爆乳戦隊・パイレンジャー


 

第三話「生き地獄! 優香VS『優香』!!」

 

 夜明けまで、あと1時間……。

 パイレンジャーの司令長官・鈴木京香への陵辱ショーの第二幕が開演していた。

 もちろん、強制送信によるテレビの生中継は続いている。

 レイパー獣・クモレイパーのザーメンを浴びて失神した京香は、糸の戒めを解かれていた。

 むりやり失神状態からたたき起こされると、京香を待ち受けていたのは、サル型戦闘獣ルーサたちによる集団レイプだった。

 下級レイパーの繁殖能力は、通常の人間と変わりがない。

 膣内射精をされてもレイパー獣のように数分で妊娠、数時間で胎児が成長するというようなことはないと報告されてたが、それでも集団に襲われる恐怖感が、京香を襲っていた。

 抵抗しようにも、先程のクモレイパーとのセックスで気力・体力を消耗した京香には、もうその力はなかった。

 まだ濡れて火照っている京香の身体が拡げられ、戦闘獣のいきり立った男根が突き立てられた。

「アアウッ! いやあああ!」

「ウキキィ! すっげえ、クモレイパー様、グイグイ締めつけてきますぜ、この女!」

「フッフッ、そうだろう。……いい眺めだぜ、京香! ほら、もっと声を出してよがらないとテレビの視聴者からクレームがつくぜ!」

「アッ、あアッ、アッハアアアアンッ……!」

 京香は繰り出される肉棒ピストンに、悩ましい声をあげる。催淫剤の効果は持続しているようだ。

 再び熱くなった京香の蜜壺は、剛直を深々と受け入れながら熱い蜜を噴出させていた。

(ああっ、悔しい……。悔しいけれど、私の身体は、もう……。ああっ……)

 自分の意志に反して再び濡れていく自分の陰部の音を聞きながら、京香は抵抗することもなく陵辱されていく。

「フフ、すげえな。おい、上のお口にも入れて差し上げろ!」

「ウキィ!」

 別の戦闘獣が、京香の髪を掴んで顔を持ち上げ、鼻をつまむ。

「ウウッ、プハッ!」

 息苦しさに開かれた京香の美しい唇に、戦闘獣のペニスが突っ込まれた。

「うううっ! うーっ!」

 左右に顔を振って抗う京香は、せめてもの抵抗と、肉棒に歯を立てた。

 普通の男なら、悲鳴を上げるところだ。

 だが、ガチガチに固いその男根は、歯を立ててもびくともしない強靱さだった。

「ウッキィ! たまらねえぜ! オラオラ、もっと奥まで咥えるんだよ!」

 戦闘獣は京香の黒髪を抱え込み、グイグイと頭を引き寄せる。

 イラマチオ、強制フェラチオだ。

 ズピ! ブピ! ブブッ! ブプピッ!

 京香のこじ開けられた唇が、淫らな音を立てる。

 肉棒を頬張った京香の美しい顔が、苦しげに歪む。

「ウウウッ! ウグウウウッ!」

 息苦しさと、上下の口を同時に責められている恥辱に、京香の頬を涙が伝う。

「まだまだチンポを受け入れられそうだな京香。おい、うつ伏せにしろ! ケツの穴にも入れてやれ!」

「!」

 京香の身体がビクン、と震えた。

 アナルセックスなど、経験した事がなかったのだ。

(お、お尻?! お尻の穴に、入れるの! いやああああ!)

 うつ伏せ、女性上位の体位にされた京香の尻の肉が左右に分けられ、すぼまったセピア色の菊門に催淫剤が塗られた。

(いやっ、イヤ、それだけは、お尻は、いやぁああ!)

