中央日報 2003.11.21 18:00
【社説】「賄賂が多過ぎて覚えていない」
ある6級公務員が、受け取った賄賂があまりにも多過ぎて覚えていないと検察で陳述したという。 上級公務員は数百億ずつ政治資金という名目で受け、下級もそれなりに賄賂を受け取っているとは、いったいこの国はどうなっているのだろうか。
報道によると、贈収賄嫌疑で蔚山(ウルサン)地検に拘束されたこの公務員は、98年9月から3年間、ほとんど毎日10万〜100万ウォンずつ月平均2000万ウォン(200万円)を受け取り、親姻戚名義の借名口座に入金させて管理してきたという。
しかも月給と手当は一切手をつけず一つの通帳に入金し、受け取った賄賂を子女に相続までしたというのだから呆れる。
一線公務員の金品授受は最近始まったことではない。 問題はその手法が次第に大胆、常習化しているという点だ。
以前、野外駐車場で宝石箱を受け取る現場が摘発された京畿道(キョンギド)公務員の車内からは、1090万ウォンの現金と小切手が発見された。
流用した会社の資金70億ウォンを空きマンションに隠したり、不正資金事件をめぐり乗用車に現金50億ウォンが入るかどうかを裁判部が現場検証する世の中だから、公務員もこうなるのだろうか。
蔚山市の公務員がこうした犯罪行為を長期間続けていたというのは非常に大きな事件だ。
もちろん、金品授受の一次的責任は公務員にある。 しかしこうした不正が長期間続くというのは、監督体系に問題があることを表している。
3年間も上級者、監査担当者らは何をしていたのか。 また、こうした犯罪行為の再発を防ぐため、いますぐにも指揮線上の問題点を明確にし、責任を問わなければならない。
その間、政府は公職者倫理規範をつくり、政府内に腐敗防止機構も設置した。にもかかわらず公務員犯罪は減っていない。今回の事件も、蔚山市だけに限定されたものとは言えないはずだ。公務員に対する自体監視体系が正しく作動しているか徹底的に点検し、補完策を打ち出さなければならない。
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