魔術師オーフェンはぐれ旅小説編
我が為に特訓せよ我が弟子
ぽ〜…
テントの支柱によりかかった金髪の少女の目は遠くを見ている。
夕日が当たって身体を赤く染めている。
その光は同時に暖かく彼女を包み込んでいた。
(昔はテントじゃなくて家に住んでいたし、
長い距離を移動することも無かった。
昔は家族と一緒だったけど、今は仲間と一緒…
そんなものなのよね…)
物思いに耽っている彼女を見て、
金髪に埋もれていた黒犬が欠伸をする。
おそらくは「感傷」という感情をよく理解できないのだろう。
何せこの少女がこんな感情を持つのは
恐らく生まれて始めてだろうから。
その彼女たちを見ていた黒髪黒目で黒ずくめの魔術師…オーフェンが
弟子のマジクに問い掛ける。
オーフェンは年の頃なら20歳前後、
マジクは15歳ぐらいの紅顔の美少年という形容詞がぴったりの人物だ。
「なぁ、マジク。なんでクリーオウのやつさっきからボケーっとしてるんだ?」
「さぁ…もしかして次の爆発の為のエネルギーを貯えているんじゃ…」
「あ、ありえるな。近頃ちょっと暴走ぎみだったからな」
「光合成でしょうか」
「俺的にはあのエネルギーは光合成じゃ足りないと思うぞ」
「そうですよねぇ…今日も地形を少し変えてましたから」
勝手なことを言うオーフェン達を尻目にクリーオウは寝込んでしまった。
「お師様、クリーオウ寝ちゃいましたよ」
「そ、そうか?よし、これで今晩は殺人ディナーから逃れられたな。
マジク!即座に食事の用意だ」
「はい!クリーオウもタマには手を抜いてマトモな物を作ってくれれば
良いのになんで全身全霊で不可食物を作成するんでしょうね…」
大喜びで食事の用意にかかる二人だった。
☆ ★ ☆
「おい、クリーオウ。メシ出来たぞ…」
とりあえずスープが煮えたのでクリーオウを起こしに行くオーフェン。
じつはさっきジャンケンでマジクに負けたのだ。
この無軌道暴発娘は睡眠を邪魔したという
理由だけで何をするか分からない所がある。
「おい、クリーオウ…」
クリーオウはテントによりかかって平和そうに寝ている。
黒犬そっくりの子ドラゴンのレキも一緒に。
「のんきに寝てるなぁ…」
オーフェンは下手に起こすと危険なので、
しばらくクリーオウの寝顔を見ていた。
(よく見るとカワイイ顔しているな…)
というか黙っていれば良家の子女で通用するのだ。
黙っていたことなんて数えるほどしかないが。
そのよく喋る唇は軽く閉じられていて、
形の良い鼻はすーすーと寝息を立てていた。
オーフェンの目が下に移る。
成長を続ける双丘がそこにあった。
(けっこうムネもあるんだよな…)
ドレスに包まれたその部分は美しく盛り上がっていた。
さらに下は珍しくスカートに包まれていた。
スカートからは白い脚が突き出ていて、
柔らかい緑色の草の上に横たわっている。
(ヤリたくなってきた…)
ムラムラっとしてくるオーフェン。
手をクリーオウの方に伸ばして服に手を掛ける。
「お師様、何してるんですか?」
「うわわぁわっ!!!」
突然背後からマジクの声がした。
「…どうしたんです?」
「い、いや何でもない。ちょっとクリーオウを起こそうとして…」
「わたしがどーしたの?」
眠い目を擦り擦りしながらクリーオウが目を覚ます。
(…そうだ、マジクを忘れてた…邪魔だなこいつ…)
「いや…クリーオウ。メシだから起きろ」
「御飯…あーっ!!今日は私が作るって言ったのに!!」
「しょうがねぇだろ、起きないんだから」
「う゛〜…明日は私が作るからねっ!」
「分かった分かった、さぁ食うぞ」
☆ ★ ☆
クリーオウはぶつぶつ言いながらも食事を始める。
今日の晩御飯はパンと具のたっぷり入ったスープだ。
「折角面白い食材が手に入ったから新作にトライしてみようと思ったのに…」
「そうか…それは残念だったな。なぁマジク」
「そ、そうですね…いやぁ残念だったなぁ、僕もすっごく食べたかったのに」
「ということで明日の料理はマジクが倍食うそうだ、予約な」
ぐっ…パンを喉に詰まらすマジク。
なんとか嚥下してオーフェンを恨めしそうな目で見る。
「大丈夫よ、たっぷり作るから。二人とも倍以上食べれるわ」
今度はオーフェンがパンを喉に詰まらす。
マジクの顔が(僕だけ不幸にはなりませんからね…)に変化した。
☆ ★ ☆
「さてと…マジク。夜の特訓だ」
