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『快傑美少女仮面イグレッグ』 |
制作初期の企画書・・・企画当初は『美少女仮面ポワトリン』ではなく『快傑美少女仮面イグレッグ』という仮タイトルが付けられていた この時点でほぼ『ポワトリン』としての設定は出来上がっている 注目箇所をピックアップ 物語(以下、ゆみこの口調) 私の名前は本田ゆみこ ・・・私立富士高校1年B組のマドンナと思っている元気でかなりの美人(と言われることもある)女の子なんです 家族は、父・本田ハヤト40才 都内の某一流半の出版社の編集者 母・本田ノリコ36才 専業主婦兼パートタイマー そして河田小学校5年3組、あれダメ、これダメのできんボーイの弟、本田タクト そして、1年2組、ちっちゃなトラブルメーカーの妹、本田モモコの、まあ、どこにでもある東京の中流中の中流の一家、本田家の長女が私なんです あれは一年前のこと お向かいに住んでいる“西日暮里のおばさん”がさんざん言いたいことを言って帰った、お正月も四日目の夕方の事・・・ パパは六日連続の二日酔い ママはおせちの残りをかき集めて夕食の準備 そしてタクトは悪ガキ友達を集めてファミコン大会 そろそろ宿題を・・・なんて考えてた私はムカッとして、ピコピコギャーギャーうるさい弟の部屋に乗り込んで「テメーラ!!いい若いもんが正月早々部屋に閉じこもってファミコンやるんじゃネエ!! タクト!シンスケ!カズヤ!ケンジ!そんなザマじゃ今年一年、また、ガールフレンドの一人も無理だね!!」なんて河田小学校5年3組名物の、本田のネーチャンの啖呵をぶちかまして散歩に出かけたのでした 神様に出遭った!! お正月も四日目の夕方の横町は静かです 長い髪をたなびかせてコートの襟を立てて歩く 「私って“ノルウェーの森”のヒロインみたい」なんて思いながら、森の鎮守様の前を通りかかった時のことでした 一人のおじいさんが倒れていたんです 考えるより手の方が早い私は、優しくいたわってあげたのはもちろんのこと おじいさんは、すぐ元気になりました 元気になったのはいいんだけれど、私のことジロジロ見ながらいろいろ根掘り葉掘り聞くんです もちろん優しい私のこと、ちゃんと答えてあげましたが、ちょっとムッ!! としちゃったんです そしたら、おじいさん、こう言ったんです「素晴らしい!トレビアン!ファンタスティック!!ハラショー!!おまえのような少女をワシャ捜しとったんじゃよ ウン!ぴったりドンピシャのむすめじゃ 実はな、大きな声では言えんが、わしゃ神様なんじゃ 今日からお前は正義と真実の美少女“快傑美少女仮面イグレッグ”と名乗り、弱気を助け、強きをくじくのじゃ!」「しかし、決して正体を明かしてはならん もし快傑美少女仮面イグレッグの正体がおまえだと人にわかった時は、ヒーローとしての力が失うだけでなく、一生青ガエルとなってしまう 心して美少女仮面に邁進するのじゃぞ!」「ではワシャ、ちょっとハワイへ行って来る 年寄りには、この日本の寒さはこたえるんでな では、くれぐれも頼んだゾヨー」と言いたいことを言うだけ言って、ポワーンと白い煙の中へ消えてゆきました 私はスーパーヒーロー快傑美少女仮面イグレッグになった その日から大きく変わった私の人生と美少女仮面の活躍は、あなたの知ってる通りです 小は街のヤーさまから、いじわるPTA会長、悪徳不動産 大は神様世界の嫌われ者のはぐれ神様“陣魔神”まで、毎日の様に美少女仮面に変身してはアクションの連続 「また出ましたね、陣魔神!あなたの悪の企みは、この“快傑美少女仮面イグレッグ”がすべてお見通しです たとえ天が許しても、このイグレッグが許しません! 陣魔神、覚悟なさい!!」 なんて、もう本当にカイカーンなんです そんな私のストレスはただ一つ、私が「快傑美少女仮面イグレッグ」だって、人に言えないこと 登場人物紹介(以下、タクトの口調) *村上家の名字は当初「本田」であった(だからタクトはホンダタクト) ユウコも当初は「ゆみこ」と設定されていたが後に変更になる 性格、家族構成はそのまま 柴田理恵演じる本田警部は本編では刑事だが、当初は中華魔女シリーズの厄介者「三軒茶屋のオバサン」的な設定、「西日暮里のオバサン」だった ○僕の名は本田拓人 元気なのと人に好かれるのがとりえの、杉並区河田町小学校の五年生 本田ゆみこ ◆僕の姉ちゃん 私立高校の一年生 とりあえず美人(と言っとかないと後が恐い)成績はなんとか上の部(宿題お世話になってます) ◆そして、とにかく元気、元気 仕事であまり家に居ない父さんと母さんに替わって、弟の僕の面倒を見るのが仕事と思っているらしいけど、ドジが多くて、どっちが面倒見てんだか判らなん時が多いんだよね ◆僕の部屋に集まってくる友達は、姉ちゃんにワルガキと呼ばれるが、姉ちゃんの評判は思ったより悪くない 結構マジで話を聞いてくれるし、うまくおだてれば、僕らの遊びに付き合ってくれる(高校生がこんな事やってていいんだろうかとオレが思ってしまう) ◆ただ、あの、男っぽい物の言い方を直せば、小学生に「ユミコ」なんて呼び捨てられずに済むのに・・・・・・・・・ ◆最近、姉ちゃんがちょっと変だというやつがいる あれは美少女仮面とやらが現れた頃からだ そういえば、時々「カミサマ・・・・・・」とかつぶやいているし、正義の味方みたいに「ユルセン!」