「パラグライダーにはいくつか感動の瞬間があって、はじめは体が浮いたとき、つぎが初高高度フライト、つぎがソアリングできたとき、つぎが・・・」僕はイチネンのころこんな話を先輩からきいた。そのころは実感できなかった事だけど、このごろ本当にそうだとおもう。初めに宙に浮いたとき、どんなひねくれものでも素直にその感動を顔にあらわすし、その感動を忘れることは決してない。その感動があるから、講習バーンのつらさだって苦にはならないのだろう。そしてパラグライダーにはそんな瞬間がたくさんある。(温泉の気持ち良さ、酒のうまさ、おじさんのおもしろさetc含む)
そんないくつかあるパラグライダー生活のイベントのひとつである高高度フライトを、この夏から秋にかけてはたしたサークルの後輩たちの今の声を集めてみた。彼等が本当の意味でフライヤーの仲間入りをした瞬間でもあるその「とき」は、次なるステージを目指すすべてのフライヤーにとっての感動のときでもある。
感動に素直である限りパラグライダーは退屈しない。
目次
(下田)正直なところ、「うわっ、狭いなー。」というのが、第一印象です。
(福士)とりあえず、かなり緊張していました。思っていたよりもずっと景色がリアルで、グッと迫ってきて、なまなましくて恐いような、でもワクワクしちゃうような。ここから飛ぶんだってことを、自分自身に解らせたくて、ずっとTAKE OFFに座って景色を見つめてました。でも、私の初飛びの日は最高に天気は良かったのですが、風が悪くて、私だけでなく叔父様達もTAKE OFFできない状態で、かなりの時間まったりムードだったんです。で、次第にその雰囲気に慣れた私は、いつしか眠くなり、そのうちTAKE OFFで寝てしまい、あげくのはてにTAKE OFFしようとした叔父様の邪魔だと、ケンさんに起こされてしまうんですね。シリアスなはずだったのが、一瞬にしてギャグですよ。まったく。
(香川)いっしょに上った中川さんが散々パラの怖さを語ってくれました。右前方に生えている木に引っ掛からないか目の前の木々に突っ込まないかが不安でした
(下田)テイクオフ直後は、周りを見渡す余裕があったものの、そのあとは、ランディングのことで頭がいっぱいでした。香川の山沈を目の当たりにしているので...)
(福士) ”すごーい”の一言ですね。 かなり興奮してました。本当に一人で空中で”すごーい!!”って叫んでました。天気が良かったので遠くまで見渡せて、景色が超キレイだったんですが、私はむしろ、 足下にもこもこと広がる木々が、柔らかい絨毯の様に見えたのに感動しました。 ”木の絨毯!!”そんなの普段見ることないじゃないですか。まさに”鳥の目線”ですよね。 最高でした。
(香川)機体が安定したら、”じゃあまわりをみていいよ”っていわれて、落ち着いて景色が見れました。非常に素晴らしかったです。”香川がさわやかな笑顔をしている!”とかいわれるくらい気持ちよかったです。
(下田)まだ三本しか飛んでいないのに、トップアウトなんてまだまだ先のことです。
(福士)すいません。 勉強不足の私はトップアウトなる言葉の意味を知りません。
(下田)これも、まだです。
(福士)まさか!誰かさんじゃあるまいし。 自慢じゃないけど(って自慢なんですけど)、今まで1回も、RANNING失敗した事無いんですよ。すべてきちんと二本足で走りぬけました。そんな私に向かって”ヤマ沈”なんて。フン。
(香川)5本目、アーベントによって40分飛んでました。山の裏まで見えて、また感動でした。その後20分木に吊られてました。その節は皆様のお世話になりました。
(下田)「中川さん」チックな”渋い飛び”でしょうか。
(福士)風を見きって、風と一体になり、風と対話をしながら、思うがままに空を飛び続ける(ようになるには、何年かかるのだろう・・。)
(香川)やっぱりとりあえず安全第一で。で、まわしたいです。サーマルソアリングを。
(下田)モットーは「安全第一」の、ウィークエンドフライヤー?
(福士)いい風が吹けばパラザックを持って、ふらりと自由気ままに、好きな所で好きなように飛ぶ。
(香川)やっぱりとりあえず安全第一で。パイロットの方がスクール生はクローズでも安全にテイクオフしていくのはうらやましいですね。
(下田)学校でホームページ作成の課題があるので、多少はお役にたてるかも知れません。ちなみに、URLは、http://www.cad.arch.waseda.ac.jp/g98d/098/index.htmlです。
(福士)私の初飛びは私に本当に大きな感動をくれました。大成功の初飛びだったと思います。でも、これは私の力で成功したわけではありません。私にさまざまなアドバイスをくれた人、静かに見守っていてくれた人、 私の初飛びを素直に一緒に喜んでくれた人、たくさんの仲間達に囲まれていたからこそのものでした。みんな無しではありえなかった。本当にありがとう。私はみんなが大好きです。