VCDの静止画を取り込む

VCDをパソコンで再生させている時、静止画をパソコンの画像ファイルとして取り込む方法です。


  1. 画像の取り込み方法
  2. これは一般的に知られている方法で、[Print Screen]キー、または[Alt]+[Print Screen]キーを押すと、ディスプレイの画面がメモリー中に保存されるので、これを画像編集ソフト(Windowsに付属の「ペイント」など何でも良い)を使って、[編集]→[貼り付け]などの操作で貼り付けた後、適当なフォーマットのファイルで保存します。

    ([Print Screen]キーを押した場合はディスプレイの画面全体が、[Alt]+[Print Screen]を押した場合は現在アクティブなアプリケーションのウィンドウのみが、メモリー中に保存されます。)

  3. 上記の方法で取り込むことが出来ない場合
  4. ところが、VCDをWindows Media Player などで再生している時に、これを一時停止させて上記の方法で取り込もうとしても、再生画面だけが真っ黒になって取り込めない場合が有ります。現在普通に使われているWindowsマシンでは、大抵の場合取り込むことが出来ないと思います。

    これは、Windows Media Playerが DirectDraw という技術を使って画面描写を行っているためです。この DirectDraw を無効に設定変更することで、取り込みが出来るようになります。

  5. DirectDraw を無効に設定する方法
  6. DirectDraw を無効に設定する方法は幾つか有りますが、下のいずれかの方法で設定変更できます。

    1. 「DirectX診断ツール」を使う方法
    2. 「画面のプロパティ」を使う方法
    3. Windows Media Player のプロパティ設定で変更する方法


    1. 「DirectX診断ツール」を使う方法
    2. DirectX診断ツールの起動方法は、
      [スタート]→[ファイル名を指定して実行(R)...]で、[dxdiag]と入力して[OK]を押せばDirectX診断ツールが起動します。

      Windows2000,XPの場合は、次の方法でも起動出来ます。
      [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[システムの情報]でシステム情報を起動して、システム情報の[ツール]→[DirectX診断ツール]を選択すれば、DirectX診断ツールが起動します。

      次に、DirectX診断ツールの[ディスプレイ]を選択し、[DirectDraw アクセラレータ]が[使用可能]になっている場合は[無効(D)]のボタンを押せば無効になります。これが[使用不可]になっている場合は[有効(A)]を押せば有効になります。


    3. 「画面のプロパティ」を使う方法
    4. [コントロールパネル]→[画面]→[設定]→[詳細(V)...]→[トラブルシューティング]を選んで、[ハードウエアアクセラレータ]のスライダーを左から2番目以下に合わせて[OK]を押します。これで一時的にDirectDrawが無効になります。


    5. Windows Media Player のプロパティ設定で変更する方法
    6. この方法は、Windows Media Player のバージョンが6.4以前で、且つ Windwos 95, 98, Me の場合のみ行うことが出来ます。Windows Media Player バージョン7.1以降の場合や、Windows 2000, XP の場合は、仕様によりこの方法は使えません。

      設定の方法は、Windows Media PlayerでVCDのファイルを開いた状態で、メニューから[ファイル(F)]-[プロパティ(R)]を選び、出て来たプロパティのダイアログポックスの[詳細設定]のタブを選び、[使用中のフィルタ:]の中から[Video Renderer]を選択して[プロパティ(R)]のボタンを押して、

      さらに出て来たフィルタプロパティのダイアログボックスの[DirectDraw]のタブを選び、[DirectDrawオプション]のチェックボックスを全てオフにして下さい。

      そして[OK]、[閉じる]で戻り、一旦Media Playerを終了させてから、再びMedia Playerを起動させると、設定終了です。


  7. 取り込み画像の画質調整の例
  8. VCDからキャプチャした画像は色がくすんでいる場合が多いですが、これは市販のフォトレタッチソフトなどを使えば色を鮮明にすることが出来ます。
    「色がくすむ」というのはどういうことかと言うと、それは黒が黒でなく、白が白でなく、両方ともグレー寄りになっているということです。 下の左側の写真のヒストグラムを見ると、黒は85.4%のグレーに、白は24.7%のグレーになってしまっています。これを右側の写真のように、黒は100%、白は0%に補正してあげれば、色が鮮明になります。
    処理前処理後

    私がこの処理に使ったのは Painter という描画ソフトの「イコライズ(Equalize)」という機能ですが、Photoshopの場合は、「レベル補正」という操作で同様の処理が出来ます。(下図)


2003/11/6 初版

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