「シナリオの流れ」
水晶球の中に封印されているティンダロスを開放してしまい狙われる。神父の残した資料でそれを終わらせるのが目的。
「開放された猟犬について」
猟犬は基本的に教会内からはでません。教会内に入ってきたものだけをどこまでも追いかけて行きます。
「シナリオ背景」
20年前に教会の神父だったミハエル・ロッチは、その神学の研究熱心さからとある古物商を通してエイボンの書(英語版)と水晶球を手に入れる事になる。その本を研究して狂気に陥った彼は、その水晶球を利用してティンダロスと接触した。その結果は凄惨な虐殺事件となる。その後、開放されたティンダロスは教会にやってくるものを狙い始める。
NPC
ミハエル・ロッチ(37)享年
神父であり、熱烈な神学者。妻子はいない。研究に熱がはいるあまり、禁断の書物であるエイボンの書に手を出してしまう。周囲の人からは信頼厚い人と見られている。古物収集家。
エミリー・マクドル(36)
唯一の教会関係者の生き残り。
TV関係者をだれかNPCとしてつける。
「探索者情報」
舞台はアメリカの田舎町。時は1995年夏。探索者達はTVの番組を製作する。内容はいわく付きの教会に起きる不可思議な事件の解明である。教会は20年前に凄惨な虐殺事件があり、今まで封印されてきたのである。その土地の地主は、TVで真実を放映する事により噂を否定し土地の開発に着手したい。TV局側としては視聴率UPの良いネタである。
「教会の噂と事件」
詳しくは記録媒体を調べないと分からない。
噂1 人が死ぬ
事件1
20年前の事件で関わった警察官のうち、教会内に入ったものはそれぞれ日にちは違うにしろ一人残らず死んでいる。死んでいる場所はみんな別々。ほとんどは刃物のような物による殺傷。これにより、新聞社、警察はこの教会で事件が起こっても関わらなくなる。
事件2
1980年の春先。その土地とその周辺を開発しようと業者が入ったが、数日後にその内の何人かが惨殺死体で見つかったというもの。死体はそれぞれ違う場所で発見されている。被害者の友人に共通した回答は、被害者は皆あの教会に入って以来何かに怯えて常に部屋の隅のほうを見ていたということ。この教会を知る者達は教会で無残な死を遂げた幽霊達の仕業であると考えている。
噂2 夜の出来事
夜に教会周辺をうろつくと、誰も居ないはずなのに人の会話のようなものが中から聞こえる。その声が何かを恨んでいるように聞こえる。また、何かがせわしく建物内を動いている影を目撃されている。
噂3 視線
教会の側を通ると教会も窓から誰かに見られているような気がする。そちらの方を見てみても人は居ない
「20年前の事件」
記録媒体から分かる事
1975年の夏(7月半ば)の夕方。教会内にいた全員が刃物のようなもので惨殺されていた。遺体の傷には争った形跡がどれも見られないのが特徴(一撃で仕留められている)。信者の中で一人生き残ったエミリー・マクドル(当時16)が第一発見者。事件当日より神父が行方不明となる。また、凶器であろう刃物も見つからない。警察は神父を重要参考人と見て大規模な捜査を行おうとする。しかし、噂1の事件1により警察は捜査を断念、あまり捜査をしない間にうやむやになる。
周辺の聞き込みで分かる事
事件が起きたことは周辺の誰も気づかなかった。悲鳴など全く聞こえなかった。後から考えてみると妙に犬が吠えていたような気がする。
「エミリーの証言」
彼女はその事件をあまり語りたがらない。話すに足る強い根拠を提示できたなら協力してくれる。
事件について
彼女は事件の時間は買出しに行っていてたまたま教会にはいなかった。夕方に教会に帰ってくると奇妙に静まり返っているのを不信に思い、そっと入ってみると惨殺したいを発見する。彼女はすぐに気絶する。門のところで倒れている所を通行人に起こされ、事件を通報。警察沙汰になる。彼女は帰ってくるまでに何かが不気味に吠えているような泣いているようなものを耳にしている。
神父について
普通の神父。他と変わっているといえば、古いものを集めるのが趣味だったようである。事件の数ヶ月前から神父はなにかに取り付かれたように調べものに熱中していたようである。しかし、年に数回は調べ物に熱中するので珍しくはない。
「教会とその周辺」