「え?そんな物ありましたっけ…」
「今夜から始める。さぁ行くぞ」
森の奥に入ろうとする二人を見てクリーオウが言う。
「また二人だけでどっかに行くのね、男同士なんてフケツよ」
「何を考えてるんだお前…」
気にせずに進む二人。
「我は生む小さき精霊…」
夜の森は暗く、そして湿っている。
オーフェンの作り出した光球が当たりを淡く照らし出した。
随分と森の奥まで来た所で止まる。
「さてと…このバンダナを目に着けろ」
「そんなことをしたら何も見えなくなりますよ?」
「当たり前だ」
不安そうにしながらも目隠しをするマジク。
それを見たオーフェンが縛りなおす。
「さぁ、お前の任務は朝までここに居ること」
「…寒いだけじゃないですか」
「精神鍛練だよ」
「はぁ…」
「じゃ、マジク頑張れよ」
立ち去ろうとするオーフェン。
「でも…一人でこんな所なんて…」
「大丈夫だ一人じゃない。この森にはいろいろと夜行性の肉食獣が
いるから朝まで退屈しないだろ」
「そうですか…って今お師様なんて言いました!!?」
「気にするな、じゃあ生きてろよマジク」
「お師様ぁ〜!!」
☆ ★ ☆
森から帰って来たオーフェンを見つけて、
剣の素振りを中断したクリーオウが声を掛ける。
「お帰り、オーフェン。ところでマジクの叫び声が
聞こえたような気がするけど何かしたの?」
「さぁな、大丈夫じゃねぇか?」
「ふーん…」
気にせず剣の素振りを再開するクリーオウ。
レキは素振りの邪魔になるのか、テントの中で寝かされていた。
(よし…邪魔物は居ないな)
彼女の背後に回り込んだオーフェンがそっと肩を抱く。
驚いたクリーオウが問い掛けてくる。
「…オーフェン?」
「やりたい」
「え?!」
手を前に回して抱きしめるオーフェン。
クリーオウの身体が一気に硬くなる。
「ね、ねぇちょっとオーフェン。これ何かの冗談って言うか…」
チュッ、チュッと首筋にキスをするオーフェン。
「あ…」
顔を赤らめるクリーオウ。
「オーフェン…」
オーフェンの手がクリーオウの双丘に伸びる。
「オーフェン、私ちょっと心の準備が…あっ!」
構わず胸を揉み上げるオーフェン。
柔らかく手に吸い付くような感触が欲望を駆り立てる。
「オーフェン、止め…ん"〜〜っ」
強引にこちらを向かせると最後まで言わせずに口を塞ぐ。
柔らかな唇が唇と重なった。
開いていた口から舌を侵入させてクリーオウの舌と絡める。
「んふぅ…うんっ…」
クリーオウの赤く上気した顔を見ながら口内を犯すオーフェン。
彼を引き離そうとしたクリーオウの手を左手で抑えると、
右手を彼女の背中に回して支えた。
にちゃっ…
唇を離すオーフェン。絡み合いながら離れていく舌と舌。
口から流れたよだれを舐め取りながらオーフェンは首筋を責め始める。
「あっ…」
自由になったクリーオウの口から流れてきたのはもはや拒絶の言葉ではなかった。
手で胸を責めるオーフェンの行為に甘い吐息を漏らす。
「キャ…」
地面に降ろされるクリーオウ。
オーフェンが背中のチャックを下ろす。
肩に掛かったドレスの紐を外して下着に包まれた上半身をあらわにする。
「や、やっぱりダメ…ん…ん!!」
またもやキスで口を塞ぐオーフェン。
唇を甘く噛んで責め立てる。
その間に彼の手は下着の上からクリーオウの胸を撫で、
指で乳首をつまむ。
「んん!!」
ちゃぷ、ちゅぷ…
また唇が離れる。
オーフェンのキスが唾液の跡に添って下に降りていく。
下着に辿り着くとそれをたくし上げて胸をはだける。
オーフェンの口は乳首の上まで降りると温かい息を吐き掛けた。
「あっっ…」
それと同時に突起に吸い付く。下で転がしながら優しく吸い上げる。
「はぁ…あぁっ!!」
快感に耐えようと硬く閉じられたクリーオウの目から涙がこぼれる。
ちゅっ…ちゅっ…
その小さな突起が吸い上げられるたびに
クリーオウの身体が悦びにうち震える。
地面に寝かされたクリーオウは脚を開かされる。
オーフェンはその脚にキスを繰り返しつつ、
クリーオウの秘所に近づいていく。
「あっ、あっ…」
太股を舐め上げて未到達の域に達した頃クリーオウが気付いた。
「やだっ…そこはっ!!」
クリーオウの抗議を無視して秘所に吸い付く。
さっきから続けられる淫事に、クリーオウのそこは愛液で濡れきっていた。
下着の上からでも分かるほど露に溢れたそこをオーフェンが吸い上げる。
