川崎大師
年末が近づいてくると、川崎大師(平間寺)周辺の和菓子屋さんが忙しくなってきます。ここは葛餅で有名ですが、その他では長く伸ばした飴を包丁で叩き切るパフォーマンスでおなじみの「とんとこ飴」なども根強い人気があります。
葛餅を扱っている店は川崎大師周辺には何軒もあります。わたしはこの近くの金融機関で5年間働いていたため、各店の葛餅を食べる機会がありました。どの店の葛餅も同じようだと思うのですが、川崎生まれの友人に言わせると各店微妙に味が違うのだそうです。彼女曰く、一番美味しいのは表参道商店街にある○○屋さんだそうです。また葛餅の正しい(?)食べ方もあるらしく、最初にきな粉を葛餅にかけてしまわずに、まず黒蜜をかけるとのこと。きな粉が最初だときな粉が蜜をはじいてしまい、上手く葛餅にからまりません。なので最初に黒蜜をかけてその上からきな粉をかけるとグーだよと教わりました。
葛餅がとても美味しいことは周知の事実ですが、それを作る過程の匂い、いや臭いは地元の人以外知る人は少ないのではないでしょうか。なんたってとにかくクサイ、強烈(笑)! 午後3時頃葛餅屋周辺を通るとぷ〜んと鼻を突く異臭が漂ってきます。どんな臭いなの?と思われるかもしれませんが、オナラの臭いに近いでしょうか。葛餅の原料を発酵させたさいにこの臭いが発生するのでしょう。まだその事を知らなかった新入社員の頃の帰り道、横にいた同期の誰かが素知らぬ顔をしてやったのでは・・などと疑ってしまったこともありました。くさやの干物も強烈な臭いですが、葛餅を発酵させた時の臭いも負けてはいません。関係ないけど、大師駅前の味の○工場から発生する臭いもくさかったです。
大きな飴屋さんが参道入口に2件あります。お正月時期には、長く伸ばした飴を包丁でとんとこ、とんとこリズムを取りながら切っていく実演が見られます。川崎大師にお参りした後は、表参道を通って帰ってくるパターンが多いので、この飴を切る音を聞くと、あーお正月だなあという気がします。代表的な飴は「のど飴」で、その他ではわたしの好きな「きなこ飴」、「あんず飴」「にっき飴」「ぼけ防止飴」その他いろいろあります(すべて厄除けと書いてあったような)。わたしが風邪で声が枯れてしまった時に飴屋さんの奥さまからお店で売られているのど飴を頂きました。素朴な懐かしい味ですが2、3個なめているうちにのどの痛みやイガイガが緩和されました^^。
お土産屋さんではだるま、招き猫、福助、熊手なども多く売られています。わたしが小さい頃のだるまは赤いものだけでしたが、今は緑色や紫色をしただるも売られていてビックリしてしまいました。一番小さいものだと150円くらいで買えたと思います。だるまの形をした「だるま煎餅」だるまの形をしたクッキー「だるまサブレ」なども売られています。だるま版、だるま人形焼きはあったかどうか思い出せません。来年の里帰りで調べてきます。
和菓子屋さん以外ではお蕎麦屋さんも多いです。どこへ入っても美味しいお店ばかりです。わたしは、夏は冷やしたぬき、冬は稲庭うどん、その他天丼が多かったです。また酒屋さんも多く、お正月3が日は店頭で甘酒を売る店も多いです。お参り後、ここで買った甘酒をちびちび飲みながら大師駅まで歩いたものでした。
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