初めて訪れた Fenway そして Sox Fan になった理由についての内容です。

「Red Sox Fans-Red Sox を好きになった理由-」

By ねこや

 僕がRed Soxに興味を持ったのはNomar GarciaparraとTom Gordonが出ていた日米野球の頃からでしたが、本格的にチェックするようになったのは大家選手が入団した時からです。もともと横浜ベイスターズのファンだったことから、同球団と繋がりの深いRed Soxを知ってはいたのですが、実家の近い横須賀球場で応援していた大家選手が所属するの報を聞いてはいてもたってもいられません。さっそく定期的にwebをチェックするようになりました。「好きな選手がいる」というのはやはり球団のファンになる第一歩の様で、そこからはチェックするたびに知ることになったRed Soxを俄然応援する気になりました。まだまだ選手の名前もあやふやですが、応援ビギナーとしてこれから日本は横浜、MLBはRed Soxを応援したいと思っています。


「初めての Fenway」

By 江下秀則

 今年(99年)の夏休みに友人とアメリカに旅行して、滞在11日間で9試合観戦しました。アメリカ旅行自体は3回目でしたが、これまで2回は冬場でしたのでMLB観戦の機会は今回が初めてでした。

 目的地はニューヨークとボストンです。 あと数年で閉鎖されてしまうボストンのフェンウェイパーク訪問が楽しみでした。

 7月にはAll Star Gameが開催されましたね。テレビ観戦した印象では、ファンが野球を心から愛しており、球場全体の雰囲気がとても良いと感じていました。

 日本のMLB専門誌でもAll Star特集の際に、球場周辺や、街全体の様子が掲載されており、安全、快適でフレンドリーな雰囲気であると同時に、歴史を重んじた古い街並みの景観にも憧れを持ちました。  まずニューヨークで3試合観戦した後、8月14日(土)に空路 ボストンに移動しました。NY出発時は「大雨」でしたので天気が心配でしたが、機内のアナウンスによるとボストン付近の天気は悪くないようです。

 飛行機がボストン国際空港に着陸体勢に入るくらいに、眼下にはリゾート地のケープコッドが見えます。白いビーチに隣接して小さなコテージ風の建物が並ぶ様子は非常に美しい眺めですね。ガイドブックによると、季節によってはホエールウォッチングも出来るとか!次回ボストンを訪問の折には、是非ケープコッドも訪問したいと思いました。

 さて空港に無事到着。空港から市街地への移動は「T」と呼ばれる市営の地下鉄で、大変便利!市の中心部で乗り換え、宿泊先のBuckminster Hotelに向かいます。ホテルは球場の近くとは聞いていましたが、なんとレフトのグリーンモンスター後方50メートルくらいの場所にありました。最高のロケーションです!

 ニューヨークではシェイスタジアムでナイトゲーム観戦後にホテルに帰るまでに、地下鉄の乗り換えなどで2時間近くかかったこともありましたから、この近さには感激です。北側の部屋で、窓から球場を見ることは出来ませんでしたが、値段も程々でしたし、部屋も清潔!とても快適です。早速、部屋に荷物を置いて、カメラと試合のチケットを持って友人と2人で球場に向かいました。

 16:00の試合開始まで少し時間があったので球場周辺のグッズショップを少し検索してみました。三塁側の外周路はレンガ通りで並木も美しく、ショップがたくさん並んでいます。

   土曜日夕方の試合ということもあり、小中学生同士のグループや親子連れが目につきました。ニューヨークの球場と比べると女性の比率が高いですね。そのせいか雰囲気はなごやかでファンの表情が明るく華やかに感じられます。

 私と友人は、共にMLBカードやグッズの収集を趣味にしていますので、ショップに入ると「宝の山」にいろいろ目移りしてしまいます!テッド・ウィリアムスなど歴史的な名選手のサイン入りフォトプラークなども置いてありましたし、7月のオールスターの記念グッズなども、まだたくさん売られていました。

