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ホヤとして
ホヤに出会い
ホヤとして
ホヤに迷い
ホヤとして
ホヤに傷つき
ホヤとして
ホヤと別れて
それでも
ホヤしか
愛せない

----------------------3/20/99

我輩はホヤである。名前はまだない。ずっとないだろう。海の岩にくっついている10センチくらいの肉の塊だ。全く動いてない様に見えるが実はその通りだ。でも一応動物の一種なのだ。これでも子供の頃は活発に動き回ったものだ。我々の子供時代はオタマジャクシと呼ばれている。カエルのオタマジャクシに形が似ているからだ。つまり、楕円形の頭と胴体、そして細長い尻尾を持っている。尻尾を動かしながら海の中をあちこち探検したものだ。とても好奇心旺盛だった。精力的だった。独創的だった。それが若者ってやつさ。そのなかで仲間たちや異性と出会った。そして結婚みたいなことをした。われわれの世界では仲間も異性も一緒だ。結婚も一対一じゃない。集団結婚だ。でもとにかく身を落ち着けたのだ。そしたら足に根がはえてきた。岩にへばりついて動けなくなった。体はどんどん大きくなって中には精子や卵が沢山つくられ始めた。一個しかなかった目も消えてなくなった。今するべきことは、水に流されてくるプランクトンを吸い込んで消化してその栄養で卵と精子を作ること。それから、それらを定期的に放出して周りの仲間と子供をつくることだけだ。もう動けないし何も見えない。好奇心も野心もなくなった。そんなものはなくても子供はつくれる。いや、ないほうがいいのだ。不要なものは消えてなくなるのだ。脳細胞もどんどん死んでいく。もう、、文章も、書けなくなってき、、た。、、ホヤ、が、、どうやって、、文章、、かくんだ、なんて、、、、ヤボなことは、、、いうな、、、、、よ、オレは、ヤボは、、きらいだ。、、、なんせ、、、おれたちの名前は、ヤボのはんたいだからな、、、、、、ヘヘヘ、、笑えよな、、最後の、シャレ、だぜ、、  じゃあ、な、、 、


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