それは、ある冬の寒い日だった。


俺は、小学生の頃、鍵っ子(家の鍵をいつも持っている子)だった。


いつもどうり鍵をあけて家に入ろうとした。


しかし


鍵が無い。


いつかは起こるであろうという展開がついに起きてしまった!!!


今日は友達も遊びに来るというのに…


いや、ここで焦っては駄目だと幼心に俺は感じ、とりあえず今日の行動を思い出した。


ああっ、きっと学校の机の中だ。


俺は鞄を放り出し、チャリに乗って学校へLet's Go!


急いで階段を駆け上り、机の中をガサゴソと探ってみた。



















ない



















ない



















ない



















どうしよう?



















ここはまずピッキングだ。


そこらにあった木の枝でピッキングを試みる。


さすが小学生。考えが浅はかだ。


枝はものの見事に折れる。当然だ。


それより、さらに深刻な事態に発展してしまった。


枝が詰まって取れない。


自爆


ここから俺のミッションが始まる。


こうなったら二階の窓から侵入しよう。


俺は知っている、いつも二階の窓が開いている事を。


まず、庭にある脚立を立てる。


だめだ、長さが足りない。


下に漫画を敷く。


だめだ、すべる。


下に土が入った植木鉢を置き、その上に脚立を置くことによって固定した。


さぁ、侵入開始だ。


二階に到着。驚くほど早かった。


しかし


窓は開いてはいなかった。


ミッション失敗! YOU DIED!


もう、どうでもいいや。と諦めたその時…、



















「あんた、何やってんの?」


アイタタタタタタタタタタタタタタタッ


母さん、家にいたYO!


そうだ。まずは、家の呼び鈴を鳴らすべきだった。





その後、俺はたっぷり怒られた。


鍵を失くした事、家の鍵穴が使えなくなった事。


その説教は二時間にも及んだ。



















あれっ!?


何かを忘れてる気がする。


ああっ!! 友達だ。


友達は怒って帰ってしまったようだ。


また友達が一人減ったYO!(素泣




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