2001-2002 Off Season Summary (3/26/2002)



個人的に完全に興味を失うほど酷かった 2001 Season が終了した。その時点で Sox は多くの問題を抱えていた。

まずその問題点をあげ、それについて GM がどう対処したのかを見ていくことにする。

問題点は以下の通りだった。
1) Team Chemistry の改善(具体的に Everett をどうするのか)
2) 監督はどうするのか(Kerrigan 続投?)
3) Pedro に次ぐ Rotation はどうなる?
4) Option の行使をするのか?
5) LHP Setupper の獲得

まずは Everett。彼は Spring Training でも Williams 監督と衝突。Kerrigan 監督になっても衝突。Team 内で一番の人格者である Lewis と問題を起こすぐらいだから彼が Team Chemistry を滅茶苦茶にしているのは明らかだった。

Off Season に突入してすぐに GM が Everett は来季の構想に入っていると発表した。この発表にははっきり言ってへこんだ。Everett がいるだけで2002年は勝てないだろうと思っていたからだった。しかし、その後各新聞、雑誌で GM の発言は Everett を少しでも高く売ろうとするためのコメントではないかという噂が出始めた。それと同時に Sox GM が他球団と話をするときにはまず Everett を引き取ってくれる可能性があるかどうか聞いているらしいという話がでていた。Col に Trade されるのではないかという噂が流れていたが、結局元 Cleveland の GM John Hart が GM になっている(彼はリスクをおそれない)Texas が引き取り手となり LHP Oliver との交換で Texas に Trade されることとなった。どちらも高い年俸がネックとなっていて引き取り手がいなかったのでお互いがいらないもの同士を引き取った形となった。Sox の方は Everett の年俸をかなり食わなければいけなかったらしく金銭的には損をしているといえる。しかしここで一番重要なのは Everett がいなくなることが確定したことだった。Fan でさえほっとしたのだから選手は相当うれしいと思っただろうと推測できる。この時点で CF がいなくなったこともこの後の動きに大きな影響を与えることになった。この業界でよく耳にする "Addition by subtraction" という言葉がぴったりの Everett 放出となった。

Kerrigan 監督になってズルズルと連敗をしたのは記憶に新しい。丁度その連敗の時期の Sox を毎日 TV でみていたのだがあれは「打てなかったから負けた」のだ。Setupper 陣は疲れていたもののなんとか頑張っていた。しかし打線が沈黙していて僅差で負けたのだ。Kerrigan に代わってLineup が固定され、走る Sox が見られると思っていたのだが結局 Williams 監督のやり方と同じであった。Kerrigan 監督も言っているように Season 途中から変えるのは難しいし、普通は Spring Trainig から徹底的に練習するものだろう。GM はあちらこちらに働きかけたものの結局 Kerrigan 監督で来季も続行する方針であることが早い時点で確定していた。

Trade や FA の契約が Off 突入して活発におこなわれるまでに時間がかかったのはContraction があるかもしれないということでどこの球団も FA 契約、Trade 等を凍結していたからだ。Contraction に伴い Dispense Draft が行われるのかもしれないという噂が出ていた。2球団なくなることになれば支配下選手をどうにかしなくてはいけなくなるので Expansion Draft とは逆に2球団の支配下選手を Draft する Dispense Draft をしなければいけないという話になっていた。Mock Draft まで Baseball America 等で行われて Contraction はもしかしたらあるのではと思われたが Boston で行われた Winter Meeting の頃には多分なさそうだということでそれ以降一気に Trade, FA での契約が頻繁に行なわれることになった。

Sox の補強に話を戻そう。驚いたことに DH/1B Tony Clark を Waivers で獲得した。Tony The Tiger で親しまれていた Det の顔である彼を Det は彼のケガと高額の給料がネックとなり Waiver に出したのである。GM は Season 中から Clark を Trade でも欲しかったがうまく条件が合わなかったらしいが Waiver で取ってきた今回は誰も放出することがなくほぼただで Switch Hitter で 1B/DH の彼をとって来たのはかなり大きなプラスとなった。これがのちの Everett 放出の伏線となる。Everett 放出については上で述べた。

