Helloween


Album Number
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Discography



Helloween。 1978年頃にVocalとGuitarを兼任するKai Hansenが結成した”Gentry”というバンドが母体となる。
紆余曲折を経た後、Drumsに、当時15歳だったIngo Schwichtenbergが加わる。そしてその半年後、Bassistの穴を、パンク バンドにいた Markus Grosskopfが加わって、基本的なラインが完成する。
そして、1982年にKaiのGuitar Partnerとして、”Pawerfool”というバンドに在籍していたMichael Weikathとが加わり、 Helloweenの母体が完全に完成に至る。

そして、彼らはバンド名を”Second Hell”、”Iron Fist”、”Glory”などと変えながら、地元で地道なLiveを重ねて行った。 その彼らの地道なLive活動が実を結び、1984年、とうとうレコード レーベルを手中にする。 レコード レーベルは、ドイツの インディース レーベル「Noise」。 後に、German Metalの雄と言われるバンドを数多く排出したレーベルである。

その、コンピレーション アルバム「Death Metal」に参加したのをきっかけに、Ingoの発案でバンド名を”Helloween”と改め、 1985年 4月、とうとう Mini Album「Helloween」でデヴューを飾る。 その同じ年の11月には、Full Album「Walls Of Jericho」 もリリースしている。 (日本では、4人編成でのHelloween最後のシングル、「Judas」と「Walls Of Jericho」をカップリングして、1枚のCDとして販売している。)

奇しくも、彼らのデヴューした1980年代は、ドイツから数多くのバンドが世界に飛び出して行った。
ScorpionsがAlbum「Blackout」の成功で、新たに制作した「Love At First Sting」を引っさげて。 また、別では「Balls To Wall」で勢いを得たAcceptが「Metal Heart」で全盛を誇っていた。
German Metalという言葉が認識され始めた時代に、彼らは現れたのだ。

音質的には、お世辞にも良いとは言えないこのAlbumは、世界で10万枚以上の売り上げを記録し、Helloweenのメロディを主体とした楽曲の素晴らしさを証明してみせたのだった。 その良質のメロディ、スピードに乗った素晴らしきリフ、そして何より、彼らの楽曲には歌詞において、社会的な問題や個人レベルにおける問題、そして未来に向けての警鐘と、社会的な問題を 数多く提議してきたのが、多くの人々に受け入れられたのだ。
1987年 2月、Guitarに専念する事になったKaiの代わりにVocalistとして入ってきたのが、当時18歳という若さだった無名のVocalist、Michael Kiskeを迎えて制作されたAlbum「The Keeper Of Seven Keys - Part 1」 (邦題: 「守護神伝説 〜第一章〜」がリリースされた。 そして翌1988年、彼らは「Keepers Of Seven Keys - Part 2」(邦題: 「守護神伝 〜第二章〜」)をリリース。 これは、Helloweenno Albumの中で、最高のQualityを持ったAlbumだった。

その事を証明するように、この2枚のAlbumはヨーロッパのみならず日本においてでも爆発的な売り上げを記録した。
だが、ここにおいて悲劇的な事が起こった!
メイン ソングライターでもあり、バンドのリーダー的存在だったGuitaristのKai HansenがHelloweenを去ったのだ!!

そして、Helloweenは後任として、Rolland Grapowを新たに加入させ、新要素をふんだんに盛り込んだ「Pink Bubbles Go Ape」と「Camelleon」の2枚のAlbumをリリースするが、 前2作(Keeper Of Seven Keys Series)に見られるような爆発的な売り上げは影を潜めてしまった。

そして、失意のHelloweenに再び悲劇が訪れる。 DrummerであったIngoが、Drugのやり過ぎで体調を壊し、Helloweenをクビになってしまったのだ。 (後、失意の彼はDrugによるオーヴァードーズの為、 死亡してしまっている。) 更にそれに追い討ちを掛けるように、前々からバンドに不満を持っていたVocalistのMichael Kiskeも、Ingoの後を追うようにバンドを去ってしまった。

