魔術師オーフェンはぐれ旅


プレオーフェン

チャイルドマンのゴースト

その子を見た時に感じた。 「…イスターシバ?…」 「何かおっしゃいましたか?チャイルドマン教師」 「何でもない」 執行部員は一瞬怪訝な顔を見せたがすぐに忘れたようだ。 「この子がアザリーです。姓は…ありません」 当たり前だ。相続権を表す姓を孤児が持っているわけがない。 例外も有るようだが。 いや、そんなことはどうでもいい 「こちらがレティシャ・マクレディ… この子がキリランシェロです…」 感情もなく、淡々と執行部員は紹介を続ける。 チャイルドマンは聞いていなかった。 どうせ書類を見たから知っている。 だから今更顔を見て驚くわけがない。 なのになんで『彼女』だと感じたのだろう。 この元気そうな少女が『彼女』に似ている訳がない。 目の色も、顔も全く違う。 ここはチャイルドマン教室と呼ばれる、いや呼ばれることになった教室。 チャイルドマンは彼が受け持つことになる生徒を紹介されていた。 なんの感覚だったのだろうか 懐かしいと素直に感じた −転生?− 馬鹿な、霊魂などはない。 死んだ後に残るのは記憶だけだ。 ☆ ★ ☆ 「ねぇ、キリランシェロ、陰気な先生ね」 小声でアザリーが囁く。 「う…うん、そうだね」 気のない返事をするキリランシェロ。 アザリーと一緒の教室が嬉しいのだ。 ☆ ★ ☆ 先生に始めてキスされたのは通常のいつもの訓練の後でした。 魔術を効率的に使用する為には体術も必要です。 訓練はいつも激しくて、終った後には立てなくなることも有ります。 めずらしく先生が手を貸してくれたので驚きました。 「ありがとうございます、せんせ…」 気がついたら先生の顔が直ぐ近くに有りました。 意志の強い瞳が私を見つめています。 視線が合って動けなくなっていたら先生の顔が近づいてきてキスをされました。 その時はなにが起きたのか把握できません。気がつくと先生はいませんでした。 ☆ ★ ☆ 「ねぇ、キリランシェロ。キスしたことある?」 「な、なんだよ…突然」 「ねぇ?」 「ないよ…親にされたことは有ったかもしれないけど覚えていない」 なんでここで親が出てくるんだ…キリランシェロは腹立たしく思った。 「ふぅん…」 気まずい空気が流れる。でも感じていたのは自分だけかもしれない。 アザリー……フォローしてよ…。 アザリーは気にするような質ではないからフォローなんかしない。 結局キリランシェロが口実を見つけて逃げ出した。 「つまんないの……」 ☆ ★ ☆ 先生に始めてされたのは同じ個人訓練のあとでした。 (なにを考えているんだ……アザリーは私の生徒だ、『彼女』じゃない。 分かっているのに……) また動けなくなった私を先生は見つめています。 立たないと行けません。 (なんで『彼女』が見えるんだ……) 先生が変です。 「先生……?」 (……………) 先生は私を抱き起こすとまたキスしてくれました。 (私は『彼女』に……) 戦闘服の上から先生の手が私の胸に触れてきます。 (どうでもいい……この少女を犯したいからそうする) 私は抵抗しませんでした。 …………いえ、動けないというのを良い訳にして本当は先生に止めてほしくなかったのです。 「……っ……」 いきなり先生の手が私の股間に触れてきて声が出そうになりました。 武骨な戦闘服の上から微かに快感が伝わってきています。 直に触られたらどうなるんだろう……なんて事を考えてました。 「アザリー……抵抗しないんだな」 私は答えませんでした。そういう事を聞いてくる先生は嫌いです。 ジジジジジジジジ………… 先生が私の服を脱がしてくれます。 あらわになった胸を先生の舌が這い回ります。 わざと一番敏感な突起には触れないで焦らしてくるのです。 その時はそういう事は知りませんでしたけど体が熱くなってくるのは分かりました。 「ふぁッ!!」 先生が突起に吸い付いてきました。声が出たのに驚いて私は直ぐに口を抑えました。 「声を出してもいい」 顔を上げて先生がそういいます。 でも恥ずかしいです。先生にふしだらな子と思われたくありません。 私は歯を食いしばって快感に耐えました。 (感じているのか……まだ子供なのに。『彼女』に年は関係ない……か) ズキッ…… 先生に蹴られた場所が痛みます。 苦痛と快感が入り交じって襲いかかってきて それに耐えているうちに変になってしまいそうでした。 先生が離れました。 「あっ……」 先生がズボンを脱がせます。下着も一緒に。 恥ずかしくて顔が熱くなります。 髪の毛と同じ色の毛が薄く顔をだしました。 「濡れているな……」 恥ずかしいです。 自分の体のことなのに今まで気がつきませんでした。 「入れるぞ……」 ビクッ! 身体が震えます。 先生はチャックを下ろして大きなモノを私の濡れている所にあてがいます。 入り口を探すかのようにもぞもぞと動くのでまた快感が襲いかかってきます。 動きが止まります。終ったのかと思ったらそれが中に入ってきました。 熱くて張り裂けそうで声が出ました。 「ッはぁあッ!!!」 声を出さないように頑張ります。痛くて涙が出てきました。 でも淫らに思われたら嫌われるかもしれません。そんなのは嫌です。 先生が動きます。そのたびに正体の分からない感触と苦痛が押し寄せてきます。 先生の動きが速くなります…… ……先生の顔が揺れています…… だんだん感情の波が高まってきたかと思うと頭の中が真っ白になりました。 体の中で何かがはじけるような感触と 生暖かい物が広がっていくような感じを受けて気が遠くなりました。 ☆ ★ ☆ 「キリランシェロ……」 「なあに?」 「女の子とHしてみたいって思ったことある?」 ガタッ!! ドデッ! 「ななななななな……」 「派手にこけたわねぇ〜」 「いいいやそそそのとととつぜんなにを言い出すんだよ!」 「なによ聞いただけじゃない……で、どうなの?」 アザリーというのは…… 「どうなのって?」 暴君で 「思ったことあるの?」 気分屋で 「何でそんな事答えなくちゃ行けないのさ」 理不尽で 「あっ!そういう言い方する訳ね!私が聞きたいからに決まってるじゃないの!」 でも綺麗で 「アザリーになんか言えるわけないじゃないか!」 僕はそんなアザリーが…… 「やっぱり嫌いかもしれない……」 壮絶な追いかけっこの後、無差別破壊大会会場(標的:キリランシェロ)と 化したグランドでボロボロのキリランシェロは一人ごちた。
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Page written by Eque Somatoya Novels written by Souma Toriya