Boston での Winter Meeting では GM が動いてきた。St. Loius から RHP Hermanson をとってきた。Sox からは OF Asadoorian, 1B Garcia, 1B Brisson が交換に要因として出された。少し驚いたのは Asadoorian だった。1999 年のDraft #1 で地元 MA 出身とあってかなり期待されていた。最近伸び悩んでいたことは確かだが MA 出身の Draft #1 を出すとは思わなかったからだ。しかし、決まったことはしょうがない。Hermanson は10 勝以上できる投手でありかつて Mon の No.1 Starter でもあった。そういう投手を Pedro の後ろで投げさせるのはかなり Pedro を楽にするだろう。

GM は来季の構想に Hattie は入らないと判断し、来年の契約提示の締め切り直前になって Col に出した。Hatteberg と交換で 2B P. Reese をColからとってきたのだ。 Hatteberg は結局 Willimas 監督からも Kerrigan 監督からも C として信頼を得ることができなかったと思う。開幕当初 vs RHP 専用 DH でいくと Willimas 監督から発表があったとき彼の活躍の場は約束されたのだが、Ramirez のケガのせいで DH の職を奪われた格好となった。Varitek がケガで戦線を離れたときにも Hattie に C がまわってくることはなく、すぐに Mirabelli を取ってきて彼をメインに使うことになった。Varitek がいてもいなくても Hattie は控えにまわってしまう。これではお互いにとってよくないのでこの Trade はしょうがないと思う。

Winter Meeting 時点で契約はほぼ決まりといわれていた RHP J. Burkett との契約がなかなか決まらなくどうなるのかと思ったが 2 年契約で決着した。2 年で $ 11M。野茂投手が LA と 2 年で $13 M だったことを考えるとそれほど高くはない。噂ではあったが Sox 側は野茂投手に年 $7-8 M の 3 年契約なら契約に応じると伝えられたが野茂投手側が年 $10 M で 4 年契約を望んでいるという話がながれ結局 Sox との契約はなくなった。個人的な見解だが野茂投手側の代理人が市場での彼の価値を見誤ったのではにかと思う。とにかく Pedro-Hermanson に続く Rotation の軸になる投手を高齢ではあるものの比較的安くとってこれたのはかなり大きい意味があると思う。

Burkett の獲得の翌日、ここ2、3年懸案であった走れる1番をついに GM はとってきた。J. Damon との契約は噂にはなっていたがまさか彼をとってこれるとは思わなかった。合計$30 M の 4 年契約。Offerman がケガもなく活躍していれば問題はなかったのだが彼が期待に応えれるだけの活躍ができなかったのだ。そのため Nixon を1 番にもってきたりと色々試行錯誤していたが Sox にとって Nixon は 1 番にフィットする選手ではなかった。そこで CF Jonny Damon と FA 契約することで不動の1番とそして Everett 放出によって生じた CF の穴を同時に埋めることができたのである。彼の加入で Nixon が CF を守る必要はなくなり RF で 2 番に戻すことができるようになった。これは Sox にとってかなり重要なことになる。また Nixon は左打ちのため Damon が出塁したときに彼の盗塁を助ける役目をすることができる(C の 2 塁への送球の邪魔になるから)ので Damon にとってもプラスとなる。

Reese との交渉は難航した。彼は 2B の守備でよく知られていた。Speed もある。しかし Damon をとってきた時点で Reese に 複年契約で年 $ 4-5 M を払う余裕はもうなかった。守備だけならもっと安く契約できる選手はたくさんいるというのがその理由だった。結局彼は FA となり Sox は契約する可能性はあるいいわれたが Pit と契約した。Offerman があと一年契約が残っており、守備に問題あるとしても彼でいっても問題はなかった。

