〜あらすじ・雑文・etc.〜

１１月１４日（土） 　　南河内万歳一座「ライオン狩り」＠Theater Tops 友達が行かれなくなって譲って貰ったチケットで万歳を観てきました。整理番 号１番だったのに開演５分前に着いて、もぎりに出ていた松下さん（だったと思 う…）に「あ、１番だったんですね」と言われてしまった。どうもすみません。 話の方は、避難場所になっている学校の体育館に集まった家族が織りなす物語 。それぞれ逃げてきた理由が食い違って、それぞれの思惑、思いこみがぶつかり 合います。台風で避難してきたと言う家族があれば、避難訓練だというアウトド ア愛好家を気取る家族、そのうち誰かが「ライオンが街に逃げたから避難してき た」と言い出す始末。その中に何故か「ガラスの動物園」（を演じる？）の家族 がいて、現実としてのストーリーと「ガラスの動物園」のストーリーがシンクロ していく…。 最近は「父親不在」の物語が多かった万歳ですが、今回はそれだけにとどまら ず「家族の絆の欠如」の話となっていました。だんだんに、「家族」という繋が りにとらわれず自分の都合ばかりで事を運ぼうとするあたり「ガラスの動物園」 が妙にぴったりだなぁって感じではありましたね。 ラストシーンは今まで避難場所にいた人達からユニコーンの角が生えて来るん ですけど、それは一つ前のシーンでガラスのユニコーンが折られた角なんですよ ね。「息をすると壊れますよ」というローラのセリフは、人々から伸びてきたプ ライドといったものにも妙に当てはまっていてガラスの動物以上にもろさ、危う さを持った人間の悲しさを感じさせる舞台でした。 ただね、ちょっと舞台に乗せている人数が多すぎる気はしましたね。毎度のこ とですけど。

TOPSの壁面に幟が出てました。

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１０月２３日（金） 　　上海太郎ひとり芝居「センチメンタル・ジャーニー」＠芝・増上寺特設 ステージ

• 全体の構成はこんな感じ。
  • プロローグ（なにかを埋めている男）
  • バレリーナの一生（オーディションに落ちてはプリマに意地悪する）
  • 男の一生（数々の女に目がいくあまりの悲劇）
  • マラソン[これだけは劇団員が参加]
  • スポーツマンの一生（初めてボールを買って貰ってからプロ野球選手になって 老いていくまで）
  • エピローグ（プロローグで埋められた何かを探しに行く男。見つけると、吹っ 切れたようにまた何かを見つける旅に出る）
  なんといいますか、スッキリまとまった上質な小品でした。上海太郎さんって マイムはもちろんいいんですけど、顔の表情がいいんですよね〜。すーっとその 世界に引き込まれちゃう気がします。

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１０月１７日（土）

• 「Zenmai」＠シアターコクーン
  • なんだか富田さんと堺さん頑張り過ぎな感じがしました。ちょっと空回ってい るというか。断片的に出てくるセーラー服の女達とスーツ姿で首輪をされた男（ 時として犬）のシーンがちょっと寺山っぽいというか、その辺の混沌としたジェ ンダー感みたいなものを表現したかったのかも知れないけどなんだか今一つイン パクトがなかったです。コクーンという劇場がきれいに整いすぎててそういった 猥雑さを出すのにセーラー服では太刀打ちできない歯がゆさが残るような舞台で した。

• 「こどもの一生」＠ＰＡＲＣＯ劇場
  • 私の予想では中村有志さんが「山田のおじさん」かと期待していたんだけど実 際は古田さんがその役でした。古田さんはやっぱりきっちりいい味だしてしてい いなぁ。ただ、子供がえりする人たちの役がもうちょっときっちりかみ合ったら 良かったのにと思います。上手い役者ばかりなので一応の水準はクリアしている んだけど、ひとりひとりが浮き立ってしまうところがちょっと気になるような… 。振付は竹下宏太郎さん（米米クラブのサポートダンサーでドラマとかも出てま す）だったんですけど、そのわりに踊るシーンが少なかったですね。米米にもあ った「素人でも踊れる振付」にはなんとも懐かしさを覚える元米米ファンの私で すが、やっぱり踊りは古田さんがさいこー（笑）表情を観ているだけで笑えるの に、一番きっちり決まっているの。次が中村さんかな。
    最後に山田のおじさんがチェーンソーを持って子供を追いかけるんだけど、そ ういえば古田さんって「日の出通り商店街いきいきデー」でもチェーンソー持っ ていたような。あれも怖かったなぁなんて思い出してしまい、らも作品で古田さ んの決め小道具となりつつあるなぁなんて一人で納得していた私でございました 。

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