「6時半にご予約の村上様ですね、お待ちしておりました!」。
夏休みを利用していただいた別府・ホテルニューツルタ内レストラン｢アプランティ」での夕食は、その後しばらくのあいだ思い出すだけで顔がほころぶ位に美味しくいただきましたので、当日頂いた「お献立」をもとに簡単なリポートを作ります。
野菜のテリーヌ
…真ん中に穴子、周囲に野菜を配置して整えた、煮凝りですね。ごく淡い味付け、夏らしく涼しげでさっぱりした前菜で、嗚呼やはり九州というのは関西以西の味文化圏なんだ、薄味で良いなあ、しかし、もしかしてこのまま最後まで突っ走るのかしら、と思っていたら、
ヴィシソワーズ
には、一転、しっかりとした味付けがなされていることに感動。もちろん、冷製スープだからということもあるだろうけれど、先日東京の某レストランでいただいたそれのように「これでもか」式にただただ塩っ辛いんじゃなく、あくまで適切であり、そこにキャビアとイクラ(?)の塩気がアクセントとなっている。下半分がプリン状に少し固まっているのも面白い。
オマール海老の軽いグラタン サバイヨンソース
さて、ポワッソンです。メレンゲ状に空気を含んだ口当たりの良いソースに海老が浮かび、全体を軽く焼いてあります。オマール海老も美味しいけれど、添えられた茄子にソースを絡めて食すと、これがべらぼうに旨い。夏なんだーっ、というかんじ。もうここらでだいぶんお腹に溜まってきた気がするのですが、この後登場のメインは、
牛フィレ肉のソテー シメジ添え
こちらはおそらくごく定石的なソースで、安心していただけます。レンコンの薄切りの素揚げを肉の上に飾ってあるのがポイントです。最近知った話、おいしいステーキを焼くには、まず肉の下処理が大切なのだそうですね。ミートペーパーを一日数回取替ながら水分を出し、寝かせる。そのようにしないとここまでの旨味は出ないのでしょう。実に美味しいです。お腹一杯で十分満足してから、
デザート取り合わせ
シャーベット2種、イチジクのコンポート(というのかな)、アプリコット、など、多種が皿に盛り付けられていて、見るだけで楽しい。もちろん食べても美味しい。自家製のソルベも旨いが、アプリコット好きの僕はアプリコットにも感動。
コーヒー
というわけで、コーヒーで締め、です。
あー余は満足じゃ。全体として、味付けにリズムがあって、しかし決して逸脱しない。どの料理、どのデセールをとっても美味しく、マイナス要素の少ない優秀なお料理でした。満足満足。また機会を見つけて食べに行こうっと。
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