今、僕の髪でシャツで、揺れる沢山の白い羽、道路にいっぱい落ちてる、今すぐ追いかけよう。
今屁をこいたら、温泉の硫黄とゆで卵、ハーフ&ハーフのかほりがした社長です。
ここまででもいくつもの共通点があったにも関わらず、
私はその後も彼とそれほど時間を共有しなかった。
授業に、語学に、寮の友達とでおっぱいがいっぱい状態だったのもあるが、
とりわけ野口君は私と比べ遥かに社交的で、
日本人・非日本人問わず沢山の友人(或いは知り合い)を沢山持っていたのだが、
私はゲッティンゲンに今年の3月頃まで滞在していた日本人の一人を除き大半を嫌悪していたからである。
何故か?おもんないのである。
彼らとはそんなに会話を交わしたことがなく、実際にはどうなのかわからないが、
ある時、道で彼らの会話を聞いた。
男A「あれって宿題の範囲じゃないよねぇ?」(もちろん皆東京弁)
女「違うよ。」
男B「俺も違うと思うよ。だってあれ含めると多すぎるでしょ?」
男A「よかったぁ〜。あれ入ってたら俺、ほんと死んでたよ。」
女「死んじゃえばぁ〜?キャハハハっ」
私は笑ってしまった。
あまりの彼らのおもんなさに。
お前はこんなちっぽけな会話で人間のおもしろさがわかるのか?と言われるかもしれないが、
わかる。
大学でこれでもかというほど面白くない人間を見てきたので私は既に
見抜けるようになっているのだ。
本当に大学では反社会的なスキルばかりを身につけてきた。
その点においては、大学はまだまだ学ぶ物の多いところだ。
少なくとも、彼らの笑うところで僕は笑えなかっただろうし、
女の会話からも見て取れるようにツッコミが全くなっていない。
日本の大学の二の舞はもうこりごりだったので
私は彼らとは全く接触を試みなかった。
というよりむしろ避けていたと言った方が適切である。
面白くない人間と関わるのは時間の無駄であるし、
作り笑いをするのも疲れる。
救いがたい程非社交的だが、
私は大学に入ってから人格が変わってしまった。
眉間のしわも以前よりもさらに深く刻まれているようになったと思う。
対して野口君は持ち前の、あだ名が「マメ男」であってもおかしくないくらいのマメさから彼らとも上手くやっていた。
さて、それからかなりの時が過ぎ、話は4月の頭初になる。
折りあって彼と昼食や夕食を共にすることになり、
その後毎回私の部屋で下らない話をした。
大切な試験勉強があると言っていたので
面白半分で半ば無理矢理アルコールを飲ませた。
その時も「きまい」ということは全くなく、
むしろ会話は弾んだ。
この時点で私の対人バリケードは解かれた。
数回食事を共にし、彼もHPを持っている事が判明した。
やっとここまで話を持ってくることができた。
現在夜の3時。半分意地になってこれを入力している。
肩が痛くなってきた。
そして彼のHP(野口君のHP参照)を拝見した。
素晴らしかった。
留学の最初から現在4月12日に至るまで
あだ名が「マメ男」であってもおかしくないくらいマメに留学記を綴っている。
そのマメさは見習うべきところである。
とはいえ彼女に対する「非マメさ」は同じ穴のむじなであるが。
という風に私は彼のHPに触発され、
私もあだ名が「マメ男」であってもおかしくないくらいマメに更新しようと決めたのである。
ところで今日、彼は私にエロ動画CD「ドリームクエスト」を貸してくれ、
さらには一冊の本を見せてくれた。
「オランダ留学記」かなんかその様なタイトルである。
中身を見ると、彼のHPとほとんど同じような内容だ。
「○月○日何々をした。」である。(野口君のHP参照)
留学の最初から最後まで
あだ名が「マメ男」であってもおかしくないくらいマメに留学記を綴っている。
「パクりやん。」
心の中で呟いた。
しかし声には出さなかった。
せっかくできた数少ない友達を傷つけることはしたくなかった。
しかし留学記が出版されるなんておもしろいではないか。
自分の体験し、綴ったことがこのHPと違い、不特定多数沢山の人々に読まれるのだ。
すごく魅力的に思えた。
とはいえ、私はこちらに来てからこのかた、留学記なるものを書いたことがない。
書いたものといえば、自分で今読み返して気分が悪くなるような
未練たらたら失恋話である。
夏休みの日記の宿題とはスケールが違うので
今更2002年8月6日に遡ってこれまでの毎日を思い出したり
適当に話を捏造するわけにもいかない。
しかも4月12日たった一日の日記がこれほどまでに大作になってしまうのだから
なんとかできあがったとしても、広辞苑を超える厚さになってしまう。
これでは売れない。
だが私は野口君と沢山の共通点を持っている。
だから私が書いても野口君が書いても、共通点が多いから
またコピペでパクってしまっても問題はない。(野口君のHP参照)
第一、読者にはどうせ誰が書いたかなんて真実はわからないのだから。(野口君のHP参照)
登場人物の名は適当に代えてしまえばいい。(野口君のHP参照)
ということで私は留学終了後、野口君の留学記を私の名前で出版しようと思う。(野口君のHP参照)
詳しい話は野口君のHPを参照してもらいたい。(野口君のHP参照)
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