そしてHelloweenは、新たに元Pink Cream 69にいたAndy DerisをVocalistとして、そしてDrummerは、Kai HansenがHelloween脱退後に結成したGamma-RayにいたUli Kuschを加入させ、新たに「Master Of The Rings」を リリースした。 彼らの原点に立ち返ったようなそのサウンドを引っさげ、このAlbumによって再び多くのファンを魅了した。 (勿論、これが合わないという方々も多くいられるだろうが、少なくとも私はそう思った。)

そして一新、「Time Of The Oath」をリリース。 これは、某雑誌でも、全てのReviewした人間が90点以上つけると言う快挙を達成した。 実際、そのサウンドは守護神伝の頃とは確かに違っているが、新しいスタイルを身に付けて上で初期の頃に立ち返ったようなサウンドだった。

そして、万聖祭の怪物達は、再び世界を席巻する!!


〜 Helloween Album Review 〜



「Judas, Walls of Jericho」


HelloweenのFull Albumと4人編成最後に出したシングルとのカップリングCD。
前半5曲がSingle 「Judas」からで、残りがFull Album「Walls Of Jericho」からのものだ。
疾走感十分なナンバーが数多くあり、重厚なメロディとスピード溢れるリフに支えられた素晴らしい楽曲を誇っているAlbumだ。
初期の頃の、まだ整っていない粗さを発揮しつつも、その十分なテクニックに裏打ちされた楽曲の数々は、十分なQualityを保っている。
だが、あえて難を言うならば、KaiのVocalが少々粗すぎるのが残念な所か。 私自身は、それすらも気に入っているが、やはりKiskeと比べると、 彼の歌が少々見劣りしてしまうのは否めない。 (特に高音部において)
後はやはり録音時の音の悪さがになる所だ。 篭ったような音は、お世辞にも良い録音状態とは言えない。
しかし、Helloween初心者でも十分に楽しめるAlbumだと、個人的には思う。



「Keeper Of The Seven Keys -Part 1-」


Helloweenの代表的Albumの1枚目。
本来なら、2枚組みになるハズだったのだが、様々な理由により、単体でのリリースとなった。
(現在は、2枚組みの「完全盤」がリリースされている。)
今までGuitarist兼、VocalistだったKaiが、Guitarに専念したいとの為、新たにVocalistとして当時18歳というMichael Kiskeを加入させて制作されたAlbum。
荒いながらも、私はKaiのVocalは好きだったのだが、KiskeのVocalは全く素晴らしい物だった。
(Kaiも、”最も印象的な出来事”で「KiskeのVocalを最初に聴いた事」と挙げている。)
楽曲的にも、Kai自身、Guitarに専念出来る事が反映されてるのか、素晴らしい楽曲が収録されている。
しかも、今まではKaiがメイン ソングライターだったのだが、Weiki達、他メンバーの楽曲も多くなって来ていて、”バンド”としても円熟してきた事を如実に示している。
疾走感も十分に出ていて、全体的にも締めた感じのAlbumになっている。
その中でも、Kai作曲の「Helloween」は今までに無い8分近いと言う大作となっている。 しかし、退屈感を感じさせること無く、ソロ等もよく練られ、纏められていて、素晴らしい曲に仕上がっている。
「Future World」などは、今までのHelloweenとは一味違った雰囲気を醸し出していて、このAlbumに良い緩急をつけていて面白い。
疾走感と言うならば、「Eagle Fly Free」も個人的には忘れてはならない曲だと思う。
それ(疾走感)もさる事ながら、歌詞もまた雄々しく、新生Helloweenの素晴らしい将来を感じさせてくれる。

しかし、この楽曲的にも、また構成的にも素晴らしいAlbumにも欠点がある。
それは、一昔前に制作されたAlbumだからだろうか? 音質がすこぶる悪いのだ。
「本当にこれ、CDだろうか?」と言う位の悪さで、マスター テープ自身の傷みのせいか、音質も篭りがちで、音量も乏しく貧弱な物になっている。
この素晴らしい楽曲群が、良質の音源で聴けないというのは全く残念な事である。




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