( July 9th' 99)   好きなこと

   私は、絵を描くことが好き。いつから描き始めたのか、もう記憶にないけど絵というものはそういうものだと思う。ピアノやバイオリンなどは、いつからか習いはじめたりするものだけど、絵は自己表現であり、人は皆必ず通る道だから、絵を描くということは奥が深くて魅力的だと思う。水泳に、ピアノ、バレエ、ダンスなど、小さい頃はいろんなものを習っていたけど、今でも継続して続けているのは絵を描くことだけ。あとはいつの間にか趣味やただの遊びになってしまった。

   今日はその、私の好きなArtの教室の日だった。プライベートの教室で先生はブラジル人の独身女性、年齢不明・・・。(笑)とっても個性的なおもしろい先生だ。前にお金持ちの暇な奥様方を教えてたらしいのだが、絵を遊びでしか考えてない人達には教えられないと、一気にみんな止めさせてしまったらしい。(笑)そんなわけだからちょっと変わっているところもあるけど、すごくいい先生・・・というより友達みたいな感覚で仲良く一緒に絵を描いてるという感じかも。

   私は絵を描き始めたらもう止められない。何時間でも没頭しつづけてしまう。今は冬休みなので、お昼頃からその先生のアトリエに行くんだけど、夕食も食べず、気がついたら今日は夜の10時までやっていた。先生が横であくびをしたから、「今何時ですか?」って聞いたら「もう10時前よ。」って・・・ (^^;) ちょっと今日はやりすぎた。(笑)考えてみると、9時間ずっと描き続けていたことになるから自分でも驚きだった。でも不思議なことに集中して描いていると、お腹もすかないし、冬だというのに屋根と薄い壁一枚のストーブなしの部屋でも寒さを感じない。先生のところで働いている叔父さんがいれてくれる、温かくておいしいコーヒーとビスケット少し。これだけあればもう何時間でもいられると思う。先生は、「自分が心を入れて絵を描いているとき、そこへ神様が降りてきて自分の中にはいって一緒にいてくださるから、空腹も寒さも感じずにいられるんだよ」っと言っていた。「自然と神様が自分に絵を描かせてくれているんだ。」というのが先生の考え。そんなこと言われても>謎。とか思ったりするけど。今日はほんと、そうかもしれないと思った。きっと誰にでもあるんだろうなと思う。好きなこと、神様が力を貸してくださっている時が。

   でも、やっぱり行き詰まるときもある。この先、自分はどういう絵を描きたいのか。どうやって将来自分の絵を描きたいのか。上手に描くだけなら、世の中にできる人は山ほどいるし、自分らしさがこれからも私のテーマかなぁ。と思う今日この頃。