Kenny`s ウェ・マガジン 2004年9月  By ケン吉岡


まだ暑いので再び残暑お見舞い申し上げます。今年の夏は公私ともに(それ程区別のある生活をしていないのだが)盛り沢山だったのだ。日本から父(膝栗毛カヌー男吉岡嶺二)がカヌー旅行のためにカナダにやってきてそのついでにニュー・ファンドランド(北米の最東端)の島まで旅行に出たり、自分のギグに連れていったり、バンドのほうでは下のニュースにあるようにショーの連続で忙しい日が続いた。おかげで毎晩ビールがうまかったのは言うまでもない。毎朝二日酔いだったのも言うまでもない。

kenny`s news

*うちの父が3週間かけてセント・ローレンス川単独カヤック旅行を終えトロントにもどってきた来た。大西洋が見たいと言うのでその後8/18から3日間ニュー・ファウンドランド州セント・ジョンズに出かけてきた。
ここは北米の東のはてにある小さな観光地なのだが、パブの町としても知られている。ダウンタウンは飲み屋だらけでどこも生バンドがアイリッシュ・ルーツの音楽を演奏している(思いのほかトップ40バンドやカラオケも多かったが)。で、ボクも一応ハーモニカとマイクを持っていった。たまたま入ってみたパブでアイリッシュの3人組アコースティック・バンドに飛び入りさせてもらった。一曲入ったらメンバーにも客にも非常に受けてそのまま1セットまるまる演ってしまった。終わった後も彼等も店の人もとても親切にしてくれて俺にも親父にもビールをガンガンおごってくれた。メンバーの一人が、ザ・フェイブルズという北米やヨーロッパなどにもツアーに出ているケルティック・バンドのリーダー、ダーシー・ブロデリックという人で仲良くなった。10月ころトロントに来る予定らしくそのときにも参加させてもらうことに。観光にきても仕事のことは忘れないケン吉岡でした。
ところでセント・ジョンズの岬の上から海眺めていたら鯨を目撃したぞ。

*8/25(水)、ニュー・ジャージーの熱いおじさんロッカー、サウスサイド・ジョニーと彼のバンド、アズベリー・ジュークスのトロント公演の前座に俺らジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズが起用された。彼はむかしブルース・スプリングスティーンやリトル・スティーヴンとプレイしていたソウルフルなロック・シンガー/ハープ・プレイヤーだ。
前売りチケットは$30とクラブのコンサートにしては破格であったにもかかわらずLee`s Palaceというキャパ500人くらいのクラブは満員。サウンド・チェックの後店の前で涼んでいたらダフ屋にチケットいらんかときかれた。
9時半に俺らのオープニング・セットの時から店内は興奮状態だった。ボーカルのジェイは「ケニーの親父はこの夏はるばる日本からやってきてキングストンからリムースキーまでカヤックで旅してきたんだ。66歳なんだぜ!」などとわざわざアナウンスしてくれた。俺もハープを存分に吹いたしバンドも調子よく、35分の短い演奏だったけどとても楽しんだ。
そしてジョニーの2時間以上に及ぶショーが始まる。4人のホーン・セクションを含む大所帯をバックにサザン・ソウル、ブルースから、スプリングスティーンぽいロックまで様々、熱く歌いまくっていた。ハープはブレット型のマイクをメサ・ブギーのアンプに通していた。ボーカルマイクでも吹いてたけどこれも太い生音でよかったな。バンドのメンバーもそれぞれ素晴らしいミュージシャンで非常にタイトでまさに一体となっている感じ。
楽屋が違ったしサウンド・チェックの時間も別だったので会うことはできなかったけど、いい音楽を生で聴くってことは何て素晴らしいのだろうとつくづく思ったのであった。

*我らがジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズの新作『ホーム・ファイヤーズ・バーニング』のレヴューがカナダの音楽誌"Exclaim"にも掲載され高く評価される。9月はオンタリオ州ロンドン、ケベック州にある観光地ウェイクフィールドにもロードにでるよ。

*それから以前から時々共演しているトロントの女性シンガー/ソングライター、ミッシェル・ラムボールのCDレコーディングが近くあるのだがジェイ・クラーク&ザ・ジョーンズがバックアップをすることになりました。俺のハーモニカも全編にフィーチャーされるよ。

*ドレミ出版からボクの新しいハーモニカ教則本『はじめてのブルース・ハープ教室』が発売になりました。定価1、500円とお買得だよ。立ち読みすんなよ。お求めは日本全国の楽器店で。

*この夏の毎週土曜日の午後、ギタリストの塚田トシキ氏とのMardi Gras(トロントHigh Park手前)でのギグは8月29日をもって終了。観に来てくれたたくさんの皆様どうもありがとう。また来年の夏に、、たぶん。

*8/29、メジャー・リーグのトロント・ブルージェイズのための基金パーティでデレク・ダウナム、マイク・オグラディらと演奏する。ジェイズのワールドシリーズ2連覇時代の監督と選手がちらほら来ていた。うわさではデーゲームの後ニュー・ヨーク・ヤンキースの選手も登場するってきいてたんで、ゴジラ松井にハーモニカにサインしてもらおうと思ったんだけど、単なる噂だった。



親父が日本から来たついでに10年間置き放しておいたエピフォンのレス・ポールをもってきてもらった。ヘッドにヒビが入っていたので即修理した。今毎週日曜日ギタリストとしてギグっているので今度使ってみよう。ただけっこう重いので疲れるし、イメ−ジ的にあまりブルースじゃないんだけど。


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