教会跡は畑に囲まれた中にぽつんとある。繁華街から車で10分くらいの距離である。周辺には農家が数件あるだけ。教会の外見は古ぼけていたるところひびなどあるが、その割にはしっかりと立っていてそう簡単に倒れるようには見えない。教会は高い塀に囲まれていて、2階部分しか外から見る事はできない。門は表門の大きな門が一つあるだけで他に門はない。門は鎖と鍵で封印されている。教会の出入り口は一つでそこも鎖で封印されている。どちらも市長から渡された鍵(TV局のスタッフに渡されているが)で開ける事ができる。
「教会内」
教会は2階建ての構造である。中は外見よりボロがきている。1階は礼拝堂、図書室、信者達の私室、台所、物置、2階は瞑想室、司祭の私室、事務室で構成されている。中は埃で覆われていて人の入った形跡はない。あちらこちらに血がこびり付いたような跡や焦げたような跡(医学に成功すればそれが血痕である事がわかる)、鋭いつめでえぐられたような跡が存在する。博物学で調べるとそれがどのような動物にも見られない物である事が分かる。中は凄惨な惨殺事件があったはずなのに荒らされたような跡があまりない。2階に行った探索者は建物のもろい部分に乗ってしまわないか幸運ロールで判定する。失敗した者は1階へと落ちる。1D6のダメージをくらう。シャンプ技能に成功すれば、ダメージは受けない。探索中には奇怪な事件のどれかがプレーヤーを襲う。教会内のものは、今は地主のものなので持っていく事は窃盗罪にあたる。
1階
礼拝堂
普通の礼拝堂と何ら変わるところがない。
図書館
いくつかの本棚がおいてある。本の種類は神学関連、童話、一般書類と多岐にわたっている。
信者達の私室
A
数人分のが生活できる家具類がある。特に変わったところはない。
B
Aと同じ装飾。この部屋を調べると信者の日記が見つかる。日記には普通の日常のことがメインで書かれている。その中には、神父のことも少し書かれている。それによると、神父は事件の数日前から部屋に閉じこもって何かの研究にいそしんでいたようである。振る舞いについては、あまり変わったところは見られなかったようである。また、神父が研究に熱心になり始めた頃から下記の奇怪な現象が起こってきて恐ろしくなり、神父にいろいろ相談している事が書かれている。神父はそれに対して「気のせいではないのか?」「疲れているのではないのか?」と気にしていない素振りであった事が書かれている。
台所
調理器具が事件当時のまま放置されている。
物置
この部屋は鍵がしてある。しかし、錆びているので壊さない限り入ることはできない。中には日常品の類が置かれている。良く調べると妙な骨董品が見つかる。たとえば、ニョグタの腕の像(台座の上に肘から上の部分が手を広げた形で何かを乗せていたような形でのっている。手のひらには人間の口ではない鋭い歯もって、大きく開いた口がある。)
2階
懺悔室
神父の書斎
中央に大きな机があり、周囲は本棚で覆われている。本棚はたくさんの神学、オカルト関係の膨大な書物がある。机の上には数十枚の書類がおいてある。部屋の隅のほうにも書類の束はそんざいする。書類の束はすべて読むのに2,3日はかかる。机には引出しが3つある。一番下には鍵がかかっている。その中にはエイボンの書が入っている。
神父の寝室
ベット、タンス、クローゼットがある。タンスには6つ引出しがある。引出しには日常に必要なものがはいっている。一番下の引出しには何も入っていない。良く見るとなにか入っていた後がある。これは日記が入っていた場所である。クローゼットの後ろには隠し部屋への扉が隠されている。
事務室
机が数個向かい合うように老いてある。その上にはいろいろな書類がおいてある。その多くは経理の帳簿などで多くは腐敗などが進んでいるが、ある程度は調べる事ができる。経理と図書館に成功すると、事件の数ヶ月前に古物商から買い物をしている事がわかる。
隠し部屋(建物を長方形にして隠し部屋があるって事をPCに分からせるようにする)
隠し扉から行く事ができる。部屋の壁はぎざぎざで覆われている中央には魔方陣とその中には箱がある。中には水晶球がある。部屋の隅のほうには腐敗した死体がある。神父の服を着ていることから行方不明になったミハエルであることがわかる。彼を調べると外傷らしいものは特にない。これは医学では確実に分かる。
「探索者を怯えさせる奇怪な事件たち」
ティンダロスに時間は関係ないので角度のあるところならいつでも同時刻でも事件を起こす事が可能である。
戸を叩くもの
部屋の中にいると戸を叩く音がする。それに対して何かのリアクションをしてもその返答はない。しかし、戸を開けた時だけ、その直後に高らかなあざ毛笑う声が戸から聞こえる。戸には誰もいないし、居た跡もない。
犬のような遠吠え
