Lost American Culture‐‐‐July, 29th,1999 |
最近、アメリカでは事件が多い。ノストラダムスが予言した、例の”恐怖の大王の前兆・・・”と言うほど緊張感は無いのだが、JFKジュニアが飛行機事故で亡くなったり、ウッドストックが、暴動で終わったり、色々だ。 特に、ウッドストックの暴動はショッキングだった。1969年、ベトナムでの傷を癒すかのごとく始まった、アメリカ人の為の音楽祭。誰もが愛と平和を唄っていた筈だった。何年かして廃止になったあと、90年代に再び産声を上げた。今年は、その30周年記念にあたる。オープニングの時、会場にいるミュージシャン達、そして観衆は、若くして亡くなったJFK Jr.に、黙祷を捧げた。 しかし残念な事に、最終日の夕方から、暴動は始まってしまった。そのわけは、Mediaの報道によると、主催者側の、観衆に対する、ゆきすぎた規制、5ドルもするホットドックに、2ドルもする飲料水、などなど・・・。でも、きっかけは、もっと些細な事であったに違いない。狂った人々は、火を放ち、屋台を襲い、金を奪い、ありとあらゆる物を破壊した。 もうすでに、”ウッドストック”は、単なる商品の名前に過ぎず、”愛と平和“なんていうヴォキャブラリーは、とっくの昔に、忘れてしまったのだ。 例えば、映画の”ロッキー“は、アメリカンドリームで、“ロッキー5“は、単なる、商品だとたとえれば、似た表現になるのかもしれない。 今の時代、ウッドストックと言う名前から、60年代当初の、有り余る、ある種、宗教的なエネルギーは誰も感じなくなったのかもしれない。それを象徴するような、事件だったのだろう。伝説的な名前だけを残して、その精神は、時代に置いて行かれてしまったのだ。 |
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