MinMin's Diary



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9月1日

今日、街をぶらついていたら「PELA PELA」という名前の日本語教材雑誌の宣伝用カードがあった。
なんでも「全国発行量最大的日語会話雑誌」なんだそうだ。
いわゆる「うっそ〜」「ほんと〜」の類の若者語を覚えたい哈日族の需要に合わせて登場したのだろう。
その証拠に彼らのトレードマークは「哈日の象徴」ともいえるMakiyoちゃんである。
Makiyoちゃんとは、父親が日本人、母親が台湾人の「金城武」パターン家庭の子だ。
パナソニックのCMで軽佻浮薄そのものの、コギャルを生き生きと、地じゃないかと思えるように演じている。
ご本人もコギャルを気取っていて、そうすることでチヤホヤされているのだから、まだ14歳なのに先行きが心配だ。
まぁ、Makiyoちゃんのことはおいといて、問題はそのカードに書いてある日本語。
このカードは色んな唇をモチーフにしたデザイン。
中国語で「不管ni(イ尓)的唇形是na(口那)一個、我們的責任是譲ni(イ尓)開口説日語」と書いてある。
そして、その下には「唇(くちびる)がどんなかたちでも、日本語(にほんご)を話(はな)すのが私(わたし)たちの責任(せきにん)です」とあった(本来、カッコ内はルビで上にふってありました)。
この日本語を読んで、どう思われるだろう?
なんとなくギクシャクしないだろうか?
この中国語を日本語に訳すと大体こういう感じになる。
あなたの唇の形がどんなであろうと、あなたに日本語を喋ってもらうのが私達の責任です」
カードに書いてある日本語だと「不管我的唇形是na(口那)一個、我們的責任是開口説日語」になってしまう。
そう言われたら、「どうぞご自由に」と答えるだけだ。
あんた方が日本語を喋るのがあんた方の責任だろうとなんだろうと、こっちと何か関係あるんかい?
「譲ni(イ尓)」をどうしてこう訳す?
この日本語を見て、心配になった。
こんなひどい間違いをする日本語会話雑誌が台湾で発行部数が一番多いなんて...。
ま、発行部数が多くても、売れなければ問題ないけどね。

そして歩き疲れて入った喫茶店。
まいどのことなんだけど「いらっ・しゃ・い・ま〜せぇ〜、歓迎光臨!」と言うのには抵抗を感じる。
それも「いらっしゃいませ」の「ら」にアクセントが置かれるから困る。
台湾人が日本語を発音する時のクセなのかもしれないが、これがなんとも言えず耳障りだ。
台湾の喫茶店でお客は台湾人なんだから、何も日系の喫茶店だからといっても、まいどまいど日本語もどきを言うことはないだろう。
とにかく、この「いらっ・しゃ・い・ま〜せぇ〜」を聞くとどっとくる。
「おいしぃね〜」もそう。
「い」にアクセントを置く。
音階で言うと「ドファドドド」。
「かわいい」も「かわい」で「わ」にアクセントがくる。
低高低という音だ。
つまり「ドファド」だ。
例のMakiyoちゃんも日本人だと平板型で発音するだろう。
桜の花の「さくら」と同じアクセントだろう。
しかし、台湾人が発音すると「ま/き\よ」になる。
卵の「たまご」と同じアクセントだ。
またしても「ドファド」である。
あるいは「ま\き_よ」となる。
「ファドド」だ。
つまり、「命」の「いのち」と同じアクセントだ。
どうも「おいしい」も「かわい」も中高型になる。
それがまかり通ってしまい、妙な当て字まで登場してくる。
確かに日本にも外来語がたくさん入っている。
それを聞いている、その言葉を母語としている人達はやっぱり同じような心境なのだろう。
かつてドイツ人の留学生が渋谷の眼鏡屋に書いてあったドイツ語が妙な表記だったとしきりに言っていたのを思い出した。
「ああいう風に書いてあると売り物の品質まで疑いたくなります」と彼は言っていた。
その気持が、今、あらためてよく解る。
英語の教材の宣伝文句に書いてある英語がいきなり間違っていたら、そら、そんな教材使いたくないわなぁ。
どこの誰が編集しているのか知らないけれど、ひどいもんだ...「PELA PELA」。
台湾で見かけた日本語教材の雑誌では「和風」と「日本語ジャーナル」(これは日本のか)が「これなら役に立つね」って思える内容だったし、作りにも誠意を感じた。
まぁ、最近はそういうものを目にしてないから「和風」や「日本語ジャーナル」もどうなっているかは知らないけど。
でも、少なくとも「あなた」と「私」が入れ違えられるようなことはなかろう。

そして、また歩いていると、どこからともなく聞こえてくる変な日本語のCM。
味噌が春の菊の色だぁ〜〜〜????
春菊は味噌の色じゃないぞ!
それを言うならせいぜい「春のたんぽぽ」だろうが!
何が「Wagamama」ラーメンだ!
こんな変な名前のラーメンが出たもんだから「わがまま」が「個性的」という意味だと誤解する人も出てきた。
まったく。

そしたらアメリカが発祥の地であるはずのマクドナルドでスヌーピーを使っているのに、いきなり例の「か・わい〜〜」という言葉が登場。
せいぜい「So cute!」ぐらい言ってくれ!
キティなら日本のもんだから「か・わい」だろうが何だろうがいいけど。

そしていきなりサイトのCMで「mosimosi」なんてのも登場。
その「もしもし」が「ソミドミ」という音程ではなく、「ドファラファ」なのだ。
ああああああ!

あと、「そうですか」が言えなくて「そうか」と答える女性もいる。
「そうか」と言うぐらいなら「這様子」と言うてくれ。
私の知っているお店のオーナー(男性)だって「そうですかぁ」と言えるんだから、女性が「そうか」はない。
本人は「そうですか」のつもりかもしれないけど、こりゃいかん。
妙齢の女性の姿をしたじいさんにいきなり納得されたみたいな心境になる。

街を歩いていると、不愉快になることが多くて困ります。
 



9月3日

信じられない!
台湾に昔からあるテレビ局のひとつ、「中華電視」が訳の解らない日本の女の子達を使っている。
「SUNDAY GIRLS」っていうそうだ。
哈日も極まれり。
見ていて「国辱」なんていう古めかしい言葉が脳裏に浮かんだ。
日本では何やってるか解らないような女性を使い、視聴率を稼ごうなんて。

台湾は第二次世界大戦前の状況に戻りたいとしか思えないようなことをメディアが率先してやっている...。
日本人みたいと言われたら誉められていると言い切ってしまう人もいる。
悪しき奴隷根性じゃないか。
かつてアメリカの黒人が少しでも色の白い子ができると喜んだという話と同じ。
それに気づいていない台湾人が多すぎる。

ここに住んでいると自分が日本人であることを、もっとつらく感じてしまう。
 



9月7日

忙しい日が続いています。
身体は壊さないようにせねばなぁ。

解ってもいないことに口を突っ込み、あまつさえ批判するような人達。
そういう人って実際のところ多いんだなぁ。



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minmin@geocities.co.jp