日時 :2001年2月25日(日)午後1時30分 集合場所:阪急大宮駅東改札前(集合したらバスで今出川まで移動) ●冬の歩く会、最後は底冷えの京都盆地が、八甲田山のような状態でした。ウォッチ ングの方は、今若い女性にブームの晴明神社をスタートに、西陣の町家再生の事例を いくつかまわることができました。漫画家のギャラリー、織物インテリアの ショールーム、元銭湯「藤ノ森湯」再生の喫茶&バー、最後は船岡山に登山。京都の 町並みを一望できました。 【参加者】(会員)円満字、荻田、柏原、金谷、川内、九後、辻野、松原、山田、鷲 原、三原(打ち上げのみ)、計11名 ●「冬の歩く会」参加者の皆様、雪のちらつく中、お疲れ様でした。コースは一条戻 り橋〜晴明神社〜MACHIYAでホッ(漫画家のギャラリー)〜考古資料館〜町家倶楽部 (旧織物工場)〜松翠閣(町家、織物会社の展示場)〜ぷーらん(無国籍喫茶、休業 日だった)〜サラサ西陣(旧藤ノ森湯)〜船岡山山頂(?)〜北大路烏丸の「浦島」 で打ち上げ とにかく町家と安っぽい集合住宅が混在する風景を延々と見ていた、というのが第 一の感想です。 殷賑を極めた時期が長らく続いた「織物の町」が産業の衰退と共に新たな地域コン セプトの転換を迫られ、「アーティストやクリエイターたちの本拠地」という方向に 向けて進められています。「町家倶楽部」で偶然お会いした佐野さん(アポロキャッ プをかぶってた人)はそのリーダー格の人物で、西陣に住みたい人と空き家の家主の コーディネイトを進めておられ、つい先週もその説明会が行われ反響大きかった、と 新聞で報道されました。 というわけでギャラリーや限定的に公開されているアトリエは次第に増えているの ですが、その多くが個人のアトリエという性格上、日曜日は閉っている所が多いのは 残念でした。これは買い物客・観光客が多く、若者の溜まり場にもなっている中京区 都心部とは性格が違う点です。中京区では町家改装ショップ(あくまで商業目的の店 舗が主)が激増し、雑誌特集号が次々に書店に並び、市観光局がガイドマップを発行 するほどのブームになっていますが、観光客の少ない西陣はあくまで住む街・創る場 所としてじっくりとまちづくりを進めていくようです。それにしても京都西陣という 名をブランドとして武器にできるのが強みでしょうか。 3年前の国際コンペ応募論文の中で僕らは「ハンドクラフトワーカーの集積都市」 を提案しました。職人と芸術家はちょっと違いますけど、それに近いかたちが西陣で は「日本中で京都でしかできない街のかたち」として生まれつつあるのかもしれませ ん。 その辺りの雰囲気を感じ取っていただければ、今回の歩く会を催した意義があった と思います。 (報告:辻野会員)