犬のような遠吠えが聞こえる。博物学に成功するとこのような犬の鳴き声は存在しない事がわかる。成功しなくても犬の鳴き声とはすこし違う事は分かる。
歩き回るもの
探索者の近くの廊下、屋根、部屋などをひたひたと歩く音がする。それは常に壁の方向から聞こえてくる。
視線
部屋の隅の暗がりから視線を感じる。そこに行ってみても特になにもない。
ストーキング
一人きりで歩いていると、誰かにつけられているような気がする。振り返ると一瞬誰かの影を見たような気がする。突然背後に気配を感じる場合もある。その時は何か人の言葉でないような言葉をいって消える。
仲間の死(これは最終段階に話が入った時に起こる。この後、日記の情報を渡すのがベスト)
探索者の友人が、探索者に会いに行くときに何者かに襲われる。その友人は何とか探索者の所まで行くのだが背中の大きな切り傷のために到着すると死亡する。死に際して「部屋の隅には近づくな」と忠告する。
「神父の日記」
神父の日記は警察に証拠品として押収されていたが、たいして見るまでもなく仲間が死んでいってしまったので手元に置いておきたくなかった警察がエミリーに渡している。完璧に読む為には半日かかる。飛ばし読みをして下記の情報を手に入れるためには図書館ロールにそれぞれ成功しなくてはならない。ハンドアウトを渡す
内容
「猟犬の封印の方法」
周りを角度で囲み呪文を唱える事で召還する。猟犬が煙と共に現れた後、水晶球の形を変える呪文を唱える。水晶球は呪文の詠唱によって正方形へと変化する。これにより猟犬は水晶球へと吸収される。この後、また水晶球の変化の呪文を唱え、球体にする。猟犬は角の内世界からは絶対に出る事はできない。そして、箱を閉じる。この時、注意する事は吸収されてから箱を閉じるまで絶対に水晶球を見てはいけない事である。もし猟犬と目が合ってしまったら、球から開放される事になる。この方法はエイボンの書をがんばって読むか、隠し部屋の書類、日記から理解する事ができる。
神父の日記ハンドアウト
75年4月
私は良く通っている古物商から一冊の本と箱を手に入れた。今日は私の良く知っている店主ではなかったが、私の事を良く知っているらしかった。彼は私に「神学の研究にはもってこいの代物ですよ」と強く勧めてきた。値段もそう高くはないので買ってみる事にした。
5月半ば
この前手にいれた本はとんでもないもののようだ。私の存在、いや人間の存在などなんと小さくひ弱な存在であるのだろうか。しかし、これは本当のことなのであろうか。これは、どこかの才能あふれる作家の作品なのではないのだろうか?もう少し研究して見る必要があるようだ。
6月
この本によると、われわれの神以外にも大いなる存在が多く存在しているし、実際接触を試みる事ができるようだ。私が特に興味を引いたのは我々とは異なった空間に住む生物がいるということだ。我々は時空に存在するのだが、彼らは角という特異の空間に存在するのだそうだ。そして、彼らは常に人間と接触を試みようとしているようなのだ。この本の真偽を確かめるには非常に危険であるがこの本の内容を実際に実験をして見るしかない。偶然にもこの本にはこの生物についての接触の方法が書かれている。彼らは人間にも興味があるようだし、接触するにはうってつけだ。
6月半ば
何たる幸運であろうか。彼らとの接触には偶然にもこの水晶球が必要であるようだ。大いなる神が私にこの実験を成功させることを認めているようだ。それと彼らを呼び出す儀式の全容もわかった。詳細は見やすいように、書面にして近代オカルト学の本の上に置いておこう。例の部屋ができしだい実験を行おうと思う。
7月
重大な事を忘れていた。彼らがこの角のない空間に現れる為にはその空間に存在するものと視線を合わさなければならないようなのである。視線を交わす。是は彼らとこの世界を結ぶ絆のようだ。
召還の方法ハンドアウト
彼らが入りやすいように周りを角度で囲み呪文を唱える。これは召還の呪文である。彼らとの対談がすんだ後、彼らを元の世界に返してあげねばならない。それにはこの水晶球の力を借りねばならない。まず水晶球の形を変える呪文を唱える。水晶球は呪文の詠唱によって正方形へと変化する。これにより彼らは角の世界である水晶球へと吸収される。この後、また水晶球の変化の呪文を唱え、球体にする。これにより彼らは絶対に出る事はできない。なぜなら、彼らは角の世界に存在しているのであって球をかいして現れる事ができないのである。そして、箱を閉じる。この時、注意する事は………。
注 この後は破損している。