ヨーロッパを経ての帰国


帰国前夜12時頃に、突然パリまでの国際線のリコンファーム(予約再確認)をするのを忘れているのに気が付いた。アメリカの国内線に慣れてしまって、久々の国際線で忘れていた。翌朝電話して問題はなかったが、いろいろ準備したつもりでも大切なことを忘れていたりする。
ワシントンDC、ボストン経由、パリへ。パリで入国だけして、ニースへ直行。アメリカにいた時に、ニースで2番目に良いというホテルを予約しておいたが、チェックインしてみると、アメリカのモーテルと同じようなもの。がっかりした。ニースで1週間近く過ごした。海岸ではトップレスの女性ばかりで、日本人の観光の女性達が普通のビキニなどを着ていると、何だか逆にいやらしく感じた。面白いものだ。モナコ、マルセイユなどへも電車で観光に行った。レンタカーを借りようかとも思ったが、行き先の案内板が読めそうもないので汽車にした。ニースにはいろいろかな博物館や、各国のレストランなどもあり、面白い町であったが、普通の食事はあまり美味しくはなかった。モナコのカジノの前を通ったが、子供が入れそうもなかったので、そのまま通り過ぎた。マルセイユでは近くの島へ渡った。昔ながらの古い町で、いかにも地中海という感じであった。

駅でミラノ行きの汽車を調べ、切符を購入。何時間か汽車に揺られてミラノへ。食堂車での食事が美味しい。ヨーロッパの汽車の旅は何時も面白い。

ミラノに着くとアメリカで一緒だった友人が迎えに来ていた。ミラノ郊外の彼等のマンションで数日過ごす。電気のコンセントの形がいろいろある。良く不便を感じないと思う。友人の家では、何となく遠慮してしまう。郊外なので日本人などは見たことがないようで、マンション内の公園で子供と遊んでいると、子供や大人まで珍しさで見に来た。近所への買い物やミラノでのショッピング、食事と数日過ごす。ミラノの中心にはさすがに高級ブランド店が沢山あった。驚いたのはミラノの町にはアフリカからの出稼ぎの黒人が沢山いた。日本と同じように3Kの仕事のために来ているらしい。
スパゲッティなども美味しかったが、近所で食べたハム1枚だけが挟まったようなサンドイッチが美味しい。しかしお金の勘定が大変。何せ、安い物を買っても何十万リラという値段なので、通常の数字感覚の範囲外で何と言うのか判らなくなる。イタリア人たちには笑われるが、数字の感覚が全く違う。

友人の車でベニスへ行った。数時間の旅で到着。船に乗り換えてベニス入り。友人が予約したホテルは安いホテルで、風呂のバスタオルがシーツのようにペラペラに薄い。しかし、流石に窓を開けるとそこには運河が流れていた。小さな町で2日程で充分。友人はゴンドラなんか高い観光用だと乗らなかったが、女房は未だに残念がっている。観光の町なのであちこちにガラスのコップや仮装の面、人形を売っている。
帰りに友人のアルプス麓の別荘に行く。途中街道筋の田舎レストランに入ったが、女房は未だにここの食事が非常に美味しかったと言っている。田舎の別荘なので、周りには数軒のお店やレストランがあるのみ。食料を購入し、寒いので早々に帰って、暖房をして食事の用意。周りの自然の中を散歩するくらいしかすることがない。

ミラノへ帰ると友人の妹の旦那が急病とのことで、私たちだけで、ローマ、フィレンツェへ汽車。

フィレンツェでも安ホテルだったが、部屋の窓の外側にベランダあり、その直ぐ側がドーモ。窓を乗り越えてベランダのテーブルで日向ぼっこや食事。のびのびとした気分だった。路地を歩いていると、何やら人が溜まっている。地元のロックバンドが演奏をする。椅子に座って待っている間に、女房がチラシで鶴を折っていると、前の子供が驚きの様子で見守っている。その子に鶴をあげると、本当にもらって良いのかと、その子の両親まで聞く。直ぐに周りの人が珍しそうに集まってきた。日本では何でもないことが他の国には非常に珍しい、変なもんである。川沿いのレストランで食事中、鳥が女房の脇の柵に止まった。女房がパン屑を出すと、気後れせずに鳥がついばんだ。自然な感じだった。私たちにとっては驚きだった。通りを歩いていると、イタリア人のおばあさんが子供に何か言ってきた。ベリーシモ、可愛い、と言って、近くの店でおもちゃを買ってくれた。日本では普通の子供も外人にはエキゾチックで可愛いのだろう。

ローマでも、安ホテル。ローマは遺跡ばかり。そのうちに遺跡巡りには飽きた。泥棒市にも行ったが、余りめぼしい物なし。ローマの休日で有名になったうそつきの手は出てこなくなってしまう像で、子供にその話をして、女房が手を入れようとすると、子供が大泣きになってしまった。ホテルの真ん前にあったアイスクリーム屋で、女房が感激したジェラートは、数年後に日本でも流行り始めた。

ローマからは飛行機にて、パリ、アムステルダム、ヘルシンキを経て成田へ帰って来た。久々の成田空港で、義弟が車で迎えに来てくれているので、荷物を駐車場まで持っていったが、この空港は大きな荷物を運ぶなどの客の事を考えて作られていないと実感した。アメリカの空港では重い荷物を待ちまわる必要がないように出来ている。高速道路といい、もっと使う人の事を考えて作れと言いたくなる。



前ページ | 旅の思いで へ戻る | 次ページ


copyright 1999 Makoto Aida