Le Corbusier
Un Petit Maison

Villa Le Lacというほうが正しいかもしれない。大学の1年のときにUn Petit Maisonという本を読んで、それまでは都市計画がしたくて建築にいたのだが、その都市計画をどうでもよくさせられた。それからはいつか見に行こうとだけ思っていた。ついにその念願がかなったのだがそこまでにはいろいろあった。行ったのはフランスワールドカップジャマイカ戦の前日だ。ヴェヴェイとだけ解っていたものの場所はどこにあるか解らない。レマン湖沿いなはずだから沿いに歩いていればつくだろう、とそれぐらいの感覚で行った。駅についたのは晩6時。ちょうどインフォメーションがしまる時間だった。電車の中で隣のおっさんにネッスルの隣にあるからすぐ解ると言われた事をしんじて歩いた。結局解らず、コルビュジエとだけ言って場所を教えてもらった。レマン湖の入り組んだところの対岸に見えてからは一直線に歩き進んだ。見つかった。車の交通量の多い道路沿いに立っていた。本当にネッスル本社の隣に立っていた。サイズは想像してたとおり少し小さめ。よしなかへと思ったが、しまっている。空くのは週に1回水曜日の3時半から5時半までと書いてあった。ついたのは木曜日。1週間も待てない。さぼりで来ているのだ、時間は無い。けど建築をはじめるきっかけになった建築なのだ。しょうがないから、塀の外を回った。おおこれだ犬がほえるための穴か。塀のうえに昇ってスケッチもした。しかし違う。こんなことをしに来たのではない。前が交通量の多い道路であるから警察がくることだけを注意して、塀を乗り越えた。きれいな保存状態である。本で見たことをチェックした。屋上庭園は立ち入り禁止であった。建築に危害を加えることはできないので、上れなかったし、室内は見れなかった。現代のものとしてもすばらしい家を、日本の大正時代にコルブは完成させていた。久々に建築見て感動した。室内はもういち度来たときにと納得して、湖を見るためのフレームから身を乗り出し、湖をわたって、隣の敷地から抜け出した。明日のワールドカップのためにジュネーブへ向かうのだが、その客だらけで宿探しに手間取り、夜の11時にやっと決まった。

June1998 Vavey Swiss
現在Un Petit Maison VRML版を作成中です。
写真は現在手元に無いのでまた今度掲載します。
back