 必死になって左右に尻を振り、抗う京香。だが、それは逆効果だった。

「おおっ、ケツを振って欲しがってるぜ! 早く入れてやれ!」 

「ウキイイ!」

 まだ誰にも許したことのない京香のアナルが、戦闘獣の指で拡げられ、肉棒の先があてがわれる。

 あとは腰を突き出すだけで、京香の処女地が犯される……。

 その瞬間、轟音が洞窟に響いた。

 京香の裏門を犯そうとしていた、戦闘獣の頭に弾丸が突き刺さった。

「ウキイイイイ!」

 脳天を貫かれ、戦闘獣は倒れた。

「そこまでよっ! 長官を離しなさい!」

 自衛隊の標準装備、01式多機能ライフルを構えて、優香が立っていた。

 赤いTシャツにGパンという服装だ。

 息が荒く弾むたびに、Tシャツの胸が大きく揺れている。

「ほう。パイレッド、時間より早かったな。約束通り変身していないな。」

 クモレイパーは優香の前に立ちふさがった。

「よしっ、変身前に捕らえるのだ」

「キキーッ!」

 戦闘獣たちは、優香を取り囲む。京香を犯していた二体も加わる。

 だが、そう易々と捕まる優香ではなかった。

 ライフルの銃座や銃身で、戦闘獣を殴り倒す。

 ライフルを捨て、得意の空手の蹴りや、手刀、拳による突きでたたきのめす。

 数分のうちに、戦闘獣を倒した。

「ウザイんだよ! 勝負だ! クモレイパー!」

 優香はライフルを捨て、着ていた真っ赤なTシャツを脱いだ。

 ブルルン!

 優香の八十七センチの爆乳が揺れた。

「爆装! レインボーチャージ!!」

 虹色の光が爆発し、優香の身体にコンバットスーツが装着された。

「パイレッド・優香!」

「チイッ、変身されてしまったか。まあいい。一対一ならまだ、勝ち目がある。パイレッド・覚悟!」

 クモレイパーは、爪のついた手を振り上げパイレッドに飛びかかる。巧みにそれをかわすと、パイレッドは手刀をクモレイパーの腹にたたき込む。

「グエッ!」

 さらに跳躍して身体を回転させながら、後ろ回し蹴りを顔面へヒットさせた。

 ローリングソバットだ。

「ウギャアア!」

 クモレイパーは顔を抱えて悶絶する。

 京香を汚された怒りがパイレッドのスピードとパワーを倍加させていた。

得意の空手で、パイレッドはクモレイパーを圧倒していく。

正面蹴り。

肘打ち。

正拳突きの連発……。

 ついにクモレイパーが膝をついた。

 チャンスだ。

 優香は右手で腰からパイレーザーを引き抜き、その手を前に伸ばした。

「パイソード!」

 パイレッドの声に反応し、パイレーザーが変形して柄の部分になる。

 その先端からレーザーの光が伸び剣となった。

優香は半身になり、右手と右足を前に出すと左手を頭の後ろにあげて構えた。

これもまた優香が得意とする、フェンシングの構えだ。

「パイソード・ニードルクラッシュ!」

優香の右腕が目にもとまらぬ速さで、激しく前後に動く。

 クモレイパーの頭部をめがけて、何度もパイソードのレーザー剣が突き込まれた。

「ぐわッ……! グハアアアア!」

 鮮やかな優香の攻撃に、クモレイパーの頭部は豆腐を針でつつかれたようにグズグズにされた。

「これで、とどめよっ!」

 優香のパイソードが、深々とクモレイパーの頭に突き刺さる。

「ウギャアアアア!」

 レーザーの高熱がクモレイパーの頭部を焼き、灰にした。

残された胴体部分が洞窟の床に崩れ落ちた。

「ふん、口ほどにもない奴」

 パイレッド・優香はパイソードを腰のガンベルトに戻すと、クモレイパーの身体を乗り越えて京香に近寄った。

「長官! 大丈夫ですか?」

「ゆ、ゆう……か、ちゃん、う、うし……ろ……」

「みんな! 長官の救出に成功したわっ!」

 テレビカメラに向かってそう言うと、パイレーザーでテレビカメラとその側にあった送信装置を撃った。

 火花をあげて、それらが破壊された。これで、テレビは通常放送に戻った。

 

 パイレンジャーの地下基地である。

「やったあ!」

「すごぉい、優香ちゃん」

 サンドストーム(砂嵐)の画面になったテレビ画面に、パイホワイト・若菜と、パイイエロー・乙葉が歓声をあげた。

 司令長官代行の本上まなみ一尉が、通信機のスイッチを入れた。

 パイレッドのヘルメットの上部についたカメラが、現場を写した映像を送信してきた。

「優香ちゃん、よくやったわ。でも、そこにいるのは危険よ。早く京香長官といっしょに撤退して」

「ラジャー!」

 優香の明るい声が聞こえた。

「さあ、これからが大変だわ、報道管制を引かなきゃね。裏ビデオが放送ミスで流れたとでも言うしかないわね。わたしは防衛庁長官に会いに行くわ。後を頼むわね」

 本上一尉は、電話で防衛庁に連絡を入れると、司令室を出ていった。

「あ、ブラックは?」

 パイブルー・眞鍋かをりが、パイブラック・小池栄子の姿がないことに気づいた。

 別のモニターに画像が写った。『パイランダー』2号車の運転席だ。

「すまねーな。あたしも優香のあとを追っかけて、樹海に向かってたんだ。」

 苦笑しながら、ハンドルを握っている。

「……でも、もうその必要はないね。なあ優香? おい、優香! レッド!」

 だが、ブラック・栄子の問いかけに、優香の返事はなかった。

 