と拳を握りしめてどっかへ走って行っちゃったりするけど・・・・・・・・・まあ、あれでもトシゴロだからいろいろあるんだろう、というのが家族の見解だ がんばってほしい 本田はやと ◆父さん 40才 山手線の内側の出版社で、女性週刊誌のフクヘンシューチョウとかいう仕事をやっている 本を作る仕事だそうだ ◆父さんの作った本を内緒で読むことがある(見つかると怒られちゃうんだぜェ 父さんはなんか恥ずかしそうなんだよ 変だよな)きれいな服を着た女の人の写真や、おいしいものの話や、タレントの話なんかが、カタカナの多い文章で書かれていて、なんとなくドキドキしてしまう ◆父さんはあまり家にいない 朝出かけたまま、僕が寝るときにも帰ってこないこともあるし、ばりっとスーツを着込んで出かけることが多い 僕たちや母さんのことを、好きでいてくれるのは何となくわかるんだけど、もう少し話をする時間が欲しい ◆たまに家にいるとき、父さんはよく物を書いている ちらっとのぞいたが、小説らしい 仕事とは別みたいだ 父さんは「ココロザシ」とか「ホントノジブン」とかつぶやきながら机に向かっている なんとか川賞を狙うと言ってる 母さんはそれを道楽と呼ぶが、そんな時の父さんを僕は嫌いじゃない ◆父さんはいつも何かを我慢しているような顔をしている 本当に何かを我慢しているのだろう というのは、僕たちガキどもや、思いこみの強い西日暮里のおばさんが、思いきり好き勝手言ってるとき、突然爆発することがあるんだ 聞いたことのない言葉や、難しそうな理屈を喚きながら、大荒れに荒れる 母さんはさっさと逃げちゃうが、僕はそこまで熟練していない 捕まると2時間の説教だ そしてやっと、もとの少しとぼけて少し悲しそうな父さんに戻る ◆美少女仮面が現れてからは、父さんはそれとなくウキウキしている 雑誌の取材として追いかけている、というが、「これぞロマンだ!」とか小さく叫んでいる様子を見ると、それだけではない 美少女仮面の小説が出来るのかしら 本田のりこ ◆母さん 36才 綺麗だ ◆近くの街の、学生時代の友達がやってる小物の店を手伝っている OLや奥様、姉ちゃんの友達なんかで結構賑わっている ◆昔は“おじょうさま”とか呼ばれていたらしいが、僕にはよく判らない 小物のデザインをまかされて、お金のかかる試作品を51個も作って回りを呆れさせたり、時々とんでもなく物を知らないことがあったりするのがそうなのかしら ◆父さんと反対に難しい理屈に全く弱い 父さんの我慢の一つは、この母さんではないかと思う 父さんは否定するけど、母さんは楽天家で、ほっといても子供はいい子に育つと思っているらしい その通りになってる・・・かな? 本田ももこ ◆妹 一年生 何も判っちゃいないくせに、何でも首を突っ込もうとする 引っ掻き回し屋 カズヤ・シンスケ・ケンジ ◆うちに集まってくる僕の同級生 僕んちにはうるさい親がいないのが気楽らしい 好奇心が強い奴らで、いつも、起こさないでいい事件を起こして、美少女仮面に懲らしめられている ◆カズヤは小さいけれどすばしっこい 直情型の行動派 父親が刑事で、美少女仮面に振り回されている ◆シンスケの家は薬局 漢方にも強い 物知り 時々、訳の分からない物(春日局の宝の地図、ぬらりひょんの蛹、ソーラー自転車、等の怪しいもの)を見つけてきては、ヒーローになりたがる悪い癖を持つ ◆ケンジはトンカツ屋の息子 クウネルアソブの好きな享楽主義者 ファミコンの達人 人でも物でも、第一印象でスキとキライを分けてしまうのに、ヤなやつとの付き合いが結構うまかったりする ◆僕を含めて四人、性格はバラバラだし、クラスのマドンナのトミコを巡って、ライバルだったりする こういうのでも親友!? 西日暮里 ◆近所に住むおばさん 年齢不詳 性別・おそらく女 配偶者・なし 性格・きわめて過激 趣味・大きなお世話と噂ばなし(おばさんがこれを読みませんように!) ◆一度、美少女仮面に痛い目にあって以来、目の仇にしている 僕たちも「何をやらかすかわからぬガキドモ」ときびしくチェックされている ◆父さんの雑誌の愛読者 母さんの店にもよく行くが、おしゃべりばかりであまり買っていってくれないらしい ○そして、この二人は町に住んでるのか判らないけど・・・・・・・・・・・ 神様 ◆カミサマは・・・・・・・・カミサマ・・・・・・・・・・・・・・・だと思う 美少女仮面イグレッグ ◆正体不明の仮面の美少女(顔は見えないがおそらく) ◆強い りりしい ◆不思議な力をもっている ◆いまどき聞いたことのない、お嬢さま言葉を使う ◆声なんか姉ちゃんに似てるが、姉ちゃんがあんなしゃべりをするわけがない |
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