障害者を誘拐して売買

朝鮮日報 2004/09/13 18:47

誘拐した身体障害者名義で携帯電話開設 3人拘束

 京畿(キョンギ)道・城南(ソンナム)南部警察署は13日、身体障害者など56人を誘拐し、1人あたり50万〜100万ウォンで売り渡したイ某(38)容疑者と、その身体障害者の名義を使って「テポフォン(他人の名義を盗用して開設した携帯電話)」などつくり、販売した疑いで、キム某(34)容疑者など3人を拘束した。

 また、同様の疑いでユン某(33)容疑者も捜査しているほか、テポフォンなどの販売を斡旋した疑いでチャン某(女性/43)容疑者を身柄不拘束のまま起訴した。そのほか、逃走した共犯3人の行方も追っている。

 警察はイ容疑者が今年4月から7月中旬まで、ソウルや城南(ソンナム)の地下鉄の駅などで「縫製工場への就職を斡旋する」とし、精神遅滞障害3級のソン某(女性/28)さんなど、精神遅滞障害および身体障害者56人を誘拐し、計3360万ウォンで売り渡したとした。

 キム容疑者らはイ容疑者から引き渡された身体障害者を、南楊州(ナムヤンジュ)市の某農家住宅で1〜3か月間監禁し、名義を盗用してテポフォン386台、事業者登録証6つ、通帳などを開設し、インターネットで1億1000万ウォンで売却した。

 また、携帯電話の購入費と通話料金3億9000万ウォンは身体障害者ら本人に請求が行くようにした。犯人らは監禁した身体障害者を連れて銀行や洞事務所(日本の区役所にあたる)などをまわりながら、印鑑証明の発給を受け、通帳をつくった。

 犯人らのいない隙を狙って逃走した身体障害者もいると警察は伝えた。

 犯人らは4月に誘拐したソンさんの名義で19台の携帯電話を開設したが、料金が3000万ウォンにおよんでいるのを不審に思ったソンさん家族の通報によって逮捕された。

城南(ソンナム)=チェ・ヒョンモク記者