「ぐうっ! ううううっ!」

 その時、パイレッド・優香は背後から、首を締められていたのだ。

 頭部を失い死んだはずのクモレイパーによってである。

 頭のないクモレイパーが、起きあがり背後から優香を襲ったのだ。

 パイレンジャースーツの首の部分は可動部のため、装甲はないのも同然だ。

 パイレッドの首が、強力な力で締めつけられていく。

「クヒヒヒ! そう簡単にやられるクモレイパー様ではないわ!」

 甲高い声が、クモレイパーの胸元から聞こえていた。

 胸の筋肉が開き、小さな顔が現れていた。

(そ、そうか……。わかったわ。長官が『二人で一人』といった意味が・・・・・・!)

 息苦しさに、途切れようとする意識の中で、優香は拉致される直前の京香の言葉を思い出していた。

 クモレイパーは、人間二人と、クモが融合して生まれたレイパー獣だったのだ。

 手足が人間二人分の八本。ペニスも二本。そして胴体の中にもう一つの脳を持っていたのだ。

(このまま、やられるわけにはいかないわっ!)

 優香は肘打ちをクモレイパーの二つ目の顔に叩き込む。

「グエッ!」

 うめき声を上げたクモレイパーの手をふりほどくと、渾身の力を込めた蹴りで吹っ飛ばす。

「ギャアッ!」

「油断してたわ。でも、これで終わりよ! いいわね、イクわよっ!」

 パイレッドが両手でバストを掴みあげる。

「爆乳!レッドファイヤー!!」

 パイレッドの乳房が赤く輝き、乳首の先で生まれた炎の固まりがクモレイパーに向かって打ち出された。

「ウギャッ! ウギャアアアッ!」

 全身を焼かれながらも、クモレイパーはパイレッドに向かってなおも進んでくる。

「パイソード!」

 再び抜かれたパイソードが、クモレイパーの胸にあったもう一つの顔を貫いた。

「ギャアアアアア!」

 断末魔の声をあげ、クモレイパーの身体が倒れた。全身が炭化し、崩れ落ちていく。

 今度こそ、クモレイパーを倒したのだ。

「ふう〜。あぶないあぶない」

 苦笑しながら、優香はパイレンジャースーツを除装した。

 パイレンジャースーツの装着時間に制限はないが、あまり長時間身につけていると装着者の肉体に負担がかかるのだ。

「除装!」

 パイレッドが両手を顔の前で交差させると、スーツが再び基地へと転送された。

 優香は元の姿に戻った。

 先程脱ぎ捨てた赤いTシャツを再び身につけた。

「ゆ、優香ちゃん、除装はまだ早いわ。洞窟を脱出してからの方が……」

「大丈夫ですよ、長官。さあ、行きましょう」

 優香は京香に肩を貸すと、洞窟の出口に向かおうとした。

 その時だった!

 再び背後から優香の腕が掴まれた。

「キャッ!」

「ハハハ! 甘いぞパイレッド・優香! このサソリレイパー様の毒針を受けてみろ!」

「しつこいわね。離してよっ!」

 優香は掴んだ腕を振り払い、京香を洞窟の床に下ろすと『爆装』せずに、ファイティングポーズを取る。

 レンガ色の皮膚に覆われた、サソリと人間の融合体であるレイパー獣・サソリレイパーと対峙する。

 尻から伸びた尾の先端に毒針が光っている。

 その尾が、自在に伸びて優香を襲う!

「キャアッ! クッ! ウッ!」

 巧みに身体を動かし、攻撃をかわす優香。

 だが、その足が床に伏していた京香の裸身に引っかかり、転倒した。

「ああっ……。キャーッ!」

 優香の肩口を、サソリレイパーの毒針が貫いた。

 一秒も経たないうちに、優香は気を失った……。

 

「優香ちゃん! 優香ちゃん!」

 パイレンジャー基地で、パイブルー・眞鍋かをりが優香を呼ぶ。だが、通信機からは応答がなかった。

 かをりはスイッチを切り替えてパイブラック・小池栄子を呼び出す。

「栄子、優香ちゃんの身にまた何かあったようだわ。そのまま現場に向かって!」

「オッケー! わかった!」

 状況を確認してから動こうと、路側帯に停車していた栄子は、再び『パイランダー』のアクセルを踏んだ。

 かをりはさらにパイホワイト・酒井若菜とパイイエロー・乙葉にも指示する。

「若菜ちゃん、本上さんに連絡! 乙葉ちゃんは私と一緒に出撃の準備よ!」

「はい」

「はいっ!」

 再び司令室が慌ただしくなった。

 

 優香は、目を開けた。

(ううっ。ここは……、どこ?)

