SUMMER 2004
夢見る魔女のニッポン滞在記
8月3日(火) タイムマシーンに乗って

前夜(というか当日の明け方近くになって)数時間しか寝ていないので、頭にモヤが
かかったような、ボーっとしたまま、娘と2人タクシーでLos Angeles国際空港に向う。
いつもなら夫が空港まで送ってくれるのだが、今日はどうしても仕事を休めなかったのだ。
タクシーで、ノース・ウエスト航空のある第2ターミナルまで。まずチェック・インしてから荷物を
預ける列に並び、手荷物だけになってから搭乗ゲートへ向う途中の免税店へ。
店内へ2〜3歩入ったところでちょうど出てくるところだった男性を何気なく見た私は、「あ〜っ
Mさん!!!」と大きな声を出してしまった。彼は一瞬「え〜っと・・・誰だっけ???」という
表情になったので、「ハニーポピーズに居ました!」と元気良く(?)自分の顔を指差す私。
と、Mさんが「やぁ〜〜、久しぶりだねぇ〜。なーに? こっちに住んでんの?」と言いながら
ニコニコ、握手、握手。以下だいたいの様子を再現してみましょう。

M「ずいぶん昔だよねぇ」
私「え〜、もう35年くらい前じゃないですか?」
M「相変わらずきれいだねぇ。(ニコニコ)」
私「いぇ〜、もうババァですからぁ〜(汗)」

M「向こう(日本)に着いたら是非連絡してよ。」
私「あ、ハイありがとうございます。」
M「何か書くものなーい?」
私「(バッグの中をゴソゴソ探してみるが適当なメモ用紙が見つからず、仕方なく航空券など
が入っていた封筒を差し出しながら)
こんなのでいいですか・・・?」
するとMさんはスラスラっと電話番号を書いて、
M「これ、事務所の番号だから・・・・。ぜひ電話してよ! (そして娘に向って)昔、一緒に
歌ってたんだよ」

私「いやぁ、Mくんは大スターだったもの。今でもMくんに買ってもらったアイスクリーム食べて
るところの写真持ってるわ。・・・あ、ゴメンナサイ、くん付けで・・・」

(昔は、彼をくん付けでしか呼んだことがなかったので・・・)
M「いや、いいんだよMくんで。・・・・この前もCと会った時、あの当時ああだった、こうだった
って話したんだよ。Cと・・・・あと誰だっけ?」

私「Cと私・・・あ、私マミですけど、あとKと・・・」
M「あぁ、そうだ、Kだ。いやぁ懐かしいなぁ・・・。じゃあ、必ず連絡してよ。」

と言って出て行きました。

しばらく思いを馳せていると、「確かMくんはKのことがお気に入りだったナー」とか、そういえ
ばちょうど私の18歳のバースデーが旅先だったのでM田くんが率先して宿泊旅館でお誕生日
の宴会をやってくれたんだったナー」とか、色々思い出してきました。
Mくん=M田K作さん、1970年に私達ティーンズ(ハニーポピーズ)は、
M田K作ショー
出ていて、1週間以上の地方公演にも一緒に行っていたので色々な思い出やエピソードが
あったのです。三十数年ぶりに偶然会ったM田K作さんは、ちっともえらぶらないで、私には
昔のMくんのままのように見えました。
というわけで、のっけから思いがけず懐かしい再会で始まった、まさにタイムマシーンに乗って
しまったような旅の始まりでした。
8月4日(水) ただいま〜

成田着。入国審査ではアメリカのパスポート使用の娘と別々の列に並ぶ羽目になり、先に
終わった私が20分近く待って一緒に荷物の回転台に行くと、私達の荷物だけがぐるぐる回っ
ていた。Los Angeles空港なら降ろしておいてくれるのに〜。
空港の宅急便に荷物を預け、今回は成田から京成スカイライナーで日暮里経由で母の住む
都内へ。JRではドアの上に専用テレビがあり、ニュースなどやっているのを見て驚き〜!
「見て、見て、電車にビデオがある〜、スゴイわね〜」と一人ではしゃぎ、お上りさん丸出しの
マジョリーに、娘は冷たい視線。その娘、電車に乗ってくる人達のファッション・センスが、あまり
にも悪いことに目を瞠っていた。何故か、組み合わせなど全く考えもしないで手当たりしだいに
その辺のものをとりあえず着てみました、という感じの人ばかりだったので。
2年ぶりに会う母はいくぶん背中が丸くなり、いっそう小さくなっていたが、オシャレなところは
相変わらず。弟はこざっぱりと(?)していたが、それでもやっぱり年取ったなぁ・・・と。
空港から電話もせずにいきなり現れた私達に、2人とも驚いた様子だった。
で、弟、私、娘で近所の居酒屋(?)へ。といっても飲むのは弟一人。娘はおそるおそるシシャ
モを食べていた。もちろん弟の驕り。ごちそうさまでした。
8月5日(木) しゃべった、喋った

