おひかえさそばせは、とても深く心に残っている。石立鉄男とのはっきりとした出会い。そして、単純明快なストーリー。シンプルな恋愛観。シンプルな人の接し方。とにかく、後の石立さんのキャラクターの初期設定。まだ、あららしさがあってよかったデス
脚本/松木ひろし・津田幸夫
監督/千野皓司・梅谷茂
出演/大坂志郎・石立鉄男・富士真奈美・宮本信子・嘉手納清美・岡田可愛・鳥居恵子・津山登志子・十朱久雄
やもめの親父に6人の娘という風変わりな家族。そこに若い男が現れて起こるコメディ。 雑居時代とどこが違うの?ときかれるのですが、そうではなく、雑居時代の原型がここにあるのです。お父さん役の大坂志郎はまんまです。長女の冨士真奈美は、毒気はこのころはそんなにきつくはなく、なんとなく少々ヒステリック程度でした。宮本信子を今の彼女を見ていると今ひとつという感じでしょうが、キャップと呼ばれていたこのころはそれなりに魅力がありました。セミロングの頃が良かった。嘉手納清美さんは…、知っている人が少ないかもしれませんが、エキゾチックという言葉がぴったりでした。役としては雑居の秋枝あたりか?少々抜けている役なので秋枝とは違うようです。岡田可愛は、山口いづみと同じ存在かというとちょっと違っていまして、はっきりと、石立鉄男に好意を持ちます。それが姉の宮本信子との競合を招きます。(宮本信子+岡田可愛)÷2=大原麗子役?鳥居恵子さんは、仮面ライダーの藤岡さんと結婚して、離婚しています。なんとなく、かぼそい雰囲気で好きでした。役柄はベソというあだ名をもらっていました。津山登志子さんは、角川さんと結婚後、離婚しています。十朱さんは…他のページで取り扱われています。
出演者一覧
小早川薫 | ![]() |
石立鉄男 | 社会派のカメラマンとして活躍。 へそまがりの初代だが、かなり素直さを感じさせる役だった |
池西梅子 | NOW PRINTING | 宮本信子 | キャップと呼ばれる。男嫌いだが、薫に次第に惹かれる。 家庭を取り仕切るという点では夏代に近いのかもしれない。ただ、そんな激しい喧嘩を薫とはしていない |
池西猪太郎 | NOW PRINTING | 大坂志郎 | 定年退職後、薫の父からお屋敷を購入。再就職先は駐車場の警備員。ここでの大坂さんは、ほのぼの度が高い。 | 池西菊枝 | ![]() |
岡田可愛 | 実は、この作品の隠れマドンナ。雑誌社勤務でてきぱき。薫に思いを寄せる。姉の梅子と違い、薫には顔をあわすだけでつっかかかる。薫の良さを早くから見いだしているようで、梅子より薫が好きなのかもしれない |
池西あやめ | ![]() |
鳥居恵子 | べそ。演劇を部活としている。短大生役だったらしい…とにかくやたら泣く演技をする役回り。 | 池西すみれ | ![]() |
嘉手納清美 | ボケた役回りを演じている。商社の受付嬢。例によって格闘好きの女性の役。せりふの量などはそんなにおおくない。 |
池西つぼみ | ![]() |
津山登志子 | 初代おちびちゃん。中学生役とは…。薫のいい話し相手になる。菊枝、梅子の思いを察知している | 池西さくら | ![]() |
富士真奈美 | そんなひどく怒ったりしない。普通のヒステリーでした。しかし、この頃から一定のテンションを場に醸し出させることができるというのは、いまさらながらすごい |
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十朱久雄 | 薫の父役、フランスへ行ったりとか…、なかなか派手な生活をしているような。まるでだめおのお父さんの方が有名かも | ![]() |
山本紀彦 | すみれを慕う。道場ですみれに一目惚れ。最終的に思いが叶うのであるが。こんなにハッピーな山本さんはユニオン時代ほかのどこにもない。 | ||
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トッポジージョの声でおなじみ(?)の人であります。さくらの旦那さん 女好きで、へらへらしている自動車のセールスマン。 |
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この人は鳩山代議士の奥様 | ||||||
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鳥居さんって菊池麻衣子に似ているような… |
お姉さん役は富士真奈美さん、次女に宮本信子さん、空手得意な嘉手納さん、四女岡田可愛さん、べその鳥居恵子さん、おチビには、津山登志子さん。石立さんは潜在的に宮本信子さんを好きだが、カメラマンとして、南の国へ去っていく。四女の岡田可愛も石立さんを好きになるという、やや三角関係ムードただようのも、よかったです。
嘉手納さんは、名前の通りエキゾチックな雰囲気を持っている。しかし、このドラマで妙に好きだったのは、鳥居恵子さんでした。
雑居時代でも見かけた話が、この作品には流れる。
作品の思いで…かぎぼりさんのページからヒントを得て、読売新聞の縮刷版を見て作品内容を思い出しました。 | |||||
回数 | 題名 | 脚本 | 演出 | ゲスト | 内容と感想 |
1回 | 勢ぞろい花の6人衆 | 松木ひろし | 千野皓司 | ||
