(書誌+要約+請求の範囲+実施例)
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】特開平5-218779
(43)【公開日】平成5年(1993)8月27日
(54)【発明の名称】高周波フィルタ装置
(51)【国際特許分類第5版】
H03H 7/01 B 8321-5J
【審査請求】未請求
【請求項の数】1
【全頁数】3
(21)【出願番号】特願平4-40779
(22)【出願日】平成4年(1992)1月31日
(71)【出願人】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号
(72)【発明者】
【氏名】佐川 正人
【住所又は居所】東京都港区芝五丁目7番1号 日本電気株式会社内
(74)【代理人】
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 章夫
57)【要約】
【目的】 高周波フィルタ装置における通過周波数及び素子周波数の同調作業を簡略化し、かつ装置の小型化を可能にする。
【構成】 二次側が開放されたときに一次側に高いインピーダンスが現れるトランスTを有しており、このトランスの一次側の一方を入力端子3とし、他方を出力端子4とする。又、二次側の端子5,6間には通過周波数に共振させた直列共振回路C1
,L1 を接続する。更に、一次側の入出力端子の間には、阻止すべき周波数においてトランスの一次側から見たインピーダンスと並列共振するインピーダンスを持つ素子Z1
を有する。
【特許請求の範囲】
【請求項1】 二次側が開放されたときに一次側に高いインピーダンスが現れるトランスを有し、このトランスの一次側の一方を入力端子とし、他方を出力端子とし、かつ二次側には通過周波数に共振させた直列共振回路を接続し、前記入出力端子の間には、阻止すべき周波数において前記トランスの一次側から見たインピーダンスと並列共振するインピーダンスを持つ素子を有することを特徴とする高周波フィルタ装置。
【実施例】次に、本発明について図面を参照して説明する。図1は本発明の高周波フィルタ装置の一実施例の回路図である。同図において、1は入力インピーダンスZINである入力端子、2は出力インピーダンスZOUT
である出力端子、Tは二次側が開放状態で、一次側には大きなインピーダンスが現れるトランスである。このトランスTは、図2に示すように、導体8を一次側とし、その周囲にフェライトコア7を配設し、このフェライトコア7に二次側を形成している。3はトランスTの一次側入力端子、4は同じく一次側出力端子、5,6はトランスTの二次側出力端子である。前記一次側入力端子3は入力端子1の一方に接続され、一次側出力端子4は出力端子2の一方に接続されている。
【0008】又、トランスTの二次側にはコンデンサC1 とコイルL1
が通過周波数f0 にて直列共振する様に直列接続している。このコンデンサC1
とコイルL1 の直列共振回路を設けることにより、トランスTの二次側に共振周波数f0
の直列共振回路が接続されることになり、通過周波数f0 では短絡された状態となるのでトランスTの一次側も通過周波数f0
では短絡された状態になる。よって、通過周波数f0 において入力端子1と出力端子2の間は導通状態になる。
【0009】一方、阻止周波数f1 ではコンデンサC1 とコイルL1
の直列回路はあるインピーダンスを持つため、トランスTの一次側から見ると阻止周波数f1
ではあるインピーダンスが現れる。このトランスTの一次側から見たインピーダンスと並列共振するインピーダンスがZ1
である。このインピーダンスと素子Z1 が並列共振回路になっており、共振周波数を阻止周波数f1
とする事によって入力端子1から見た阻止周波数f1 でのインピーダンスは理論上無限大になる。阻止周波数f1
の信号は通過周波数f0 の信号に比べて十分に小さい事と、通過周波数f0
の信号はトランスTの一次側が通過周波数f0 で短絡状態となる事で、素子Z1
は阻止周波数f1 での電力を阻止できれば良いので通過周波数f0の信号の電力に関係なく素子Z1
を選定できる。
もどるっ C9H