離婚して、元・奥さんのもとで暮らしている、弟の子供達3人(11歳、9歳、7歳)が、弟のところ
に数日間泊りに来るので、お土産を持って弟の家に行きがてら携帯電話の申し込みに行った。
が、前回はパスポートだけで申し込み出来たのに、今回は日本の住所が記載されている身分
証明書がないとダメだと言われ、仕方なく同じショッピングビルのゲームセンターで子供達を
遊ばせていた弟を呼びに行き、弟名義で1年契約。2週間しか滞在しないのだからレンタルや
プリペイド(?)でも良いのだが、このときは全くそんなことは考えもせず。手続きに1時間ほど
かかるというので、弟+3人の子供達は先に弟の家に帰っていることになり、私と娘は回転寿
司で腹ごしらえ。回転寿司はLos Angelesでは見たことがなく、娘に大受け。珍しがってお茶
まで飲んでいた。その後まっすぐ弟の家に行き、子供達のヒップホップ・ダンスの発表会のビデ
オを見せてもらったり・・・・。やっぱりどこかに私のDNAが受け継がれているらしく、なかなか
上手、上手。次に娘のチアリーダーのビデオも見て・・・こっちはモチロン上手、上手!!!
そんなこんなのうちに電話連絡がついた元スピッツのメンバー・R子と急に会うことになり、もう
手続きが済んでいるはずの携帯を受け取ってからいったん母の家に戻り、出直して池袋へ。
携帯電話を受け取るときには、お店の若い男の子が手取り足取り、ニコニコと親切に説明して
くれた。とにかく電話の掛け方、切り方、写真の撮り方・・・それがわかれば、ま、いいか。
池袋、夜8時40分の待ち合わせに少々遅れて行くと(どういうお店があるかわからないので、
昔からあるマルチテレビの前で待ち合わせ)、R子が居ない。私が遅れたので怒って帰ってしま
ったんだろうか(昔ならあり得るかも)、それともマルチテレビじゃなかったのか、とかなんとか
思いつつウロウロしていると、「マミ〜、・・・ごめん、ごめん」とR子登場。相変わらずスタイルが
よく、ファッション、ヘアスタイルもやっぱりどこか普通の人とは違うかナ。会うのは2年ぶり?
4年ぶりだったっけ? どこをひっくり返しても孫が3人も居るようには見えないワ、R子バァバ。
おなかも空いていないし2人とも飲まないし・・・・あ、パフェが食べたいわ、と私が言い出し
2人で不二家へ行きました。R子は、元スクールメイツ。鶴間エリちゃん達と一緒に番組に出て
いた主要メンバーの一人で、なんとタイガースと一緒(?)に雑誌の
グラビアに出たこともあり。
2人のおしゃべりはとどまる事を知らず、それでもまだ話し足りないので場所を変えることに
なり、遅くまでやってるお店ならどこでもいいわね、ということで駅前のマクドナルドの2階へ。
そこで今度はパソコンや携帯電話の話になり、私の買いたての携帯&マニュアル本を見ながら
ああでもない、こうでもないと盛り上がるオバサン2人でした。結局12時半ごろ別れR子は
タクシー乗り場へ、私はまだ電車あるかなぁ・・・と思いながら地下へ。で、慣れないカードで
改札口を通り、ホームへ上がってハタと気が付いた! ない、ない、例の携帯マニュアルが!
で、また改札を抜け(これがスムーズに出られず駅員さんにヘルプを求め)、一路マクドナルド
へ走り、2階へ駆け上がり・・・・あ〜あった、あった。というわけで結局タクシーで帰宅。
そういえば、池袋の路上ではストリート・パフォーマンスというのか、ギターかき鳴らして大きな
声で歌ってる男の子が何人か居た。夢に向ってる若者達、なんと幸せな若者達!!