ファイナル・ファンタジー8
Bガーデンの夜
「あなたには誰かに自分の気持ちを聞いて欲しい時ってないの?」
手すりから離れて腰に手を当てたキスティスがそう言う。
スコール達がSeeDに合格した日、
彼女は無理矢理スコールを『秘密の場所』に連れ出した。
今日で教官としての自分は終り…
だけど話を聞いてもらいたいと思ったスコールは
冷たい素振りを見せるだけで一向に親身になって
聞いてくれようとはしなかった。
腕を組んで右を振り向くスコ−ル。
「自分のことは自分でどうにかするしかないだろう?」
そう言って腕を解くと、一歩踏み出して
「俺は他人の荷物は持ちたくない」
と言い捨て、去っていった。
一人残されたキスティスは頭を掻き揚げると呟いた。
「…指導力不足、…教官失格。なるほど、納得かな」
(なんであんな男が気になるんだろう…
ああいう所に惹かれているのかな?
トゥリーブFCにはあんな子いない…)
Bガーデンから光の矢が天空に向かって伸びていた。
☆ ★ ☆
金網とワイヤーで囲まれた『訓練施設』。
悪趣味な生き物を集めた危険な動物園だ。
キスティスとスコールは部屋に帰る為に
『施設』を通りぬけようとしていた。
だが…
「アルケオダイノスね…」
「まともに相手してたら夜が明けるかもな」
巨大な太古の生物が行く手を遮っていた。
「スコール…こっち」
「?」
鉄骨の上に乗るキスティス。
ワイヤーを乗り越えていく。
(こんな所を登れただろうか…)
スコールは不審に思いつつも後を追った。
☆ ★ ☆
「こんな場所があったのか…」
鉄骨に乗り、ワイヤーを乗り越えた所にドアがあった。
その中はジャングルまがいの外とは
比べ物にならないほど文明の香りがする場所だった。
テーブルにソファ、台所がある、休憩所のような物なのだろう。
とりあえずスコールはソファに腰掛けた。
「そう、教官専用の休憩所。
結構ハードだしね。生徒は一回の訓練でいいけど、
教官は何十回も生徒の訓練に付き合わなくちゃ駄目でしょ?
だからここはいざとなったら逃げ込む場所でもあるの。
本物のモンスターと戦うんだから消耗した身体だと
死んじゃうかも。」
スコールが眉間にしわを寄せる。
「そんな場所を教えて…いいのか?」
「よくないわ」
「…………」
軽く肯定されて言葉に詰まるスコール。
「ところでさ、さっき言ったわよね。
『自分のことは自分でどうにかするしかないだろう?』って」
「それが?」
「…でもね、わたしのことをどうにかするには
君の協力が必要なの」
キスティスがソファの隣に座った。
眼鏡を外すと、じっとスコールの顔を見詰める。
「……どういう意味だ?」
「それはね…こういうこと」
キスティスが顔を近づけてそっとスコールにキスした。
重ねられた唇に、馴れていないスコールは戸惑いを隠せなかった。
一気に顔が赫くなる。
(あら…可愛い)
キスティスはスコールの意外な一面が見れたような
気がして楽しくなった。
「何をするんだ…」
キスティスの唇から自由になったスコールが弱々しく言う。
まだ、この事態をどう処理すればいいのか収まりが付かないようだ。
軽く微笑みながらキスティスは答える。
「キスしたのよ」
「…なんでだ?」
「貴方のことが好きだから」
スコールは真っ赤になってぷいと横を向いてしまった。
(やっぱり可愛い…)
「何が可笑しいんだ?からかってるのか?」
思わずくすくす笑ってしまったキスティスに
ふて腐れたスコールが言う。
「そんなことは無いわよ」
「それに先生がこんなことしていいのか?」
「あら、もう先生じゃないのよ。忘れた?」
(そうだった…)
スコールはどうしても『先生じゃない』キスティスと
言うのに慣れそうにないかもしれない。
「…だからって…」
「だからよ。恋愛も自由に…同じSeeDだもの」
やっぱり慣れそうに無かった。
また赫くなって横を向いてしまう。
キスティスは音も無く立ち上がった。
☆ ★ ☆
ジジジ…
スル…
何をどうしようもなくて向こうを向いていたら、
突然ジッパーの音と衣擦れの音がしたので
スコールは驚いて振り向いた。
「何を…」
スコールは声が出なかった。
ソファの向うに上を脱いで半裸のキスティスがいたのだ。
直視できずに目をそらす。
「目を逸らさないで!」
キスティスが鋭く言う。
(私だって恥ずかしいのに…
じれったい人…)
スコールは立ち上がって何か言い掛けようとする。
「だけどキスティスが…」
「抱いて」
キスティスがスコールに近寄る。
スコールも木石ではないので、
すでに下半身は反応している。
だけど理性が暴走に歯止めを掛けていた。
しかしキスティスの言葉が、
その歯止めを吹き飛ばしてしまった。
「ん…」
キスティスを抱き寄せると
情熱的なキスを交すスコール。
ぬめっとした舌が侵入してきて、
一瞬驚いたがすぐにこっちの舌も出して絡める。
「ん…んん…」