「ああっ!!」
下着を通してでも強烈なその快感は彼女にとって初めての物だった。
身体中が未知の快感に震え、悦びの涙がブルーの双眸に溢れる。
「邪魔だな…」
オーフェンが下着を引き剥がす。
金色の恥毛に覆われた割れ目が姿を現わした。
まだ男を知らないそれは閉じられていたが、
溢れる愛液が内部から奔出し、内部への進入者を迎え入れようとしていた。
「…駄目…汚い…」
「汚くなんか無いさ…ちゃんと毎日水浴びをしているだろ?」
そう言うとオーフェンはクリーオウの割れ目を指で押し開く。
「嫌っ…見ないでっ!」
「綺麗だぜ…」
オーフェンの舌がクリーオウの中に侵入した。
「ひぁっ!!」
初めて内部に他人の肉体が入って来る感触は凄まじい快感を彼女にもたらした、
しかもそれが上下に蠢き、時にはさらに奥を目指して進んでくる。
「やだ…なんか…気持ち良い…ケド…よくわかんない!!」
初めてイキそうになるクリーオウ。
凄まじい快感の波に押しつぶされそうになる。
だがオーフェンはそれを見ると、すっぱりと秘所を責めるのを中止する。
「独りだけイクなよ…クリーオウ」
「はぁ…オーフェン…」
涙に濡れた目でオーフェンを見つめるクリーオウ。
手を伸ばしてキスを求める。
キスを交す二人。
「ねぇ…私のことが好きでしょ?」
「ああ…誰よりも。アザリーよりもレティシャよりも好きだ」
「嬉しい…」
オーフェンはズボンのジッパーを下ろすと自分の肉棒を引っ張り出した。
すでに硬く天を指して勃起っている。
それをクリーオウの秘所にあてがう。
「いくぞ…」
「うん、来て…」
硬い欲望の固まりが狭い割れ目を押し開くようにしてすすむ。
「痛っ…」
「大丈夫か?」
オーフェンが進むのを止める。
「大丈夫…来て…」
痛みの涙を目に溜めて堪えるクリーオウ。
(かわいい…)
それを見てオーフェンに親愛の情が溢れる。
またキスをすると腰をゆっくりと突き入れていった。
「あああぁぁっ!!}
狭くても充分に濡れたその部分はゆっくりと、
だが確実にオーフェンの物を招き入れていった。
全部がクリーオウの中に埋まる。
クリーオウの中は狭く、温かくてそれだけでイキそうになる。
「動かすぞ…」
「ゆっくり…してね…」
ゆっくり振動を送るオーフェン。
「ぁあ…」
段々と慣れてきたのか、動きに反応して声を上げるクリーオウ。
「気持ちイイぜ…」
「…痛いけど…ちょっとだけよくなってきた」
「そうか?じゃあ…」
動きを少しづつ強める。
「はあっ…はあっ…」
「あんっ…ああっ…」
呼吸が合う。
ピストン運動にあわせて快感がクリーオウに伝わるようになってくる。
オーフェンは既に強い締付けと充分に濡れた膣内の圧力で絶頂寸前まで来ていた。
「イキそうだ…」
さらに動きを早くするオーフェン。
「あ、あん、ああっ…来たっ…私もっ…」
「俺もイクっ!!」
どくどくとオーフェンの精液がクリーオウの中に放たれる。
熱い物が自分の中に広がるのを感じつつ、クリーオウも絶頂を迎えた。
☆ ★ ☆
グジュルルルル…
「な…何?そこに居るの…」
マジクが立ち上がる。
ギィググググル…
「ひぃ…」
ギャアアアアアッ!!
「うわぁあああああっ!!」
走り出すマジク。
ゴンッ!!
幾らも行かないうちに木にぶつかる。
「イテテ…くそぉ…こんなの取ってやるっ!
こんなことしてたら死んじゃうじゃないか」
目隠しを取ろうとして結び目に手を伸ばす。
「な…どういう結び方をしたんだお師様はっ!!」
慌てるが更にほどけなくなるだけだった。
グルグルル…
「うっ…」
グワァアアアッ!!
「どわあああああっ!!」
☆ ★ ☆
コトが終った後、テントの中で休もうとする二人。
「ねぇ、やっぱりマジクの変な声が聞こえたわよ」
「うん?気のせいだろ?」
「…そう…かな?」
「おやすみ」
「おやすみ」
「うああああああああっ!!」
マジクの悲鳴が森にこだました。
翌朝、精根尽き果てて森から脱出したマジクを待っていたのは
クリーオウの「体力回復スペシャル料理」とオーフェンの
「この特訓はしばらく続けるからな」という言葉だった…
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Page written by Eque Somatoya
Novels written by Souma Toriya