 頭の中に靄がかかったようになっている。

 あたりを見回す。

 まだ洞窟の中のようだ。

 なんとか上体を起こしたが、全身がしびれて動かない。

 拘束はされていないようだったが、身体の自由が利かなかった。

(長官、京香長官は……?)

 優香は、視界がぼやける目で京香を探した。

(あっ、長官!)

 自分の傍らに全裸のままの鈴木京香が、今度は二本の鎖で、両手首をそれぞれつり上げられていた。

 足は自由だったが、つり上げられているために、洞窟の床につま先が付くかどうかの状態だ。

 優香に気づいたらしい。

「優香ちゃん、大丈夫?」

(ええ、長官! ……あっ!)

 叫んでも、声が出なかった。

「フッフッフッ、目が覚めたか、優香」

(サソリレイパー!)

 サソリレイパーが優香の前に現れた。

「これから、お前にはおもしろい事をやってもらおう。おい、用意しろ!」

「キキィー!」

 戦闘獣たちが、優香の前にテレビカメラと機材を並べ始めた。

(な、なにをするの。ま、まさか!)

「準備はいいか! よし、放送再開だ! キングレイパー様、どうぞ!」

 再び闇の中からレイパー族の族長、キングレイパーの声が聞こえた。

「テレビをご覧の諸君、放送が中断して失礼した。我々は、新たなしもべを手に入れた。パイレッド・優香だ!」

 

 その様子は先程と同じく、テレビの地上波に割り込んでいた。

 そしてもちろん、パイレンジャー基地のモニターにも、再びその様子が映った。

「ああっ、優香ちゃん!」

 一人、モニタールームに残っていたパイホワイト・酒井若菜は驚きの声を上げた。

「みんな、大変よ、優香ちゃんが捕まったわ!」

 若菜は、他のメンバーと本上一尉に緊急通信を入れる……。

 

「パイレンジャーの諸君、京香長官とパイレッド・優香を助けたいかね? それならなるべく早くここに来たまえ。これから、優香に君たちの基地のありかを白状してもらうからだ」

(な、なんですって! そんな馬鹿なこと、私がするわけないでしょっ)

 優香は、心の中で叫び、見えるはずのないキングレイパーの姿を探し闇を睨んだ。

「ほう、怒った顔もかわいいぞ、優香。さあ、サソリレイパー、始めろ!」

「ははーッ! では、優香。始めようか。……パイレンジャー基地はどこにある? 言うのだ!」

(い、言うわけないじゃない! だいいち、私の声は出ないのよ!)

 だが、優香の思考とは別の部分の脳細胞が、サソリレイパーの問いかけに答え、話し始めた。

「は……い、パイレンジャーの、基地は……」

(そ、そんな! 私、勝手にしゃべってる!)

「優香ちゃん! あなた、洗脳されているのね!」

 優香の異様な状態を見て取り、京香が叫んだ。

 京香の言葉は正確ではない。

 これは、優香にとって洗脳よりももっと残酷で屈辱的な仕打ちだった。

 脳のほとんどが洗脳された状態で、その一部に自分の意思が残ったままだったからである。

 サソリレイパーの毒は、人間を自在に操る洗脳薬の役割を果たしていた。

 普通の人間であれば、完全にマインド・コントロールされてしまうのだが、並はずれた強い精神を持つ優香は、完全に洗脳されなかったことで逆に生き地獄を味わう事になったのだ。

 本来の優香の意識は、洗脳されたもう一人の『優香』が話すこと、行うことに手出しが出来ないのだ。

(いやだ! 言いたくない!)