角度を変えて唇をむさぼる。
その間に手はキスティスのブラを外していた。
美しく盛り上がった形の良い胸が
スコールの右手で掴まれる。
張りのある膨らみが指でもまれるたびに
ぐしゃりと潰れて形を変える。
胸を揉まれて感じているのか
キスティスの顔が桜色に上気してきた。
キスを続けるスコールだが、
キスティスの舌の動きが鈍ってきたのに気付く。
自分の行為で彼女が感じていることを悟ると
左手を彼女のスカートにまわした。
手のひらを使ってスカートに包まれた
二つの盛り上がりをやさしく撫でる。
弾力性に富んだそこはスコールの
手の動きに応えてぷりぷりと震える。
スコールの手の動きを楽しんでいたキスティスだったが、
年下に翻弄されてばかりと言うのも楽しくないので
スコールにすこしサービスしてあげることにした。
キスティスの手がスコールの股間に伸びる。
器用にジッパーを下ろすとぎゅっとスコールのペニスを掴み上げた。
「ぷはぁっ…」
スコールは突然の刺激に驚いてキスティスから離れる。
しかしキスティスはスコールのそれを掴んだままだ。
「ふふ…サービスしてあげる…」
キスティスはそのしなやかな指で彼の肉棒を
握ると軽く上下にしごき始めた。
「うぅ…」
スコールが快感に顔をしかめる。
彼の肉棒はキスティスの愛撫に応えて
びくびくと波打っていた。
(あら、可愛い♪)
キスティスはそれをもう一度掴みなおすと、
先端に口を近づけた。
温かい吐息を掛けるとびくりと大きく反応する。
ペチャ…
舌を先端の反り返っている部分にあてがう。
大きくエラを張っている部分の切れ目を舐めると
スコールがうめき声を漏らした。
(ここってモンスターみたい…)
キスティスはそんなことを考えつつも舌を絡める。
生暖かくてぬるぬるとぬめっているそれが
ペニスを這い回る感覚にスコールは
精を漏らしそうな気配を見せた。
「出そうだ…」
「こんな時に出したら嫌よ」
キスティスは立ち上がると濡れ始めている
自分の秘所に手をあてがって弄り始めた。
「んっ…」
濡れ具合を確かめるとソファに座って
スコールを呼ぶ。
「ねぇ、私にもして」
「ああ…」
いきり立った自分の物で窮屈そうにしながらも、
服を抜いだスコールがキスティスの股間に奉仕する。
スコールの舌が彼女のワギナに割って入り、
縦横に動き回って愛液を舐め尽くす。
「いいわ…スコールぅ…」
(なんか気持ちいい…
こんな美青年に股間を舐められるって…)
二つの意味で良い気分を味わっているキスティスだったが、
とつぜんそれが途絶えた。
スコールが耐え切れなくなって、立ち上がったのだ。
息が荒い。
「はぁ…はぁ…入れるぞキスティス先生…」
「キスティスって呼んで、先生じゃないんだから」
「わかった。入れるぞキスティス…」
怒張しきった己の肉棒をキスティスの
割れ目に埋めるスコール。
先ほどからの愛撫で濡れきっているそこは
初めてでも充分男を迎え入れるに適していた。
太くて赤黒いそれは閉じようとする
壁を押しのけてずぶずぶとキスティスの中に
入っていった。ワギナのひだが肉棒に
絡み付いて快感を増幅させる。
「気持ちいいな…キスティスの中」
「感じる…スコールを感じる…」
女性の中は温かくて、ぬめっていて、
そして強く締め付けてきていた。
スコールは耐え切れずにゆっくりと腰を振り出した。
「あん…」
キスティスが感じたのか甘い声をだす。
スコールはそんなキスティスと再度キスを交した。
もっと快感を得ようと両手で胸を揉みしだく。
そうするうちにその責めに耐え切れなくなったか
キスティスの身体が震え始めた。
「ああん…イク…イっちゃう…」
「キスティスだけイクのか?」
スコールは腰の動きを早めた。
ずぶずぶとスコールの物の出入りが早まる。
自然にキスティスも動きをあわせていた。
こうすればもっと深い快感が得られるのだ。
「ああ、イク、イクぅっ!!」
キスティスが耐え切れずに絶頂を迎える。
しかしスコールはまだ達してなかった。
イった直後で敏感なそこを激しく責め立てる。
「だめっ…イったすぐあと…あん…感じすぎちゃう!」
「俺がイって無いのにイったからだ…んっ!」
ついにスコールはキスティスの中に盛大に精を放った。
温かい物が身体の奥に広がっていくのを感じて
キスティスは幸福を感じていた。
☆ ★ ☆
「きゃあーっ!!きゃーっ!!」
ところでその頃エルオーネは
グラナルドに襲われて逃げ回っていた。
古代の巨大な有翼生物に襲われて
エルオーネはとてつもない恐怖を味わっていた。
「ラグナおじさん助けてーっ!!」
だがキスティス達が来るまでもうしばらく掛かりそうである。
がんばって逃げ回って下さい。
ここで死ぬとストーリィが破綻しますから。
終わり
あとがき
戻る
Page written by Eque Somatoya
Novels written by Souma Toriya