「チリもつもれば」な引っ越し日記


 帰国日が決定になってからチリ出国までの引っ越し手続きあれこれ。チリ在住の方で、いつか日本に帰国されるときの何かの参考になれば幸いです。(上に行くほど新しい書き込みです。なお、出発2週間前からはPCを梱包する関係で「たぶんこうなるであろう」という予測の元で書いています。)


12月6日:まだ以下の物品を売却中です。具体的な情報をご希望の方はこちらまでメール下さい。ファックスもしくはエクセルデータにてお送りします。別の所でも売却の案内をしていますので、お早めにどうぞ♪

〜 エントリー品目 〜
  • PC用スピーカー
  • PC用電源供給装置(UPC)



  •  出発当日
     飛行機に乗るだけ。今日乗る飛行機は乗り慣れたB767、・・・(以下飛行機乗り大好き管理人のくだらない話が延々と続く)



     4日前
     明け渡し日。借りたときの備品がちゃんと全部あるか、壁やカーペットなどの状態を大家さんがチェック。これで借り主のせいでよごれたり破損したりなくしたものは敷金(Deposito、我々は1ヶ月分払った)から差し引かれる。もちろん、出国までに間に合わなかった各種公共料金も大家が払って、それも敷金から差し引かれる。残ったDepositoは1ヶ月以内をメドに返金してもらう。この日大家さんに渡した領収書 :

     電気、水道、ガス、電話、ケーブルテレビ、インターネット、新聞、携帯電話、アパート管理費。

     オリジナルは大家さんに渡し、コピーをとって自分の控えにする。



     5日前
     カーペットと窓の掃除。このころは挨拶まわりと送別会で忙しい(はず)。



     1週間前
     引っ越し当日。念のため引っ越し貨物に入れずに残して置いたもの :

     はさみ、ひも、ガムテープ、A4の封筒たくさん、セロテープ、新聞紙、軍手、紙コップ、捨ててもいいタオルたくさん、捨てても良い掃除道具、ドライバーセット、ホッチキス。

     船便と、航空便(通称アナカン)両方この日に引き渡しを済ませる。



     2週間前
     明け渡しの前日にやる、カーペットと窓の掃除の業者を予約。もう着ない服をクリーニングに出す。



     2週間前
     引っ越しが一週間後にせまる。引っ越しの日から出発までの一週間はホテル暮らしとなる。今日は今月分の家賃を払い、その時大家さんから契約期間の家賃を全部払った旨の証明書を発行してもらう。これがないと引っ越し車両通行許可証(Salvo de Conducto)がもらえない。この許可証は、上記の証明書と一緒に、公共料金の支払い証明書を2,3通を警察署に持っていくことで発行してもらえる。引っ越しをするのに許可証とはいかに。警察に聞いたわけではないので考えられる理由は :
     
  • 泥棒防止  
  • 夜逃げ防止  
  • 同居人の許可を得ず一方的に家具を持ち出してしまうのを防止  
  • 安易なきまぐれの引っ越し(> 何それ)防止

     あたりだろうか。



     2週間前
     ケーブルテレビとインターネット接続を解約する。解約申込書を書かねばならないので、直接オフィスに出向いた方が簡単。当月一杯までは使用できるようにしておき、料金を払う。



     20日前
     このところ落ち着いていたが、引っ越し用の段ボール箱到着。書籍やアルバムなど、使わないものからしまい始める。「おまかせパック」なので、われものなどは自分でせず、業者に任せることになるので、引っ越し当日まで棚にそのまま置きっぱなしでいい。



     40日前
     随分前から何社かから見積もりをとっていたが、比較検討して引っ越し業者決まる。



     50日前
     新聞の購読中止を電話にて依頼。担当者から「今から言うファクス番号に、最終配達日、名前、身分証明書(カルネ)番号と住所を書いて送って下さい」と言われたので、その通りにする。



