Day16.Sep17
今日は待ちに待ったWhite Water Raftingに挑戦した。空も青く晴れ渡って、とても良い天気だった。みんなライフジャケットとヘルメットを着用して大はしゃぎ。詳しく説明を受けると、バランス良く4つのボートに分けられた。うちのグループのガイドはColorado Universityの教授をやっているというDeanで、メンバーはJohn, Christian, Elike, Julia, Agnes(オランダ人のアグネス)と私。
まずはDeanの" Easy/High forward, Easy/High backward "の掛け声に合わせて皆でパドルを揃えて漕ぐ練習をしたり、両側の岩や壁に高波によって激しく打ち寄せられた時には、" High side!! "の掛け声と共にボートが完沈しないように外側に全員が移動して、皆の重さでボートのバランスをとることも教わった。激しい潮流に挑戦する前に、まずは全員途中の岸に上陸して、岩から川に滑り落ちて泳いで岸に戻る練習をした。その時の注意点は大きな声で叫ぶということ。皆それぞれ奇声を発して飛び込むものだから大笑いの連続だった。ちなみに私の叫び声もすごかったらしく褒められた。水は本当にきれいで、とても冷たかった。けれど日差しがとても強かったし、何よりも楽しくて寒さはまったく感じなかった。一通りのノウハウを教わり、いざ川を下って激しい渦に挑戦することになった。まず第一の難関は抜群のチームワークで乗り越えることができた。JulieたちのボートはHigh sideが間に合わなくて完沈していて皆パニックになっていたけれど、端から見るとおかしくて思わずみんな笑ってしまっていた。第二の難関は、半端なく激しい渦が連続してあって、かなり危険そうだったので、まずは全員横の岩に上陸して、流れの性質と岩の位置関係や、いざという時にどうしたらいいかなどを確認した上で挑戦した。この難関に最初に挑戦したのは私たちのボートだった。Agnesが俄然頼もしさを発揮して「絶対大丈夫よ!いい?こわがったら駄目!看護婦の私がいるから何があっても絶対助けるからね!さぁ頑張るわよ!」と言い、私たちは強気でいざ激流に挑んで行った。けれど波は予想以上に激しくて、ボートはあっという間にバランスを崩して右側の岩にたたきつけられた。High sideにする余裕もなく、ボートの右サイドで漕いでいた私とJuliaは吹き飛ばされて、ボートと岩にはさまれる形で水の中に落ちて、私はパドルで自分の鼻を打った上に思い切り岩にクラッシュしてしまった。一瞬の出来事に「うわ死んじゃう!」と思った次の瞬間、Deanの腕が伸びてきて私のライフジャケットをつかむと、片腕でまるで猫のようにボートにひょいと引き上げてくれた。その時のDeanの右腕の太さといったらポパイなんか目じゃないくらいに逞しく見えて、今でもあの瞬間の光景が目に焼き付いている。私がボートに戻されてからも、まだ波は激しく混乱状態で皆必死だった。私は落ちた時にパドルも流されてしまったのだが、その先の岩陰で運良く拾うことができた。この難関を越えてから、私を含め皆恐怖感が吹き飛んで、ラフティングの面白さにすっかり夢中になった。途中流れが穏やかなところでは、皆ボートから降りて流れに身をまかせて泳いだりもした。とにかく景色は最高で、美しい水の流れや岩をなでる水の音を聞くと、川があたかも生命を持っているかのようで、何とも言えず満ち足りた幸せな気分になった。これほど自然の美しさを満喫して、こんなに素晴らしい経験ができたのは初めてだと思う。
夜はLodiのキャンプサイトで皆で語ったり歌ったり踊ったりして、とても楽しい時を過ごした。