S.M.B. PRESS RELEASE
ALBUM REVIEW of "HOT! MENU"
SADISTIC MIKA BAND - "HOT! MENU"-
New Album Released 3rd October, on Harvest! Records
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「ホット!メニュー」は、日本の最高のロックグループ、サディスティック・ミカ・バンドが出した第3作目のアルバムである。このアルバムは、グループの最初の英国ツアー(同行は、ロキシー・ミュージック)に合わせて、10月3日にハーヴェスト・レコードからリリースされる(レコード番号は SHSP4049)。 2ndアルバム「黒船」同様、「ホット!メニュー」は、クリス・トーマス(プロコル・ハルムやロキシー・ミュージックのプロデューサー)がプロデュースしている。「黒船」は今年初頭のリリース時に、英国の批評家たちを驚かせ、絶賛を受けた。ところが、奇妙にも、「ホット!メニュー」は、まったく異なるアルバムに仕上がっている。 ある批評家は、「『黒船』は、1975年のもっとも重要なレコードだ」と考えている。すると、今年もっとも重要なレコードは、ことによると2枚あるのか。あるいは、「ホット!メニュー」は時代を先取りしていて、1976年のアルバムなのか。いずれにせよ、このアルバムは第2作と異なり、もっと直接に訴えかけてくる。しかも、同様にすばらしい。さらに、日本語を話さない聞き手のために、大部分の詞はアルバムタイトル同様、英語だ。 アルバムタイトルについてはいくつかの説がある。アルバムのレコーディングが、うだるように蒸し暑い日本の7月になされたからというもの。東京の夜の歓楽街のネオン管広告に氾濫している「ホット!メニュー」(それらはたいてい食事を広告しているのではない)だというもの(ここで断わっておくが、日本人の英語は本物の英語より意味上の正確さを尊重したものになるか、英語に要求される文法上の正確さを欠くかのどちらか、あるいはその両方になるので、このタイトルに見られるように、感嘆符(「!」)は常に「メニュー」ではなく「ホット」のあとに来るのである)。 |
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むろんそれは、このアルバム自身のことでもある。これは、熱いお風呂のように聴き手を元気づけてくれる経験なのだ。インナー・スリーヴの写真が捉えた、お風呂でくつろいでいるメンバーの姿を見よう。疲れ果てているが、熱気の中でやがて陶酔の中へ浸透していこうとする姿である。彼らにならって、このアルバムの中へ自己を浸透させてみたまえ。そうすれば、疲れた脳も活気を取り戻すだろう。 これは、魂のための食事だ。まずは前菜に麺類のスープを、そして最後に夜明けの霞のテキーラを。その間、サディスティック・ミカ・バンドは、万能で、機知に富み、想像力豊かな、最高のグループとしての本領を発揮してくれる。音楽と詞の両面でこのバンドが示す独創性とパワーは、彼らがどんな西洋のバンドにも負けぬものであることを、はっきりと示している。 「ホット!メニュー」は、熱い大皿料理だ。レコード盤上の、本物の!ヴィンダルーだ。サディスティック・ミカ・バンドの新アルバムは、1975年10月3日にハーヴェスト!レコードからリリースされる。 |
NOTES:-
Track 3 - "Aquablue":
Track 6 - "Okinawa":
Track 4 - "Mada Mada Samba": 他の曲のタイトルは、説明不要だろう。
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