 優香の目から涙が溢れてきた。まだ涙は自分の意志を反映しているようだ。

「どうした、言え! 言うんだ! 優香!」

 サソリレイパーの声が、頭の中で響く。

 その声には絶対に服従するようにとインプットされた、『優香』の脳が反応した。

「は……い、サソリ、レイパー様。パイレンジャーの、基地、は……」

「優香ちゃん、言っちゃだめーっ!」

 京香の絶叫が空しく響いた。

「と、東京の、い、市ヶ谷……。喫茶店、『京香』の……」

 『優香』の声は、途切れながらも続く。

「……地下、に、ありま……す」

「ああっ、優香ちゃん!」

 京香は天を見上げた。

「ようし、よく言ったぞ、優香! フハハハハ!」

 サソリレイパーの高笑いが響いた。

 

 その様子は、もちろんパイレンジャー基地のモニターにも映っていた。

「ああっ、なんて事なの!」

「優香ちゃん!」

「ひどい!」

 基地の所在が知られた事よりも、優香の心を犯したレイパー族に対する怒りで、ブルー、イエロー、ホワイトの三人は高ぶっていた。

 そんな中、既に防衛庁から戻ってきていた本上一尉は冷静だった。

「みんな、冷静に対処してっ。……第一種非常警戒態勢! 警備班は緊急配置につけ! 喫茶店との連絡通路は閉鎖!」

 有能な自衛官らしく、まなみは次々に基地内の各部署に命令を発していく。

 さらに、パイブラック・小池栄子への通信回線を開く。

「栄子ちゃん、聞こえる?」

「ああ、本上さん。いま樹海の中に入ったとこだよ」

「今すぐ、ここに戻って」

 その本上一尉の言葉に、パイブラック・栄子は逆上した。

「おい、冗談だろ? もう、ここまで来ちまったんだよっ。誰が優香と長官を助けるんだい! あたしは行くよ!」

 そういって通信機のスイッチを切った。

「栄子ちゃん!栄子ちゃん! ああっ、……しょうがないわね、もう!」

「本上さん、私たちも行かせてください」

 興奮した顔で、パイブルー・かをりが言った。

「私たちも、栄子と同じ気持ちですっ」

 乙葉も続いた。

 だが、本上一尉の答えは、ノーだった。

「ダメよ! まだだめっ。国連軍本部の研究センターから『新兵器』が到着するまで待つのよ」

「新兵器? 新兵器って何ですか?」

「『プッシーキャノン』ではレイパー獣は倒せても、キングレイパーにはその能力が読めないだけに効果があるかどうか難しいところよ。そこで……」

 まなみが後を続けようとしたとき、モニターの向こうで異変が起こった。

 

「さあ、これで優香は用済みだ。テレビの前の良い子の諸君! それでは、これから君たちに、パイレッド・優香のライブセックスショーをお見せする!」

 時刻は朝の6時を回っていた。通常なら多くの人が起き出し、テレビをつけ始めている時間帯である。

 昨夜の京香の公開レイプから、引き続きテレビをつけたままの人間も加われば、その視聴者の数は驚異的だ。

「さあ、優香。ご褒美をあげよう。それ!」

 サソリレイパーは、股間を優香に向けて突きだした。

 ビン! とそそり立った赤黒いペニスが、優香の鼻先に突きつけられた。

(きゃあぁあ!)

 優香の自意識が声にならない悲鳴を上げた。

「これは、何かな?」

 柔らかい優香の頬を、醜く膨れ上がった亀頭が軽く突っつく。

「サ、サソリ、レイパーさま……の、オ、オチンチンです」

(ああ、私ったらなんて事を!)

 優香は、洗脳されているもう一人の『優香』を罵った。

「欲しいのか、優香、このチンポを!」

「は、は……い。オチンチン、ほ、欲しい、ですっ」

(いやだいやだ! いらないっ!)

「よし、それならどれだけ欲しいのか、態度で示して見ろ。服を脱いで、あのカメラに向かって股を開け!」

「は、い……」

(ああっ、ダメよ、ダメダメッ! あ、ああーっ!)

 優香は、いや洗脳された『優香』は、その命令を受け入れた。

 優香の本来の意思に反して立ち上がる。

 『優香』の方は、自由に、といってもサソリレイパーの指示どおりにだが、身体が動かせるようだった。

 『優香』がTシャツを脱いだ。

 ブルルン!

 八十七センチのバストが、弾む。

 ジーパンとパンティーも脱ぐ。

 優香の二十歳の裸身が露わになった。

 均整のとれた見事な身体だ。

「ああっ、優香ちゃんっ」

 鎖で繋がれたままの京香は、ただ見ていることしか出来なかった。

(ああ、早く、誰か来てあげてっ)

 京香には、もう祈ることしか出来なかった。

「ようし、そこに座って、脚を開いて、オマンコをテレビの視聴者にお見せするんだ」

「は、い……」

(いやよいやっ! あああっ、やめてーっ!)

