回答 2


                      written by たねり

質問1)神戸小6殺人事件の容疑者として14歳の少年が逮捕されたとき、 どう思いましたか?  「へんだな」という違和感が解消した。  というのも、報道では30歳〜40歳の中年の容疑者であるなどといわれていたが、  サカキバラの声明文にある義務教育へのうらみつらみがへんだったからだ。  卒業して15年も20年もたって、いまさら義務教育への復讐をするなどという  発想が起きることが不自然だと思ったが、犯人が中学生だ、ということなら  「やっぱりな」ということになる。  犯行そのものについては、ゴールディングの「蠅の王」という小説で描かれている  ように、少年少女というのは人間になる前のいきものだから残酷さは大人以上で  そういうこともあるだろう、と思った。ようは、家庭なり学校なりでそういう  ガキの残酷さをモラルのたがをはめて、まともな大人にしたてるわけだが、  このガキの親はそういう仕事をしなかったのだろうな、と思った。  ネットワーカーにも歪んだ犯罪者はたくさんいるが、あれも同じことで、  家庭でろくな躾けを受けていないわけでしょうね。 質問2)容疑者の少年は少年院から2年程度で出てくると言われていますが、 この罰をどう思いますか?  法治社会だから法律でそうなっているのなら、そうするしかない。  それが嫌だというのなら、法律を変えて、少年だろうがなんだろうが重罪には  死刑を適用すればいい。  しかし、平和憲法のもとで自衛隊を軍隊ではない、といいつづけてなんの矛盾も  感じなかった日本人には、少年法改正もむりではないか。  わたしの意見は、かれが殺した被害者の親族に、サカキバラを殺す権利をあたえよ、  ということです。のこぎりで首を切りなさい。金槌で頭をたたきわりなさい。  国家がそれを許します、という「復讐権」ですね。 質問3)写真週刊誌フォーカスで顔写真が公開されたこと、および、キオス ク、コンビニ、および各書店での販売規制ついてどう思いますか?  フォーカスは売りたいから出したので、それを少年法改正への提言などときれいごと  にすり替えたのはせこい。まあ、しかし、そんなことは誰でも知っているので  本音と建前の使い分けをフォーカスも国民も承知でやっている、ということでしょ  う。  ネット犯罪者が他人の実名を騙って嫌がらせをしているのを、憲法で許された表現の  自由だ、とすり替えるのと同じことだ。性根が腐っているというしかない。  フォーカスは「大衆が顔を見たがっているので出した」というべきだった。  タレントのスキャンダル写真はよくて、サカキバラの写真はシャットアウトされる、  というのは、少年法があるからだろうが、では被害者の写真はなぜ出回るのか。  わたしが被害者の身内だったら、メディアで大量にばらまかれるのはがまんできない  ですよ。もとにあるのは、大衆の無責任な好奇心でしょう。  シバリョウタロウさんもいっているように、どこかでタガをはめないと人間は  暴走してしまうろくでもない生き物なのだ、ということですね。 質問4)少年法の改正について、あなたの意見があれば聞かせてください。  改正すべきです。  いま18歳以下だと死刑にならないが、そういう機械的な区分けは現実的ではない。  14歳でも死刑にしたほうがいいやつはいるだろうから、裁判官がケースごとに  刑罰が決められるようにフレキシブルにつくりなおしたほうがいい。 質問5)今回の事件のマスコミの報道やワイドショーなどでの取り上げ方に ついてどう思いますか?  顔写真をだすのは1回こっきりのスキャンダルだが、そういう刹那的なものではなく  この少年がどんな家庭で、どんな親や兄弟があって、どんな躾けをされて育った  のか、などといった14年の伝記をたどった地道な取材報道がされるべきだ、と思  う。  写真を出すのはかんたんだが、人生をたどる取材は時間も手間も金もかかるから、  やらないだけのことだろう。ルポライターの仕事だ、というかもしれないが、  新聞記者だってやるべきですよ。容疑者が特定されてもう1か月たった。  取材についやす時間はあったはずだが、そういう仕事はマスコミにはまだ  出てきていないのではないか。

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