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PLASTICS LIVE@YANEURA 12/May/'79 2


Plastics@Yaneura
 コンサートの途中、リズム・ボックスが鳴らなくなる。

ギターの人(注:ハジメ)がマイクの前に出てきて、口をパクパク開けて、故障のおわびを客席に伝えるふりをする。
 「立花!お前ギター間違えただろう」
 「はい、間違えました。すいませんでした」
と、一人二役もやる。
それでも故障が直らない。リズム・ボックスの所に全員カクカクと集まって、いかにもペチャクチャ相談しているふりもする。
本当に故障したのか、それともプログラムされたショーの一部分なのか、客席から見ているだけではまるでわからない。

 演奏は、シンセサイザーとリズム・ボックスの競演中に、残りの3人がお色直しをして出てくる後半も含めて1時間あまり。「白鳥の湖」のテーマによる踊り(?)やロボットの手術のパートもある。
 「はて?」という曲では、最後にボブ・マーリーの「パンキー・レゲエ・パーティー」ばりのコーラスが入り、「ジャル・パンク」では香港旅行を思わせるチャイニーズ・メロディが、「トゥー・マッチ・インフォメーション」ではマラカスも出てきてラテン風の味付とまでいかないふりかけが、といったぐあいに結構バリエーションがあるようでいて、みんなよく似ていたりする。アンコールにはモンキーズの「恋の終列車」まで飛び出した。

 正直なところ、うまいバンドと言う気はしない。しかし、徹底して偽物らしさを装ったところに不思議な存在感がある。

デジタルの国でプラスチックスと交信する
「ミュージック・マガジン」1979年7月号掲載
著者:北中正和

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