 心の叫びに反して、『優香』の身体はサソリレイパーの指示どおりに動いた。

 冷たい石の床に腰を下ろし、テレビカメラに向かってゆっくりと脚を開いた。、

「ご挨拶しろ、優香!」

「は、い……。これ、が、優香の、オマンコ……、ですっ。皆さん、よぉーく、見て、くださいねっ」

 そう言うと、『優香』は笑顔を浮かべながら右手の指で自らの陰部を拡げた。

 カメラがズームインして、鮮やかなピンク色の花弁を撮る。

(いやああああ! やめてえええ! 許してええええっ!)

 顔は笑ったままの優香の目から、また涙が溢れた。

「ほう、見られているのが嬉しくて泣いているんだな? それならもっと見てもらえ。オナニーをしろ!」

「はい……、優香は、オナニーを、します」

「よし、これを使うのだ、優香!」

 サソリレイパーが優香の前に、湯飲み茶碗ほどの大きさの壺が差し出した。

(ああっ、これはっ!)

 『優香』は、花びらを拡げた指をいったん離すと、指をその壺の中に入れた。

 透明のゲル状の液体だ。そう、京香を苦しめた催淫剤である。

 『優香』は、液体の付いた指を割れ目にあてがう。

 閉じた割れ目に沿って、指を上下にこすり立て始めた。

 ヌチャヌチャといやらしい音を立てて、催淫剤が谷間に塗り込められていく。

 敏感な優香の花びらは、すぐに催淫剤を吸収していった。

「ああっ、はあんっ、ああああんっ!」

 冷たい洞窟の床に身を横たえると、『優香』は指の動きを早めていく。

 優香の残された自意識にも、その快感が伝わってきていた。

(ああっ、身体が、アソコが熱い! 熱いわっ!)

「どうだ優香、感じるか?」

 サソリレイパーの問いかけに、激しく指を使いながら、『優香』はカメラに向かってあられもない言葉を言う。

「ああっ、は、はい、優香のオマンコ、もう濡れ濡れですぅ〜!」

「フフフ、その調子だ。ほぅら、オッパイも揉むんだ。クスリを塗ってやるぞ」

 サソリレイパーが、催淫剤を優香の豊満なバストに塗りつけた。

 トロンとしたうつろな目でカメラを見つめながら、『優香』は左手をバストにあてがい揉み始める。

「アウ! アアアアン! ハアアアアッ!」

(あああっ、か、感じる! ああああっ! 感じちゃうッ!)

 プックリと膨れ上がった乳首を摘みながら、『優香』はカメラの向こうの視聴者をさらに挑発する。

「ああん〜、優香の乳首、もうピンピンですぅ〜!」

「指をマンコにブチ込め!」

「アアアン、は、はぁ……い」

 サソリレイパーの指示に、『優香』の指はさらに大胆に蜜壺の中に入っていく。

 一本。

 二本。

 人さし指と中指を奥まで差し込むと、『優香』はその指を激しく抜き差しした。

「ああん、オマンコ、気持ちイイーッ! 優香、オナニー大好きィイッ!」

(あ、あああ、イヤッ、やめてぇええ!)

 優香は、自分を責めるもう一人の『優香』自分に言った。

 だが、その声は無視された。もの凄い早さで『優香』の右手の指が動く。

 クチュ、クチュ、クチュ、クチュ、……!

 「ア、ア、ア、アッアッアッ……!」

 乳房を揉む左手も動きが早く、そして強くなっていく。

「オマンコ気持ちいい! あああん、イクッ、優香、イッちゃうぅ〜ッ! アアッ、イクウウウウウウーーーーーッ!」

 ブシュブシュと潮を噴きながら、『優香』は、そして優香も絶頂に登りつめていった……。

 

 本上まなみ一尉の前の電話が鳴った。

「はい、本上です……。あ、長官!」

 思わずまなみは立ち上がった。電話は、防衛庁長官からだった。

「何とかしたまえ、本上君! この放送をやめさせるんだ!」

「は、はい、しかし……」

「ただ単に通常の放送が中断されワイセツな画像が流れているだけなら、まだいい。だが社会活動全体が乱れはじめているのだ」

「えっ?」

 まなみの疑問をよそに、防衛庁長官はさらにまくし立てた。

「考えても見たまえ、無料で昨夜の京香君のセックスや、今の優香君のヌードやオナニーの映像が流れているのだ。世間一般のまともな男なら、仕事など放り出してテレビにしがみついているはずだ。既に電車が動かないなど、一部交通機関が乱れ始めている。女性にしても、レイパーの恐怖を目の当たりにして、精神的ショックが大きいだろう。何とかしたまえ! 頼むぞ!……プツッ! ツーッ、ツーッ、ツーッ……」

