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建築 4

目次


「総覧 日本の建築」

「総覧 日本の建築」という本が事務所にあるのを発見して、大分県のページなどぱらぱらと見ていると、社寺や民家から、比較的に新しい…80年代に作られたものまで載っているのだけれど、これ見ていると、「大分県庁舎」(新しいほうではなくて、コンクリート打放しの旧棟のほうね)って、案外、キレイなのだよねえ。

計画自体はいかにも時代を感じさせる庁舎建築だけれども、プロポーションがいいんだな。普段とくに意識しているつもりはないけれども我々の記憶の中にしっくりと収まっているという感じがあって、それには意匠的な美しさが関係しているとおもう。
説明には「九州地方建設局営繕部長安田臣を代表者とし、大分県建築課からの出向を含め20余名による設計と、地場の梅林組による施工は当時の地方の建築の頂点を示したといっても過言ではない」とまで書かれている(誉めすぎ!?)。
これに比べると、大分市役所(日建設計/大成建設)のほうはやはり見劣りがする。

ちなみに県庁の新庁舎、磯崎さんも案を出したのだけど切られてしまって、そのかわりといっちゃなんだがという形で県庁敷地内に「大分平成の塔」(知ってる??)をデザインしたらしい。という裏話を聞いたことがあるけれど。

ほかに目につくものでは、別府の「別府市役所旧南部出張所」(いまはNTTか何かでしたっけ??)がいいですね。吉田鉄郎設計。京都のカーニバル・タイムス(同じ設計者による)のイメージと似ている。別府市中央公民館(同じく吉田鉄郎設計)も、入口の階段が元に戻ると良くなるとおもう。

プロポーションという意味では、国東の富貴寺大堂が、県内で最も美しい建築であることに疑いの余地はありません。九州風の、幾分重たい感じの屋根ではありますが、それを軽やかに軒先に伸ばし、とっってもキレイ。僕にとっての社寺建築の記憶の原型というかんじです。


建築写真の話。99.04.09

建築写真家の撮っているフィルムがネガかポジかという話があって、今日写真家の方に電話したときに聞いてみました。…使われているのはポジですよね?。
すると、両方使っているんだそうです。意図など詳しくは聞きませんでしたが、色々と奥が深いんですね。僕はポジしか使わないものとばかり思っていました。

事務所内で「commercial photo series 建築写真・表現と技法」という雑誌を見つけましたが、なかなか強力な内容です。
二川幸夫、村井修、高井潔、岡本茂男、篠山紀信、渡辺義雄、和木通、増田彰久、山田脩二、藤塚光政…といった各面々の写真が載っているほか、「よい建築写真を撮る条件」として高井潔、村井修の解説、詳細な「アオリ技法」の解説もあり、組まれている座談会は「磯崎新×多木浩二×篠山紀信」、さらには建築写真についての建築家側からの寄稿=前川國男、丹下健三、伊東豊雄、東孝光。
泣く子も黙る豪華メンバー。
1978年出版ですが、この時期だったからこそ可能だった豪華キャストという感じです。現在は淡路島で「カワラマン」に転身している山田脩二も、まだ瓦を焼かずに写真を焼いていたわけです。

僕自身は、一般的な写真を撮る才能(篠山紀信的な才能=彼は天才だと僕は思う)はないので、こんなんで勉強して、被写体を建物に限定した写真を撮る、ことくらいしかできませんね。建物は取りあえずは逃げない被写体なので、考える時間があるぶん楽ですね。

明るいレンズが欲しいなと思っている今日この頃。

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最終更新日00/11/09