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カレーは日本食!

…「カレーは日本食」リロンと、カレー粉・カレールーの歴史。


■カレーは日本食でしょう!。

世界で一番カレーが食べられているのは? …インドですね。
では2番目に食べられているのは? …日本なのだそうです。
ただし日本のカレーというのは、インドから直接来たわけではなく、イギリス経由で渡ってきたために、当初洋食として紹介され、またその作り方においても「小麦粉を使ってとろみをつける」という部分で、本場インドのカレーとは違ったものになっています。だから日本風のカレーをカレーと言うのであれば、インドのカレーはカレーというよりは「調合スパイス入り総合的煮込み料理」とでもいったほうがしっくりと来るように思うのです。インド人はカレーばかり食べているとはいっても、日本的な色をした牛肉とたまねぎとじゃがいものカレーを食べているわけではなくて、スパイスの調合も、具材も、色も、その都度違った、総合的な料理としてのカレーを食べているわけですよね。その意味において、「カレーは日本食!」と言いたいわけです。

■日本のカレー粉&カレールーの歴史。

ヱスビー食品(現エスビー食品)の創業者山崎峯次郎は、ある日、偶然に入った洋食屋で食べたカレーライスの美味しさに感動。当時すでに日本製のカレー粉は売られていたが、それらはすべてイギリスのC&Bなどの輸入カレー粉に増量材を混ぜるだけのものであった。山崎氏は当時勤めていたソース工場を辞め、カレー粉作りに没頭する。悪戦苦闘の末、大正12年に製造に成功、『ヒドリ印カレー粉』を売り出す。

昭和20年、それまでのカレーはカレー粉に炒めた小麦粉を混ぜるという手間のかかる作業だったのを手軽にすれば売れると考えた星野益一郎氏は、あらかじめ炒めた小麦粉を加えた粉末状のインスタント・カレーを開発。それが『オリエンタル即席カレー』。オリエンタルは名古屋の会社で(名古屋は食品産業が強いですね)、現在もレトルトカレーを主力に営業中。

昭和29年、固形ルーを誕生させたのは、またもヱスビー食品。『ヱスビーカレー』。当時は石鹸と間違えて買った人もいたのだとか。そして昭和39年の『特製ヱスビーカレー』において、固形ルーの人気を決定的なものとする。芦屋雁之助が出演したCM「インド人もびっくり」は流行語に。

同じ昭和39年、江崎グリコの経営は危機的状況にあった。あるひとつの商品を除き、いっさいの商品の販売が停止される。その商品こそ、昭和35年発売の『ワンタッチカレー』。当時の固形ルーは固く、使うときに包丁で削るといった作業が必要だったため、最初から一人前ずつの大きさに切り離して成型、これにはチョコレート製造工程のノウハウがそのまま活かされている。

現在トップシェアをもつハウス食品『バーモントカレー』は昭和38年に発売。当時かなり辛いものだったカレーを、香りは生かしながら刺激の少ないものを目指し、リンゴとハチミツにたどり着く。当時紹介されていた「バーモンド療法」(リンゴジュースにハチミツを入れて飲む習慣)にちなんで、『バーモントカレー』と命名された。

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↑昭和2-3年頃新聞に出された『ハウスカレー』(粉末の商品)の広告。創業者浦上清介氏は元々薬種問屋だったため、薬店で売られていたことがわかる。広告のデザインとしてもとてもよくできていますね。

★資料: 『サライ』 '95年第14号

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最終更新日00/11/09