 電話が切れた。

 受話器を元に戻し、本上一尉は唇を噛んだ。

 無責任で傲慢な長官の態度に対してではない。

 レイパー族の恐ろしさに、身体が震えるのを抑えるためだった。

(奴らも、恐ろしい作戦を考えたものね……。)

 ただ単にパイレンジャーを壊滅させるだけでなく、電波ジャックにより人間社会全体を混乱に陥れる恐ろしい作戦だった。テレビの影響は大きい。かつて半世紀以上前、ナチスドイツや大日本帝国がラジオや新聞、映画によって大衆操作を行い戦争に突き進んだように、人間とはメディアの情報一つで簡単に動かされてしまう悲しい動物なのだ……。

 まなみはパイレンジャーのメンバーに命令を発した。

「状況が変わったわ。時間がないの。新兵器はここに到着次第、転送するわ。ブルー、イエロー、ホワイト、出動よ!」

「はいっ」

 じりじりしながら状況を見ていた三人は声をそろえて返事を返した。

「新兵器についての説明はこのディスクに入っているわ。ホワイト、移動中にチェックして」

「はいっ」

 若菜がDVDディスクをまなみから受け取る。

「イエローは、医療センターで薬物除去剤をもらっていってね。優香ちゃんのために」

「はい」

 乙葉は、敬礼をして医療センターに走った。

「ブルー、現場のリーダーはあなたよ。ブラックと協力して、長官と優香ちゃんを救出して」

「ラジャー!」

 パイロット用のヘルメットをつけて、かをりが敬礼を返す。

「ホワイト、行くよっ」

「うんっ」

 かをりと若菜は、『パイキャリアー』が駐機しているヘリポートに向かって走り出した。

 三人が出動すると、まなみは椅子に深々と腰掛け、今後の展開を読んだ。

(まさかとは思うけど……)

 まなみがある恐ろしい事態を想像した、その時だった。

「本上一尉、大変です!」

 司令室にボロボロになった制服をまとった婦人自衛官が飛び込んできた。制服の前がはだけられ、破られたブラウスからは、巨乳がこぼれ出ている。

 まなみの秘書官・佐藤江梨子一曹だ。今月、パイエナジーの保有者かどうか、テストを受ける予定だった。

「江梨子ちゃん、どうしたの、その格好!」

「テレビを見ていた当直の隊員が、突然毛むくじゃらになったかと思うと……」

「……襲ってきたのね」

「はいっ。防衛庁詰めの制服組で二人、職員で一人が戦闘獣になって……」

 そう言って佐藤三尉は泣き出した。

 まなみがの想像が当った。最悪の事態だった。テレビを見て興奮した性的犯罪予備軍の男性に、レイパー族が憑依し始めたのだ。

(防衛庁の中だけでこの状態だと、世間一般では……)

 まなみは、防衛庁長官に再び電話を入れた。

 長官が、まだレイパー族に憑依されていないことを祈りながら……。

 

 潮吹きオナニーを終えた優香は、洞窟の床に横たわったままだった。

「ようし! 優香、オナニーショーは終わりだ! よかったぞ! そら、アカデミー艶技賞のご褒美だ!」

 そう言うとサソリレイパーは優香の黒髪をひっつかみ、引き起こした。

再び優香の目の前に、いきり立ったペニスが突きつけられた。

「あ、ああ……」

「ほれ、チンポだ。しゃぶっていいぞ」

「はい。ありがとうございます」

『優香』は、あんぐりと口をあける。

(ああっ、いやっ、やめて、あああっ!)

「んぐっ!」

優香の願いも空しく、『優香』が赤黒い鱗のついたサソリレイパーの剛直を口に含んだ。

「んふぅううううんッ!」

 咽喉の奥まで、深々と咥えこむと、『優香』ゆっくりとしたストロークで頭を前後させはじめた。

「ウグッ、ンフッ、ンンッ、ンウンッ……!」

 『優香』は眉をひそめ、小鼻を膨らませながら、徐々にフェラチオのスピードを上げていく。

 ズピッ、グピッ、ズビビッ、ズチュ、ズチュ、ズチュ……!

