Off Season Sox News

1999-2000 Off-season の動き

 ALCS でNYYと対戦して負けた瞬間から Sox の Off-seasonが始まった。NYY とはそれほど差は大きいとは感じなかったが、明らかに来年もう一度 ALCS で対戦して勝つためには足らないものが浮き彫りになったことは確かだった。

1)Pedro, Ramon に次ぐ Starter
 あれだけいた先発候補だったが ALDS, ALCS に先発したのは Pedro, Ramon, Sabes, Mercker だった。このうち Sabes は手術が決まっており2000年の後半戦まで復帰はむりな状態だった。LHP Mercker は Option を行使するかどうかも解らなかったために Starter をとってくる必要があった。できるなら LHP が望ましい。AL では左打者が多いために LHP はとても貴重であるからだ。Sox も 99 Season は Mercker をとってくるまで RHP しかいない Rotation であった。

  2)打てる OF
 O'Leary は打てるが Lewis, Buford は守備の人、9 番を打っていた Nixon は長打の期待はできるもののまだまだ成長するまでに時間がかかることはわかっていた。やはり打てる外野がいれば非常に助かる状態であった。

  3)Prime Closer
 Gordon が2000年絶望という状況にあってやはり Primer Closer が必要ということが言われていた。確かに Lowe は Closer としてやっていけるかもしれないが、もし Primer Closer をとってくれば彼を Starter として使うことができるかもしれない。Beck に関しては Lowe の保険という感じで99 Season は Closer をまかせるところまでの状況ではなかった。

  4)LHP Setupper
 LHP Guthrie が思った以上に働かなくSeason 途中で Trade。Cormier が予想外に頑張ったが、やはりもう一枚 LHP がいれば非常に助かる。こんな状態だった。

 この4つの宿題を GM Dan Duquette は持っていた。実際彼はこの宿題をどう処理したのか、これについてSox の Off-season の Trade, FA-sighining を見ることで検証していく。

 Sox はいち早く LHP Rheal Cormier の 2000 年の Optionを行使した。LHP Guthrie が全くと言っていいほど働けないでいたが、 Cormier が貴重な LHP Reliever として活躍した。これには全く文句無し。

 RHP Rapp に対して 2000 年の Option を行使しないと Red Sox は発表した。 $3M の契約をするなら $250,000 の Buyout を払う方がましとの判断だった。これは納得行く。悪いときの Rapp は Walk を出して早い回に自滅する。彼に $3M の価値はない。Sox はもっと安い値段で再契約しようとしたが結局彼を諦めることになった。この背景には Cho, Ohka, Pena, Rose といった若手の台頭で彼らに賭けたいとの判断があるからだといえる。

 そして LHP Mercker が Option を行使しないことを公表した。NL に帰りたかったということと FA になった方が高額で契約できると踏んだようだ(結局彼は Aheneim と Minor 契約することとなる)。これにより Pedro-Ramon-(Sabes:DL)-Rose が Rotation の確定組になることになった。

 Gordon の肘のケガが思ったより悪く、手術して 12-18 カ月絶望となった。時を同じくして Sabes 手術。これまた思ったより状態が悪くて 7 月復帰がずれ込む可能性が高くなり、ますます Starter の必要性が増した。

 Toronto の Shawn Green, LA の Mondesi のどちらかをTradeで獲得するという噂がながれたものの、Shawn Green-Mondesi を含む Trade が Toronto-LA 間で行われたためにダメになった。Shawn Green をとってくるというのはうまく行けば非常にいいTradeになったと思う。しかし、LA が払っただけの金額を払えるだけの余裕は Boston にはなかったためどちらにせよ、うまく行かなかったと思う。Mondesi は評価が下がり気味であったために手を出さないでよかったように思う。

 Colorado の RHP Kile 獲得の噂があったがこれも彼が St. Louis に Trade されたのでダメになった。また SD の Ashby を Trade でという噂があったものの Phi にTrade されまたもやダメになった。

 OF Jon Nunnally を NYM に Trade。OF Jermaine Allensworth を獲得。この Trade はあまり大勢に影響を与えるほどの Trade ではなかった。

 Lou の日本行きが正式に決定した。これについて来季 Sadler が UT の仕事を勝ち取りそうなので Lou はAAA で過ごすなら日本にいって毎日試合にでた方がいいとの判断。Sox にもそれほどいたくない決断だった。

 Buford と2年契約したと思ったらすぐに Cubs に Trade した。見返りに UT Manny Alexander を獲得。Lou の抜けた穴を補充する形となった。Buford の件は昨年 Bragg の様にTeam からの Offer がなくて FA になるとだだで持って行かれるので、Cubs とは話しができていた上での契約更新だったのではないかといえる。この時点では Prospect CF Coleman の道を開けるためかとも思ったが、後になって大型 CF を獲得してくることになり Coleman の前途は多難になっている。