     50日前
     ガスが自動引き落としから手払いになる。例によって前月の請求書が来ず、「滞納野郎」扱いになっている。「ガス閉栓手続き中。早く払って下さい」だって。もうその手にはだまされないぞ>学習効果。 払うっちゅーねん。



     50日前
     全部梱包してくれるおまかせパック、とはいえ引っ越しのためにやることは多々ある。いらない物を思い切って捨てるのもそのひとつ(これは国内引っ越しでも一緒ですね)。思えば3年前、メキシコからチリへ引っ越す時、引っ越し前夜にまだ持っていく物、捨てる物の整理がつかずろくに寝られなかった苦い想い出がある。

     今回はそう言うことにならぬよう、「引っ越しを征服」すべく早くもいらないものの整理を開始。まずは書籍から。あ、こんな本まだあったんや。随分前に一度読んだきり、なつかし〜。あ、こっちはラスト20ページが読まずじまいになってるやん。あ、これって…(以下えんえんと続く)。

     気がつくと日は暮れていた。そう、まんまと「思い出の品ラビリンス(迷宮)」に入り込んで抜けられなくなってしまった(はいはい、そうですよ。お約束かつありがちなパターンです)。戦いはまだまだ続く。アルバム整理なんて今から恐ろしい(きっと想い出の品アリ地獄)。



     50日前
     嬉! 車が売れた。一番大きい物件だったのでこれで一安心。自動車ディーラーの中古車部門に展示して1週間で決まった。助かった。



     55日前
     大家さんから、以前内容証郵便で送った賃貸解約書に対する返事が来た。「受領しました。これまで良い関係でいられたのは幸いです。どうか無事に帰国して下さいね。あとはまかせてある不動産屋と手続きをすすめてくださいな」と随分丁寧な手紙をもらった。外国人はよくアパートから出ていくときに大家ともめると聞いていて、結構身構えていたのでこの文面はちょっと意外だ。実際の明け渡しの日まで気は抜けないのは確かだが、これで気分的に楽になった。



     60日前
     チリで使っていた家財道具を売り払うと言うことは、裏を返せば日本で家財道具を一式買い直さねばならないと言うこと。6年も日本を離れていて、日本での生活というものがピンと来ない。しかし直ちに購入しないと生活できないものが多々あるので事前の周到な準備は必要。とりあえず「買い物リストの作成と、耐久消費財の比較検討のために家電メーカーのサイトのブックマーク作り開始。これが結構大変で骨が折れる。なになに、「うるさくしま洗・からみま洗」?「強と清」?・・・こういう語彙から覚えなならんのかい。

     車も新たに日本で買うことになるのだが、車種選定からして全然ピンとこない。今日の所はまだ全くの白紙。情報収集を開始する段階にも至っていない。



     65日前
     水道が自動引き落としから手払いに変更になる。ご多分に漏れず、切り替え移行期の請求書が来ず、今回は今月分と前月分の2ヶ月分まとめての請求。ところが、支払い期限日の欄に「断水手続き中」文字が! おいおい、未払いじゃなくて払えなかったんだって。すぐに電話をすると「あぁ、まだ大丈夫、大丈夫。明日払ってちょうだいね」と優しいお言葉…、いやちょっと待て。「断水手続き中」ってただの「脅し」やん、これじゃ。



     65日前
     これまで定期購読していて、日本から会社経由で送ってもらっていた雑誌は30日前には送付中止としてもらうよう、日本の本社に依頼。ちなみに愛読書は日○トレン○ィー。



     65日前
     自動引き落としを解約して2週間強。まずは電気が手払いに変更になった。これは請求書を見ればわかる。請求書に「自動引き落としにて支払い済み」を明記されていればOK、そうでなければ手払いになる。