池西猪太郎(大坂志郎)は定年寸前。妻と死別し娘六人と団地暮らしをしている。そこへパリに永住する画家(十朱久雄)が、家を格安に譲ってくれるという。退職金をはたいて、その家を購入した。ただし、薫という子どもを二階の一間だけはそのままにするという条件付きだ。条件をのんだ猪太郎たちは転居してきて驚いた。薫(石立鉄男)というのは男だった。一方、六人の娘に押しかけられた薫も驚きまくる。薫の顔を知っていた菊枝も驚く紙芝居を見て泣いていた男がそこにいるのだから… | |||||
2回 | わが家の番外地 | 松木ひろし | 千野皓司 | 八代英太 | |
社会派カメラマンの薫は帰宅が遅く、夜中に即席ラーメンを作れば、泥棒と間違えられ、すみれ(嘉手納清美)に投げ飛ばされたり、朝のトイレの時間の規制を受けたりする。薫は近所のご用聞きに娘達は頭がおかしい、犯罪者だと適当なうそをついて猛反撃する。友人を誘って豪華な晩餐会をひらくが、父親と娘達のカレーライスの夕食風景には、薫のなかにあるぽっかりしたなにかを刺激した | |||||
3回 | 居候仁義 | 松木ひろし | 千野皓司 | ||
定年退職した猪太郎の新しい勤め先は、スーパー・マーケットの駐車場係だった。娘たちには、顧問の仕事をする事になったうそをついてしまう。しかし、薫はあるスーパー・マーケットの店頭で「駐車場係」という腕章を巻いて働いている猪太郎の姿を見てしまった。そこから薫と猪太郎の間に… | |||||
4回 | オレは好奇心の強い男 | 松木ひろし | 千野皓司 | ||
当時、私は好奇心の強い女という映画があり…、このテーマをもじって | |||||
5回 | 蛇の道は蛇 | 松木ひろし | 梅谷茂 | ||
6回 | 匂うばかり | 松木ひろし | 梅谷茂 | ||
7回 | 男でありたい | 松木ひろし | 梅谷茂 | ||
8回 | ビールス野郎の大逆襲 | 津田幸夫 | 梅谷茂 | 工藤堅太郎 | |
薫はおたふくカゼになった。さくらたちの看病を受ける、後遺症のことに話がうつり、不安になる薫。「××ポ」の心配をする薫、猪太郎も成人してからのおたふくカゼは、××ポになるかもしれないとくだらないことで盛り上がる。見事なまでのくだらなさで盛り上がる秀作 | |||||
9回 | カラスとスズメ | 松木ひろし | 千野皓司 | 津村秀佑 | |
後輩の飯島(津村秀祐)が結婚するというので、薫は結婚指輪を安く買える店を紹介してやろうと考え、宝石デザイナーをしている梅子(宮本信子)にその世話を頼む。しかし、指輪のことで盛り上がる梅子と薫。その光景を見た菊枝はおもしろくない。そのとき、桜の代わりに産婦人科に行くことになった梅子、その光景を目撃されあやめ経由で姉妹達にその情報が伝わる。 しかも、梅子が弁当の残りで食中たりして、吐いている背中を薫がさすっていたのだから…、菊枝の気持ちがますます顕著になった作品 | |||||
10回 | 結婚してもらいます | 津田幸夫 | 千野皓司 | 高見エミリー | |
聖マリナ(高見エミリー)と名乗る日仏混血娘が突然訪問、薫のお父さんからいわれ、薫と結婚しにきたという。池西家の姉妹たちは驚くが、薫に好意をもっていた梅子、菊枝にはショックだった。マリナの傍若無人な生活に池西家の姉妹達は切れる寸前。そこへ梅子の縁談が持ち込まれる。相手は子持ちで再婚だが、たいへんな資産家だというのだ。 しかも、なんとその相手は、薫の… | |||||
11回 | 燃えてきた男 | 松木ひろし | 千野皓司 | ||
またまた、猪太郎は梅子に見合いの話を持ち込むが、彼女は気乗りしない。どうも、結婚をしたいという気にならない。菊枝が雑誌の企画のカメラマンに薫を推薦した。菊枝(岡田可愛)と薫がカメラ風土記取材の為、一緒に旅行に出かける。という話を聞いた梅子は、急に決意し、見合いをしようという気になった。菊枝の想いが薫に通じるか…梅子の気持ちを薫が見抜くか…薫のカメラマンとしての思いは…菊枝との旅行は…、おひかえあそばせの恋のさや当て最高潮モードの名作 | |||||
12回 | エビとカニ | 津田幸夫 | 千野皓司 | ||
雑居時代の鬼千匹の原形ともなるようなまでの本筋と関係のない作品。ニューギニア行きの資金を稼ぐ為、薫はポスター写真を引き受けるが、カメラをトラックでつぶされてしまう。運転手の秋山(塩島昭彦)は、馬券を当てて弁償するという。「白い帽子の兄さんがぁ〜」とまるで予想やごとき風貌の彼は、どうにか資金を作ろうとするが…連れ立った二人はあやめ(鳥居恵子)とミツ子(青木伸子)が働いているドライブインへやってきた。ミツ子は秋山の妹だった。いきなり無心を受けるミツ子、それを見ていた薫やあやめは…、この作品はあやめ大フューチャーということで好きでした | |||||
13回 | 南の空へさようなら | 松木ひろし | 千野皓司 | ||
薫のニューギニア行きが間近になった。留守中の部屋をどうするかが問題になった。さくら(富士真奈美)はその留守中の部屋を使いたいと思うが、秀之(山崎唯)は金持ちのむすこ・山中(藤木孝)にその部屋を売る約束をする。山中は梅子を見初めており、その梅子と一緒に住めるならと大金を支払うというのだ…藤木孝のハンカチを口にかみながらおフランス…完全におかまである。…夜中に梅子と薫が弾みで抱き合うシーンがある…互いに思いはわかっている二人のはずだが… |