 FA LHP Finley 獲得の噂があった。結局 Cle にもって行かれるが彼の年齢と年俸を考えるととらなくて正解だったといえる。

 SD の LHP Sterling Hitchcock を RHP Cho と SS Adam Everett でとろうとしたが SD に断られた。これも成功すればいい Trade となったはず。

 Houston の CF Carl Everett を狙っているとの噂があった。Sox は SS Adam Everett と a Pitching Prospect を放出、Everett の Agent と契約延長の話しが既にでているという話だった。これは現実となり 1998 Draft #1 SS Everett と A で投げてた LHP Greg Miller が移籍した。 Nomar がこれから10年以上 Sox の SS であるので、Adam は良くて 2B と言われていた。現時点では 2B も山ほど Prospect がいるので強打者を獲得するのに使ったのは問題ない。これはいい Trade だといえる。320, 30 HR, 100 RBI を狙える CF。3,4 番を打つことになる。これで Sox 打線は強化された。

 元 Cleveland の RHP Dwight Gooden と Minor 契約の噂があるも噂のみに終わる。

 元 Seattle、Tex の LHP Jeff Fassero と契約の噂が出た。これは Season 中にも実際あったのでさほど驚かなかった。結局 Boston は彼と契約した。Jeff Fassero は Mon 時代に Pitching Coach Kerrigan の元で Break した選手。LHP は欲しいし Starter でダメなら Setupper で使いたいはず。この契約は Fassero 本人 Sox のどちらにもいいと思える。

 DH/OF Butch Huskey と RHP Julio Santana に対して来期の契約をしない方針を打ち出した。Huskey は Williams 監督からの信頼を得ることができなかったと思う。確かに彼を獲得した直後の Tor 戦では Tor を突き放す HR をうつなど活躍したが、右の代打、vs LHP の DH での出場とあまり出番はなかった。Everett 加入により長打力はあるが守れなくて年俸の高い Huskey の価値はなくなったように思えるのでこの動きは納得できる。

  LHP Sang-Hoon Lee と2年契約した。LHP は貴重なので Setupper として使われる可能性あり。LHP はいくらいても困らない。Minor の LHP を Trade で出してきたので外国から LHP を補充して収支を会わせているように思える。

 OF/DH 元 Minn の Marty Cordova と Minor 契約した。これは vs LHP の DH、右の代打、外野の補強。Cordova は給料が安くても勝てる Team で戦いたいという気持ちが強く最終的に Sox と契約した。OF での出場は充分あり得る。vs LHP の時の RF という可能性もあるが守備を考えるとやはり Lewis だろう。

 RHP Wasdin と2000年の契約を結んだ(年俸調停を避けるため)。そして RHP Florie とは 2 年契約。Florie は Long Reliever として活躍しているが Rotation 入りは非常に厳しい。それで 2 年契約というのはよくわからない。Sinkerballer の Florie は Lowe に代わる Setupper として働けるのではないかといえないこともない。

 最後に Camp in 直前に Everett と 3 年契約(4 年目は Option)を結んだ。これは予想されていたことではあった。SS Adam Everett を放出してまでとってきた Carl Everett は 2000 年終了時に FA となる。それを阻止するには複数年契約をする必要があった。一旦 FA になってしまえば市場は急騰することは目に見えているため賢明な判断だといえる。相当な Clutch Hitter と聞いている。Nomar と Everett が中心になってがんがん RBI を稼いでくれることだろう。

 さて Camp in したわけだが実際の宿題を GM はどうこなしたのだろうか?
    1)Pedro, Ramon に次ぐ Starter については Trade で獲得してくることはできなかった。FA で獲得した LHP Fassero が 4th になりそうということでなんとか目標は達成できたように思う。
 2)打てる OF については Trade でとってきた Everett が 3 番か 4 番を打つ(Williams 監督談)ということで解消された。彼は Switch Hitter というのも心強い。
 3)Prime Closer の獲得はなかったが Lowe を Closer にすることで話はできているようだ。個人的には Starter になって欲しいが Setupper より Closer でがんばれるのならよしとしたい。
 4)LHP Setupper については LHP Sang-Hoon Lee の獲得でなんとか解決したように思う。こう考えると課題の多くはなんとかなっているように思える。Off の GM はよく頑張ったと思う。98-99 Off は Mo と契約できず大物 FA はとってこれず惨敗に終わったことを考えれば 99-00 Off は非常にいい Move が多かったように思う。

 果たして今の戦力で ALCS で NYY と対戦したときに勝てるかと聞かれれば自信をもって勝てるとはいいきれない。昨年の ALCS であまり差はないとかんじたもののやはり NYY は強い。Everett の加入で強力になった打線、そして若手の成長(Tek, Nixon, Daubach)、そして AL #1 Sox 投手陣(Team ERA)を考慮に入れると AL East を制してもおかしくはないといえる。問題は Playoff。NYY を ALCS で撃破して WS に進出して1918 年以来の World Camp になれる可能性はないこともない。そのためには是非ケガなく Camp を終えてSeason に突入してほしい。一喜一憂する Season はもうそこまで来ている。Go Sox!
   

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