 路上にはホットドッグスタンドもたくさん出ていて、大変にぎわっていました。一口にホットドッグと言っても、ポークソーセージの種類も、いろいろありますし、ビーフやチキンを使っているところもありました。上にのせる「具」も、それぞれ工夫しているようで、どれも美味しそう!イタリア系の家族(多分)がやっているスタンドでホットドッグとソーダを購入して、かぶりつきました。凄いボリュームで、これだけで満腹です。ホットドッグを食べ終わった頃には試合開始時刻が近づいていましたのでスタジアムに入ることにしました。

 チケットは知人のアメリカ人を通じて事前に入手していました。対マリナーズの2試合の座席は、週末だったこともあり、2つ続きのチケットが取れませんでした。友人と少し離れてしまいましたが、それぞれバックネット裏の非常に良い席で観戦することが出来ました。最初は自分でインターネット経由でのチケット取得をトライしたのですが、週末で、人気チームとの対戦いうこともあり、上手く行きませんでした。一時は球場外の「路上」で高値で購入することになるかな…と悲観的になっていたこともありましたが、予想以上の席に大満足でした。チケットを取得してくれた知人に感謝,感謝!

 さて、球場に入ると、硬くて狭い椅子や、低い屋根、屋根を支える剥き出しの鉄骨などが球場の歴史を感じさせます。天気も良くて、芝生が美しく光っていました。客席は、ほとんど埋まっており、皆、なごやかに談笑しながら試合開始を待っています。しばらく座席で感激にひたっていると、友人がボストンのベンチの上で誰かがサインをしているのを見つけました。3塁ベースコーチのウェンデル・キムさんです。私はペンも紙も持っていなかったのですが、友人は入場前に買ったパンフレットの表紙に見事サインを貰っていました。キムさんは子供達が次々に差し出すボールやパンフレットなどに、にこやかに談笑しながらペンを走らせていました。試合開始直前には、ガルシアパラ選手や、捕手のVaritek選手、DHのDaubach選手なども準備運動が終ると限られた時間ですがサインをしていました。サインを貰った子供達は大喜び! 選手にサインは貰えませんでしたが、至近距離で写真を撮ることが出来ました。

 程なく試合の先発が発表されました。先発予定は今やMLB No.1投手のペドロ・マルティネス。マリナーズのグリフィーJr.やアレックス・ロドリゲスとの対戦が楽しみです!試合前に外野のブルペンに走って行く姿を確認したので、期待が高まりましたが、なんと発表された先発投手はフローリー。一瞬、球場が静まり「なんで??」という感じで、ざわつきました。All Star後に一時、故障で戦列を離れていたことがあったので「まさか再発か!?」と心配しましたが、後で聞いたところによるとペドロが少しだけ遅刻をしたとのこと。

 伝統のある球団だけに、きっと「先発投手は試合開始の**分前に到着しなくてはいけない」という規則があるのでしょうね。「大エース」と言えども土日は車が渋滞している場所もあるでしょうから、ぎりぎりに家を出発したら駄目ですね。結局ペドロは5回途中から登板して勝利投手になりましたが、詳しい事情がわからない段階では、なんとも不思議な感じでした。

 試合終了後から天気が崩れ始めました。買い物をしている間に降り出して、みるみる「土砂降り」になってしまいました。、傘を持っていなかったので走ってホテルに帰りましたが「びしょ濡れ」になってしまいました。

 さて、翌15日(日)も朝から小雨が降っていました。昼13:00からの試合でしたので中止になるのが心配でしたが、なんとか無事に試合開始。前日に続き、友人と別れての観戦でしたが、席はわりと近くでしたのでイニング間に短い会話くらいは出来ました。周りで観戦している人を見ると、お年寄りの方々も、若いファンも、スコアブックをつけている人が多いですね。難しいプレーでスコアのつけ方でわからないところがあると、見知らぬ人からアドバイスを貰ったりしています。野球観戦が文化として浸透していると感じました。