 唇から溢れた唾液が、音をたてる。

「ほほう、なかなか上手いな。フェラチオは好きか? 優香?」

 『優香』は、肉棒から唇を離した。

「ジュパッ……、は、はいっ。サソリレイパーさま、ああっ、優香は、フェラチオが大好きですっ。……あふあぁん!」

 そう答えて『優香』は、自分の唾液で濡れて光るサソリレイパーの亀頭を舐め始めた。

「チンポは美味いか?」

「うんっ、おいちっ! ウフフッ! あはアンッ」

 『優香』は屈託のないさわやかな笑顔をみせて、今度はサオを舐めていく。

 さらに唇を寄せ、サオに横からかぶりつくとハーモニカを吹くときのように顔を左右にスライドさせた。

「おほう! いいぞぉ、優香。ようし、今度はそのデカパイでパイズリだぁ!」

「はいっ、サソリレイパーさまっ」

 『優香』はサソリレイパーの正面に回りこむと自分で爆乳を左右に引っ張り、谷間を広げる。

 サソリレイパーが優香の上半身に跨り、峰の谷間に唾液でヌラヌラと濡れて光る男根を置いた。

 左右から乳房が寄せられて、ホットドックのように極太ソーセージが挟み込まれる。

「ああっ、はああん、アアン……!」

 『優香』は甘えるような声をあげながら、乳房をこねて肉棒を愛撫していく。

 弾力のあるゴムマリのような白いバストが、サソリレイパーの凶暴なイチモツを揉みたてる。

「くおお、たまんねえぜ、このオッパイの感触! ほれほれ、先っぽを舐めるんだ」

 そう言うとサソリレイパーは腰を繰り出してきた。

 膨れ上がった亀頭が、グイグイと優香の顔に迫る。

 その亀頭の先端を『優香』はなんのためらいもなく顔を伏せ、舌を絡めていく。

「んはぁあああん!」

 ピチャ、ピチャ、ピチャ、ピチャ……。

 パイズリを続けながら、『優香』の舌がめまぐるしく動き回る。

 サソリレイパーの尻尾が、優香の下半身を嬲る。

「はぁああん、オチンチン、美味しい! アアアン、オチンチン、欲しいッ!」

「おうおう、優香、そんなに俺のチンポが欲しいのか? どこに欲しいのか、言ってみろ」

「オ、オチン……チン、をっ、ゆ、優香の、おまんこにッ、入れてください!」

「フハハハハ! パイレンジャーのリーダーが、俺様のチンポを舐めながらおねだりか! 最高だぜ! よし、優香! ハメてやるから、股を開け!」

「はぁい。早く、ハメてぇ〜ン」

 援助交際の女子高生のようにケタケタと笑いながら、『優香』は石のベッドの上に仰向けになりゆっくりと脚をM字型に開いた。

(ああっ、もう嫌ぁああ! かをり、栄子、乙葉ちゃん、若菜ちゃん、早く来てぇえ!)

 優香にはもう祈ることだけしかできない。

「いくぞっ、優香!」

 サソリレイパーが、優香の膝を左右に広げ、体を割り込ませる。

 「焼けた鉄棒のようになった」という形容詞が見事に当てはまる、極太長大ペニスが、優香の肉門にあてがわれた。

(あ、いや……)

 グサッ! という音が聞こえたかのように、優香の美麗な色と形の花びらを、獰猛な獣の剛直が犯した。

「アアアーーーーーッ!」

 ズンズンと優香の肉襞を掻き分け、サソリレイパーは奥まで突き進む。

「アアン、すっごい! あああっ、奥に当ったぁ!」

 腰をくねらせ、『優香』が悦びの声をあげる。

「くううう! スゲエ、スゲエ! じんわりと締め付けてきやがる! うおおお、優香ァ!」

 サソリレイパーの腰が容赦なく動き、優香を突き始めた。 

「アアッ、アアン、アアン……あああっ、感じるぅ!」

 『優香』は自ら爆乳を揉みながら、腰を突き上げていく。

 優香に対する陵辱ショーは、クライマックスを迎えようとしていた……。

 

遂にサソリレイパーに犯されたパイレッド・優香。

このままレイパー獣の子種を宿して死ぬのか?

その優香と京香の救出に向かった、パイレンジャーたちの運命は?

そして、電波ジャックによって混乱する日本は?!

あの平和な日々を取り戻すため、

戦え! 戦うのだ!

爆乳戦隊・パイレンジャー!!

(つづく)


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