ジェロームは以前よくブルース・ジャムのホストをしていてボクもよく出させてもらったりしました。そう言えば彼からコスタリカかどこかのお土産でハープ・ホルダーをもらったことがあるよ。

次回へ続く



3分間ハーモニカ・レッスン その2

日本全国のブルース・ハーピストの皆様、御機嫌いかがですか。先月呼吸について簡単に述べましたがあまり具体的でなかったと思うので今回はハープを吹く姿勢を部分説明することにしましょう。

とりあえずハープを置いて下さい。からだの中で音が響きやすい状態を作るコツをおしえます。まずは鏡を見ながらアホの表情をしてみて下さい。口を開けて舌をダラーとたらしましょう。(よだれはたらさなくても結構です。)目はトローンと、ホゲーという感じに!これによってアゴと首の余分な力が確実に抜けます。この練習は部屋にこもって一人で行ったほうがよいですね。アゴ、首が弛んだ状態を保ちながら少しずつ口を閉じハープを加えてみて下さい。目にももちろん意味があります。気合いを入れて目をつりあげていると頭部の筋肉が固まって響きが悪くなってしまうからです。もしプロフェッショナル・プレイヤーが顔をしかめていても他の部分の力は独立させて加減しているはずです。

次にあしたのジョー両手ぶらりのポーズをとってみましょう。これによって肩の力(ハープを構えると肩をすくめた力が入りがちです)が抜けるでしょう。同時に胸もリラックスしていることと思います。ちなみにゴリラのまねをするつもりで胸をボンボンと強く叩いてみると衝撃に耐えようとして胸の筋肉が固まります。この部分に力が入っていると音が響きません。わかりにくいようでしたら両手ぶらりとゴリラのまねを交互に繰り返してみるとどの筋肉が働いているかをチェックすることができると思います。

おちゃらけているようですがこれホント。騙されたと思ってやってみましょう。




今月のブツクサひとりごと。

突然だが、大学では5年間も勉強してたぜ。では何を?ときかれて、「あ、あのロック、ブルース、ハーモニカ、、なんぞを、、、。」と答えるしかないのだが。一応明治大学政治経済学部卒なんですけど、、。さて、あまり政治的なことをいうガラでもないしこのページで話題にするつもりもなかったのだが、アメリカの外交に最近関心あるのでひとこと。

ブッシュ大統領をはじめとする合衆国の政治家には腹のたつことが多い。まあ今に始まったわけではないのだが。あの人たちは愛国心を重んじる(ように教育している)アメリカの政治家なのだからアメリカのために一生懸命働くのが当然なのだろうけど、それでも自分らは世界のリーダーでもあると言い切っている以上もっと広く世界に目を向ける必要があるんじゃないのか。いつでも自国が得することばかり考えていて、イラクを攻撃したがってる真相は石油目当てだっていうし、あれだけ金ありあまってるんだからそんなに欲張らなくたっていいと思うんですけど、、。弱者を少しは助けようと思わないのかね?

イラクが国連のいうことを一応聞いて軍事兵器の査察とミサイル廃棄も認めているのに、なおもアメリカはフセインをやっつけたがっているようだけど。一般市民を巻き込むことなんて屁とも思っちゃいないみたい。9月11日のテロ事件の首謀者とされるオサマ・ビン・ラディンがいまだに捕まっていないってんで、何かイラクにヤツあたりしている感じがするね。国益最優先のくせにそれでも他の国の政治に干渉しようっていう言い張るのなら、まずイラクに力ずくで軍縮させる前に自分がしたらいいんじゃない。アメリカが危ない道具をかざしてるから他の小さい国がビビって抵抗してるだけなんじゃないか。武力で問題を解決するのは、協議能力の欠除を意味していると思う。政治家として恥ずべきことだ。子供の喧嘩レベルだ。いばりんぼうのジャイアンがのび太に無理矢理言うことを聞かせるのと同じだ。大のおとながやることではない。

とにかく俺は戦争なんてまっぴらごめんだ。どう正当化してもそれって人殺しそのものだ。絶対反対。しかもアメリカが金儲けるための戦争なんて問題外。


*不定期講読(一応月刊としてしまったがビシっと続く自信はないので)ご希望の方はメールでそのようにKen0122yo@hotmail.comまでお知らせ下さい。更新次第送信させて頂きます。

*このページでは御意見、感想、ハーモニカなどに関する質問などをお待ちしています。アイディアに欠けるケニーを救うのはキミしかいない!

*それからトロント、カナダのミュージック・シーンに関する質問などもあればお答えします。(ただしコマーシャルな音楽に関してはよくわからんのでそういうのはネットで検索して下さい。)

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