     さて、一方で昨日自宅から電話をかけようとしたら「あなたのおかけになっている電話は現在お客様の都合で使えません」とのテープ案内。おいおい、都合って何だ、都合って。電話局に別の電話からかけて問い合わせたら、あっさりと「あ、支払いが滞っているので回線切れてますね」・・・。あのねぇ、まだとんずら(もしくは高飛び)してないって。自動引き落としを解約した時点で、期限までに請求書が来なかったので手払いができなかったのだ。どないせいっちゅーねん、と尋ねたら、最寄りの電話局に行って未払い分を払い再接続の申請をするように、と言われる。・・・そうかい、俺が行くんかい。(ちなみにこの電話、回線をブロックされても受信はできる。できないのは発信の方。非常時の事を考えるとありがたいシステムだ。)

     で、ただ今近所の電話局支店より実況中継。時間は開店の9時を少し回ったところ(パチンコじゃないんだから)。なぜか役所とかこういう所は11時くらいになるともうごった返して訳わかんなくなっているので、何が何でも朝一番に行くに限る(スーパーマーケットもね)。これチリ生活の鉄則。予想通りガラガラ。大変親切な局員(本当にすばらしい応対だった。かなり感動。言っておくがチリで日本のような応対を期待してはいけない。この人は例外。)に言われたとおり、まずは未払い分の支払い。

     驚いたことに、窓口の隣に小さい端末があって、自分の電話番号を入力すると、簡易版の請求書の写しが感熱紙にぴろぴろとプリントアウトされて出てくる。えらくすすんでいるじゃあーりませんか((c)チャーリー浜)、Telefonicaさん。この用紙で支払いを済ませて、窓口の局員さんがPCで回線のブロック解除を入力。これで終了。ここまで10分ほど。

     わざわざ支店まで行かなければいけないのはしゃくにさわるが、インフラはかなり整っていて手続き上のストレスはなし。



     65日前電化製品考
     当地で買い揃えた電化製品は電圧が220V。なので日本ではそのままでは使えない。第一、下に挙げた冷蔵庫・洗濯機・乾燥機なんて妙にバカでかい(くせに容量は小さい)ので、日本の住居には入らないだろう。従って速攻で「売却」が決定。特に洗濯機は排水が上からなので(日本は下抜きですよね)「論外」。

     家具一般も以前に書いた通りサイズが大きすぎてボツ。

     テレビ・ビデオ・ステレオもまずダメ。テレビ・ラジオの番組チャンネル帯が日本とは違うので日本に持って帰っても使えない。

     ただしテレビだけは「生き残り」の道がある。管理人が下段の売りますリストで「思案中」としているのは、日本にこのテレビを持って帰っても、日本でビデオを購入してそれをテレビのチューナーとして使えば、テレビは「モニター」に特化してちゃんと役目を果たしてくれる。画面がとても綺麗なこのテレビはお気入りなのだ。残るは電圧、100Vと220Vの問題。唯一にして最大の難関だが、これも解決策がある。詳しくは電脳チリにて。>おい、HP内HP宣伝してどうする!



     65日前
     引っ越しの見積もり2社目が今日家に見に来た。3社目はあさって来る。競争相手の見積もりを見せないで、どういう値段を出してくるか興味津々。引っ越しと言っても車や大型家具は売り払うし、梱包もすべてやってくれるお任せパックなので、それほど大変ではないだろう。むしろ日本に持って帰らないものをいかにうまく売り払うことができるか、の方が大事だ。

     引継のため先頃やってきた後任には既に「売りますリスト」を希望販売価格をつけて渡してある。明日「ブツ」を見に来て、欲しいものは彼に引き取ってもらうことになる。彼が買わないものはまず社内の従業員、さらに知り合いと売り先を探していくことになる。知らない他人を家に上げたくないので、新聞広告に「売ります」情報を出して買い手を募るのは最後の手段。

     今このページを読んでいらっしゃるサンチアゴ駐在の方、以下の物品のうちで何かご必要なものはありませんか? 価格など詳しくはメールか会社の方へのお電話にて(笑):

