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MIKADO INTERVIEW on KEYPLE 2



Mikado[G:G.Czerkinsky/P:P.Borel]
Mikado@Kintetsu Theater
Mikado@Kintetsu Theater
−スタジオについては?
日本にはいいスタジオがいっぱいあるね。フランスでは大中小の3つに大きく分けられる。大きいところはSSLのミキサーや24chのレコーダーが2台同期できるようになってていいけど、もちろん高い。僕達が仕事してるのは、ちょっと古い24chのある中クラスのスタジオ。いいピアノがあるし、僕達が多用しているシロフォンやマリンバ、バイブとか、ティンパニーとかもあるから、そこに決めたの。
−スタジオも自分でセッティングするの?
そう、すべて自分達でやってる。エグゼグティブ・プロデュースなんだ。スタジオを決めて、楽器を手配して。
−大変な仕事じゃない?
少しね、時間があまりないと。2ヶ月の余裕があればさほど大変じゃないよ。ただ電話をして料金を聞いて決めればいいんだから。自分ですべてをコントロールできるから好きなんだ。
−それはヨーロッパではポピュラーなやり方なの?
いや。やっぱりアーティストのイメージといえば、夢想家でピアノを弾いて、グラスを吸ってという感じ。そいういうのは好きじゃない。音楽もビジネスだと思うから、ビジネスのことも知らないと...。ミカドがもう少し有名になったらマネージャーとかに任せるだろうけど。初めは、こういうプロデュースの事を知るのもいいことだと思う。
−他のアーティストのプロデュースも?
今はまだ考えていません。友達に頼まれているから1曲はするけれど。いつかはやりたいと思ってるけど、今はミカドのことでめいっぱい。あまり一度にいくつもいろんなことをしたくないから。まあ、ブリジッド・バルドーが頼んできたらやっちゃうけどね。
−プロモーションビデオは予定しているの?
LPが終わったら、交渉しようと思っている。テイチクとパブリッシャーとパリのレコード会社―どこにするか、まだ決めてないけど―に交渉しなくちゃいけないんだ。1曲分のビデオを作ると、10曲分レコーディングするコストに匹敵するからね。でも作りたい。
−作るとしたらどこで?
たぶんパリ。でもいい監督いて、僕達が作りたいものが何かをうまく伝えられれば、どこでもいい。
Mikado@Kintetsu Theater
Mikado@Kintetsu Theater
−ライブのときは、ゲスト・ミュージシャンを呼ぶんですか。
いや、テープを使っている。ドラムとボーカルを除いたスペシャル・ミックスのテープと一緒に演奏する。もちろんバンドは作りたいと思っているけどね。4人くらい集めれば、自分の欲しい音が出せるしね。それも、いいメンバーを集めて、ジャムセッションみたいなスタイルではなくやりたいんです。そのためにはお金も時間も必要でしょう。バンドを作るのは、一人ひとりのスタイルもあるだろうし、難しいことだよね。監督と俳優の関係のようなものでしょ。ゆっくり作っていかないと。
−具体的に誰って考えてるの?
ちょっとね。坂本(龍一)さんに頼もうと思ったんだけど、マネージャーに聞けと言われた(笑)。ビデオとかライブのバンドとか、そういうことを実現するためにも、今度のLPはミカドにとってすごく重要。初めてのLPだしね。ミカドはとってもシンプルな形でスタートしたけれど、これからいろいろとやっていきたいと思っているの。
−ところで、ミカドのレコードには細野さんがエグゼグティブ・プロデューサーとして参加してるけど、彼について......
何度も会ってるけど、いいアーティストだね。彼のコンピュータゲーム・ミュージック(「スーパーゼビウス」)は最高にクレイジー。あれは僕にとってはテクノ・パンクだね。サウンドはパンクではないけれど、コンセプトがパンクだと思う。3、4年前、YMOはヨーロッパでもすごくポピュラーな存在だったし、去年は坂本さんの「戦場のメリークリスマス」がヒットして、ラジオとかでもよくかかってた。坂本さんといえば、僕も1曲参加したことがあるんだよ。音を送ってきたけど、すごく気に入ってる。
 ミカドと細野さんの出会いはYMO散開前。ロンドンから細野さんの友人がミカドのテープを送ってきた。YMO全員で聞いた感想が「僕達がやりたかったことをやっている。」それでミカドのコンサートを見て、細野さんがラブ・コール。その後の動きは知っての通り。今後の予定は、うまくいけば来年の1月頃に東京に来日、4月頃には日本でツアーを考えている、とのこと。ぜひ実現してほしいものです。期待しよう。
ムッシュ・ホソノはコンセプトがパンクだね
「KEYPLE NO.6」1985年2月号掲載
インタビュー・訳:西平彰(EXOTICS)


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