自由句・歌
自作
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迷い人 今夜も闇を 友として
忍び寄る 惑いの時に 甘美あり
1997-08-03
この八月 あの夏の陽を 想い泣く
今年また 思い違えど 暑い夏
夕立に 濡れし草葉の 露一滴
暑い夜に ヒグラシ鳴くは 気まぐれか
雷鳴に へそを押さえし 大人達
夏の夜に 集うサイバー 皆寂し
向日葵の 花の如き 君の笑み
夏休み 子供の頃に 帰りたい
やつだって 同じが骸骨 煮つめれば
年老いて 身体不自由 口達者
人生と 調子狂いし 我が心臓
1997-10-28
うたた寝の 頬で和らぐ 秋の陽は
肌寒く 日一日と 秋は行く
空はもう 冬の顔して 構えてる
命一つ 今ここに 動いてあり
夜は更けて 寒さばかりが 友となり
鳴らぬベル 待つ心あり 背く気あり
夕暮れの 川面に映る 疲れ顔
時は過ぐ されど想いは 覚め難し
耐え難し 我情我欲の 箸運び
小さきと 思えぬ存在 ネコのミン
悩みつも 生きて行くのが 人の常
一歩づつ 進み行きたる 小道かな
我一人 人を恨むまい 憎むまい
これからも ありかあらざる なさぬ仲
夢の中 歩いて覚めたら 冬の朝
日だまりが 恋しい季節と なりにけり
君のよう 移り気やすい 秋の空
夕暮れの 早き時の 帰り道
海の碧 深まりゆきぬ 秋空と
冬の空 思わず襟を たて歩く
老いてさえ この身疼かせ 恋心
指先の 荒れし皮膚に 歩み深く
丸くなり ネコが添い寝を する父と
迫り来る 老人天国 若地獄
1997-12-08
暖房の 止まりし部屋は 静かなり
十日待て 師走中程 夢も見ず
誰だろか ノックため息 一つづつ
独り身に 寝床冷たき この冬は
細々と 命繋いで 生きて有り
拍動の 止まりし命 冷め行きぬ
宵待ちに 傾く盃の 紅は朱
満月を 君も見てると 思うたら 帰りの道の 早きことフフ
明日もまた 新たな気持ちで 歩みたい 苦い思いさえも 傍らに置き
目で追えば わきの小道の 奥に見える 未知の明かりに 地蔵の背浮かび
老いて尚 子らを想う 母の背に 染み出しそうな 春はまだかね!
プールにある 子らの元気を 胸に吸い 疲れた左腕 も一度伸ばそ
とこにつき 歩みのかかわり 思い出せば あの人有り難く この人有り難く
息はずませ 駆け出す少女の 頬は紅色に 君の瞳に光れよ 朝陽の中の金色
この道と 信じる人は 有り難く 歩みきるるは 尚尊しか
夕暮れと 流れる雲に 眼を伏せて 振り向かず 君は駈けてった
1997-12-08
日の出よと 尾根指す君の 髪の間に 香るリンスの 微かなりけり
表紙 FU真面目文芸舘
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