      ・2ドア(図体だけ)「大型」冷蔵庫
      ・全自動洗濯機
      ・乾燥機
      ・29型テレビ(これだけは持って帰るか今だ思案中)
      ・ビデオデッキ(ベータ)>嘘です、VHSです。(成約済)
      ・テレビ台
      ・ステレオ(CD3枚かけられます・MDなし)
      ・ベッド(クイーンサイズ、2組)
      ・電子レンジ
      ・食卓用テーブル(椅子6脚つき)
      ・書斎用平机(椅子4脚つき)
      ・PC用電源供給装置(UPC)
      ・食器棚
      ・5年くらい前からの種々雑多な日本のテレビ番組(ほとんどバラエティー)・ドラマのビデオ

     ・・・これら全部、日本でまた買い直し・・・?? 頭痛い・・・。



     65日前
     車の定期点検ついでに、買い取り価格の見積もりを出してもらう。中古車相場が全くわからないので、今度の日曜日の新聞に出る車売買欄(じゃま〜るみたいなもんです)にて実勢価格をチェックすることにする。

     当地の中古車売買システムは、ちょっと面白い。、よく使われているのが新聞広告に出す方法。または使用している車に「売ります。電話123-4567」と張り紙をしておく。これが文字通り走る広告塔(っていうかよっぽど動体視力が良くないと電話番号が読めない。あ、駐車中に人の目に留まればいいんでしたね・・・。)。以上2つはいわゆる個人売買になる。

     あとは、日本のように中古車販売業者がキャッシュで買い取ってくれる方法もあるが、ポピュラーなのは、もしその車は使用しないのなら、自動車会社の中古車部門に「展示」させてもらえる。この時は自分の希望価格を提示しておけばいい。その値段に納得した人が、自動車会社から買ってお金を払う。車を売った人は自動車会社から売れたときにお金をもらえる。この際自動車会社は6%程度の手数料をピンハネ・・・失礼、徴収する。ま、展示の所場代と代金の取りっぱぐれを防ぐための必要経費と考えた方がいいだろう。

     手元に入るお金は、個人売買 > 自動車会社展示 > 買い取り  の順になり、
     リスク(代金の取りっぱぐれや売れ残り)はその順番に高くなる。ハイリスク・ハイリターンってやつだ。



     70日前
     日本に持って帰るもの、こっちで売ったり譲ったり捨てたりするものの区分けがだいたい終わる。引っ越し見積もり1社め。



     75日前
     日本に持って帰らずに、チリで売っていくもの・譲るもののリスト作成開始。一番大きいものは車、あと冷蔵庫・洗濯機・乾燥機などが頭が痛い。

     よく言われる話は、駐在先で買った家具。一般的に海外のアパートは日本に比べて広いので、ついつい大きめの家具を選んでしまう。それで日本に持って帰っていざ新居に搬入・・・と言う段階で部屋にはいらずに大騒ぎになるらしい。幸い我が家ではそのような大型家具を日本へ持って帰るつもりはないので、心配はなさそうだ。



     75日前
     飛行機のチケット予約。今年は1999年々末という特殊事情(新1000年を祝う行事、2000年問題)から早めにチケットを押さえておくことにする。年内には日本に到着するように手配。



     75日前
     アパートの賃貸契約終了の連絡を大家に出す。契約書によると、明け渡し2ヶ月前までに書面で連絡せねばならない。日本帰国命令が出たのでアパートを出る旨を書き、公証人役場(Notario)に行ってはんこをもらい、公の書面にして内容証明郵便(Correo Certificado)にて郵送(これすべて契約書にある条件通り)。



     80日前
     公共料金その他の自動引き落としの解約。アパート明け渡し時の諸費用の精算をし易いように、銀行口座から自動引き落としになっている電気、水道、ガス、電話、新聞料金を手払いに切り替える。銀行に行き、担当者から自動引き落とし解約依頼書をもらい、それに記入するだけ。あとは銀行経由で各会社に通知が行く。ただし、自動引き落としから手払いに変わるまでに30日〜45日かかるそうなので、2ヶ月前までにはすませておきたい手続きだ。



     帰国90日前
     日本帰国が決まる。3ヶ月先だ。





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