 あと、凄いのがピーナッツ売りの「お兄さん」です。通路を歩きながら「ピーナーッツ!ピーナーッツ!」と声をかけています。遠くのお客さんから声がかかると、ピーナッツの袋をビューーンと投げて、見事お客さんがキャッチします。その強肩と、コントロールの良さに、時にはまわりのお客さんからも拍手を貰っていました。

 また、小さな子供には、手渡せるくらいの距離まで行って、軽くポーンと上に投げてキャッチさせます。見事キャッチした子供は嬉しそうです。売り子もただ「バイト代」のためでなく球場に来たお客さんを楽しませるように心掛けているのですね。素晴らしいことです。

 試合はガルシアパラ選手が活躍しましたが、マリナーズの先発のGil Meche投手が要所を押さえて負けてしまいました。Meche投手は球数が増えても球威が衰えず、コントロールも抜群でした。大きな怪我さえなければ、先発ローテーションの柱に成長すると期待出来ます。

 16日(月)と17日(火)は対アスレチックスの2試合を観戦しました。16日は外野席、17日は一塁ベンチ後方の席を確保しています。共にナイトゲームでしたが、16日は朝早く出発して、午前10時からの球場内訪問ツアーに参加しました。

 この日は快晴で、少し風が冷たかったのですが、それが逆に心地良く感じました。20人くらいのグループにガイドが1名ついて説明してくれます。バックネット裏の記者席、貴賓席の「500クラブ(ですよね?)」にも入りました。ベーブ・ルースの写真、テッド・ウィリアムスのグラブ、新しいスタジアムの模型なども展示されていました。

 新球場については「現在のフェンウェイの雰囲気を出来る限り残して設計している」との説明だったと思います。(多分、、、早口の英語でしたので確信は持てませんが… ^―^;)新球場の模型を見る限り、スコアボードの形状は今のままですし、グリーンモンスターも残っていて「一安心」です!その後、グランドに降りて、ベンチに座ったり、レフトの「グリーンモンスター」の前に立って記念撮影しました。このスタジアム内ツアーは今回の旅行で最も印象に残っている出来事の1つです。ボストンを訪問する方には、是非お薦めしたいと思います。試合のない日、およびナイとゲームの日に、午前10:00から午後2:00くらいまでの5回くらい催されています。価格は確か大人$5(←ですよね?)ですが、その十倍くらいの価値があると思います!

 さて、試合も凄かった!月曜日は先発のブライアン・ローズ投手が不調で乱戦になりましたが、最後にDaubach選手のサヨナラ安打で劇的な勝利! 私にとっては自分が今まで観戦した中で最もドラマチックな試合でした!試合から帰るお客さんの顔は、皆、紅潮していました!

 翌、火曜日は昼にボストン美術館を訪問しました。ホテルから球場の横を通って、歩いていける距離にあります。閑静な住宅街をのんびり歩いて、公園の中を通って15分くらいで着きました。混んでいるようでチケットを買ってからチケットに記載されている「入場可能時間帯」まで2時間くらいありました。仕方ないので球場近くまで戻り、カード屋などを物色しました。友人は古いワールドシリーズのパンフレットなど、いろいろ良いものを見つけたようでした。

 火曜日の試合は敗けてしまいましたが、試合後に駐車場付近で選手にサインを貰えましたので、大満足でした。貰えたのはStanley選手、Hatteberg捕手、Sadler選手、Frye選手など。友人は運良くGarciaparra選手にも貰っていました。貰えなかった私は一瞬「もう1日滞在を伸ばしたい」と考えてしまいました。

 近くにいたファンによると、Sadler選手は、いつも試合後に球場近くのバーに飲みに行くとのこと。Frye選手も同じ方向に歩いていきましたので、一緒に飲んだのかもしれませんね。

 たくさんの楽しかった思い出を残し、ボストン滞在最後の夜はふけて行きました。


「巨人→MLB→ボストンファン」

By あすばむ

 1977年、当時、高校3年生のボクは巨人の大ファンだった。いろんなメディアが“巨人、巨人、巨人”と叫ぶソレに未発達な脳みそは完全に洗脳され、高校卒業と同時に読売ジャイアンツの本拠地東京へ住むこととなったボクは、巨人ファンへ更に磨きがかかるはずだった。