この時点で年をこえることになりSox の補強はほとんど終わった。

この間 LF O'Leary, 3B J. Valentin, 2B/SS M. Lansing の Option が行使されないことが決定していた。OF Lewis, 野茂投手, 2B Stynes, DH Bichett らは FA で抜けた。

その他、CF Coleman を Waivers で獲得、Minor 契約で CF D. Buford や 2B C. Baerga らと契約し 40-man Spring Roster と Non-rostor Invitees が Fort Myers に召集されついに 2002 年の Spring Training が始まることになった。

Spring Training 開始時点で 2001 Season 終了時の問題点をどれだけ Off に解消できたかについて考察することにする。

1) Team Chemistry の改善(具体的に Everett をどうするのか)  Everett 放出により大幅に改善。T. Clark は人格者としても知られているのでこれもプラス。

2) 監督はどうするのか?
 この時点では Kerrigan で問題なし。M. Stanley を Bench Coach として迎えたのはプラス。

3) Pedro に次ぐ Rotation はどうなる?
 野茂投手とは契約できなかったものの Hermanson, Burkett を新たに加えた。Oliver も考えると Hermanson-Burkett-Lowe-Castillo/Oliver/Wake/Fossum となる。悪くはない。ある程度勝ち星が期待できる Rotation ではある。NYY とくらべてはいけない。

4) Option の行使をするのか?
 予想通りの展開。Valentin と O'Leary とは Option を行使しないものの FA か Minor 契約もあると噂されたが結局二人とも他球団と契約した。しかし、Sox にとってそれほど大きな意味を持たなかった。

  5) LHP Setupper の獲得
 結局 Minor 契約や Waiver Claim で何人か候補をつれてきたが Oliver か Fossum が LHP Setupper で働くことになるだろう。

1)-5) までの課題はほとんど解決していることがわかる。今年の Off、 Duke はいい仕事をしたと思う。課題を解決するだけではなく Damon をとってくることで Team の性格をかえることに成功したといえる。今年の Off だけではなく長年の課題であった Leadoff man の獲得をついに成し遂げたのだ。たしかに高い買い物だったが Nomar-Ramirez-Clark-Daubach-Tek と続く打線の頭に走れる選手を持ってきた。これで今年は相当点をとれる予感がする打線となった。Kerrigan 監督も Spring Training からどんどん走ると公約していたし、長年夢描いてきた塁に出て揺さぶるという戦法が使えるようになる。



Spring Training 突入時点でのぼくの予想する 25-man Opening Day Roster を以下に示す。

P11
Starters(5)
1) RHP Pedro
2/3) RHP Hermanson/ RHP Burkett
4) RHP Lowe
5) RHP Castillo

Long Reliever(1)
6) RHP Wakefield

Settuppers(4)
7) LHP Oliver
8) LHP Fossum
9) RHP Garces
10)RHP Arrojo

Closer(1)
11) Urbina

C(2)
12) Tek
13) Mirabelli

INF(6)
14) 1B Daubach
15) 1B/DH Clark
16) 2B Offerman
17) 3B Hillenbrand
18) SS Nomar
19) UT Lou

OF(5)

20)LF Ramirez
21)CF Damon
22)CF Buford
23)CF Coleman
24)RF Nixon

?(1)
25) Open

25 人目が INF/OF/P から1人。予測不可能。
INF の控えが少し弱いような気がする。

これで組める Lineup は以下の通り。

1) CF Damon
2) RF Nixon
3) SS Nomar
4) LF Ramirez
5) 1B/DH Clark
6) DH/1B Dauback
7) C Varitek
8) 3B Hillenbrand
9) 2B Offerman

Rotation は
1) Pedro
2/3) Hermanson/Burkett
4) Lowe
5) Castillo/Fossum
となるだろう。

悪くない Rotation となかりいい Lineup が組める。これで Camp をケガ無しで乗り切ればかなり強い Team になるのではないかと思う。GM はいい仕事をしたと思う。毎年そうだが、ケガが一番怖い。Pedro, Nomar, Tek のケガからの復帰が気になる。とにかくケガだけはしないでもらいたい。