 ちょうどその年、日本初の大リーグ中継がフジTVで始まり、これを毎週見たボクは思わぬ方向転換を迫られた。スピーディーでアグレッシブで、時にはパフォーマンスもあり、明るい雰囲気のメジャーは、とても新鮮で、それまで見ていた日本の野球がつまらなく思えてきたのである。

 そして翌78年、シンシナチ・レッズの来日で巨人がまるで少年野球に思えるほどコテンパン(14勝2敗1引き分け)にしてやられ、ボクは日本野球と決別する。

 以来、22年、すでに人生の半分以上をメジャーと過ごしてきた。前述の大リーグ中継はわずか2年で放送中止となり、NHK−BSが目玉として放送を始めた87年までの約8年間は中年MLBファンにとって最も辛い時期だった。

 オールスターゲームやWシリーズの一部は見ることができたが、それ以外のレギュラーシーズンの放送は一切なく、時々、スポーツニュースなどで映像を目にすることがあると食い入るように見た時代。

 そんな欲求不満が87年、一気に解消される。NHKのBSである。当時は今ほどパラボラアンテナが小さくなく、最大120センチもある巨大なモノを屋根の上にあげ、莫大な投資をしてTVの前に座った。初めて見た時の興奮は言葉で言い表せないほどのものだった。試合開始から終了までカットなしで毎日見られる、とてつもない番組は、ボクを寝不足にした。

 さて、ボストンとの関りであるが、MLBファンになった22年前に既に好感を持っていた。リン、ヤストレムスキー、ライス、エバンス、フィスク、バールソン等、スター揃いだったのと、赤と黒と白のシンプルなユニフォームが好きだった。レッズの後に来日した米大リーグオールスターチームも観戦のため上京したのだが、まだボストンへの関心は薄く、むしろローズやガービー、カルーなどに注目していた。つまり、本格的にボストンだけにのめりこむファンではなく、MLB全26チームを贔屓にしている状態だった。

 それが、ボストンに関心が高まったのはALCSでスウィープされた90年だと思う。当時、王朝時代を築いていたオークランドはとても強く、0勝3敗で迎えた第4戦、エースのクレメンスを擁して立ち直るキッカケをつかもうとしたのだが、あっけなく初回(?)で退場となり、すべてが終わった。大事なゲームでアンパイアを敵にしてしまったクレメンスには腹が立ったが、なぜか、このチームから目が離せなくなった。

 その後、某パソコン通信上で発言を繰り返しているうちに、私のようなMLB全体を見ているわけではなく特定のチームを応援する数人が登場し、それに誘発される形でボストンへの傾倒を深めていくことになった。彼らは既にアメリカで生観戦をしている強者揃いであり、20年以上もファンを名乗っていながら本場のボールパークを見たことのないボクには強烈なカウンターパンチだった。

 ついに98年9月、そんなパソ通仲間のうちの親しい友人1人とのMLB二人旅が実現する。予定では6試合を見るスケジュール。ボクは真っ先にボストンでの観戦を彼にリクエストし、願いが叶うことになる。

 グリーンモンスター、スタンドのあちらこちらに立つ鉄骨の柱、などなど、今までTVでしか見ることのなかった風景がまさに現実の風景であることに動揺し、しばらく手足の震えが止まらなかった。

 フェンウェイパークでは、現役時代のテッド・ウイリアムスを見てきたという老姉妹や、人生初のファウルボールをゴロゴロ転がりヒジを擦りむきながらもキャッチした40代のお父さんと会話することができ、とても有意義なボストンだった。

 もちろん、古いボールパークの雰囲気にも多いに感動したことは言うまでもない。

 チームが強くて上位にいることもファンとしては願うことではあるが、それよりもプレイヤーを愛し、そして、チームを愛する姿が印象的で、ますますボストンが好きになったわけである。

 matsudyさんのHPを知ったのが今夏。もう少し早く知ってれば、ボストンでお会いしたかったなぁ〜と残念でならない。