其の壱『毒小人参上』

登場人物
雨宮沙羅沙(amamiya_sarasa)=この物語(real)の主人公。完璧二重瞼の美人さん
ゴンザレス=沙羅沙ん家の召使い。褐色の巨人でブードゥーな人
ゲレ造=そこら辺の毒小人
雨宮深雪(amamiya_miyuki)=完璧二重瞼のアワアワしたチビ。沙羅沙の妹
雨宮伽羅迦(amamiya_kyaraka)=沙羅沙達の父親
嘉神幻斗(kagami_gento)=沙羅沙の彼氏?
雨宮刹羅(amamiya_setsura)=沙羅沙のいとこ
あとは省略

新聞でよく分からない記事を見た。魔人が火野中学に降臨して、子供を魔真牙で惨殺したという。
で、次は大人が生贄ですか?ってのも、3日前から近所の春日井小学校が閉鎖され、何者かが立てこもったって噂なの。全くゲームじゃあるまいしー、、と他人面してられない理由が私にはあった。同じ時期に、彼氏が行方不明となったからだ。3日も経ったのに、どうにかならないの?って思うょね。それもそのはず、割れた顔の中からシュワ、、いや、なんだか学校には結界が張られてるってことらしい。アニメじゃないホントのことさー

あ、自己紹介がまだだったね。私は、雨宮沙羅沙・9月23日生まれのA型・身長は155cmの細身で髪は短めのロングかな。仕事は大学生をやってます。4回生で優等生だから、週に講義もほとんどないので暇々なのでした。見た目は、顔が浜崎あやに似てるみたい。ただ、よくある「どこが似てんのー」ってのじゃなくて「沙羅沙の方がずっとかわいい」って言われるのがポイント高し!かな。って、そんなのは聞いてないっか?今日は、ブルー系統のジーンズに白地のTシャツだったりしゅ。

話は戻って、、食堂で朝ゴハンを食べながら春日井小学校のニュースを見てると、黒のローブに身を包んだゴンザレス(褐色の巨人・精悍な顔つきでそれなりにカッコイイかも?)が言ったの。或る意味、余計なことを
「あー、あの程度なら数秒はムケルぞ」
そう、この一言がなければ、この物語は始まらずに『ガーーン!終了〜っ』だったのかな。
「む、ムケるものなの?結界って、、」
聞き返す私に、ゴンザレスは身振り手振りを交えて応えた。
「バナナの皮を剥くようなものだよ。いや、バナナかもしれない!あ、開けるね」
ぱぁぁぁんっ(乾いた音)
フォークが歩き出し思わずニヤニヤ♪しながら、ズボンのチャックを下ろす大男の後頭部を、スイクルデス(死神の鎌=延髄蹴り)が襲った。
「ヴゴォァ、、大人しくしてれば綺麗なのにー」
「うるさいっ!ゴンザレスは、黙って結界を剥けばいいの」
私は、こうしちゃおれない!って感じで、彼を助けに行くことを決意していた。こないだ、夢でプロレスラーにな、、じゃなくて、夢の中で変なオッサンが『HALはもう見たかい?、、いや違う、信じるものはあるかい?そう、だったらもう決まりだねっ』って言ってたからさ。
「あぃ、結界までお供するネ。ちょっと用意をしなきゃ」
ゴンザレスは、誰かに蹴られた頭をしきりにさすりながら、自室に戻って行ったみたい。
私の方は、妹の深雪(高2だけど、身長150cmないアワアワしたチビ。完璧二重瞼にショートカットが似合っているかなぁ)が、「深雪も付いてくっ」って言ったから困ったょ。遊びに行くんじゃないんだから、なんとか「ダメダメダメー」だって言い聞かせたや。
拗ねてたけど、家を出る時には深雪もちゃんと見送りしてくれたりした。
「待てぃ、若人!さてはあなた、私のファ、、いや、これを持っていきなっ。グァンばって☆ね」って、何だかパンパンに膨らんだ赤いリュックを投げ渡してきたの。中は食べ物かなぁ?、、どうにも可愛い妹だと思った。

近所の学校に着くなり、ゴンザレスが呪術で結界をムイてくれた。やっぱ長時間は難しいらしく、通り抜けるとすぐに閉じちゃったや。まぁ、『帰ることなど後で考えればいいっか』(楽天的過ぎるかも?)と思った。
けど、そうでもなかったかなぁ。
結界をくぐってからの見慣れた景色には、、所々に人の死骸があったからだ。だから、『帰ることよりもこれからどうしょー』な思考になったの。
で、不気味な空を見上げると、、いらっしゃった!なんか怪鳥(鷹ぐらいって大きさか)が。クチバシと爪は鋭く、目は変な輝きを放ってる。空を旋回しながら、獲物をみつけてニヤリと笑いまちた、、。さらに、隠れてたであろう学校の人たち大勢(20人ほど?)がやって来た。
「人だっ!助けてくれー」って。
それがトリガーとなったが如く、鳥さんが攻撃を開始!ツバを吐いて数人を溶かした。阿鼻叫喚の地獄絵図、日常の中の非日常なことになってきたや。
鳥は高く旋回して、第2波の攻撃態勢に入った。
「シャ、、ツバが来るっ!」私は、人を影にして避ける。避けながら見たのだが、鳥の目が一瞬光った気がした。きっと『射すくめの術=金縛り?』っぽい感じだ!何人かの動きが止まり、それみよがしに鳥が鉤爪とクチバシで強襲する。
第2波だけで、8割が死んだ。
つまりは、『次で決めないとヤバイ』ってことか、、などと、一瞬考えてる間もそこそこに、鳥さんのご審判が下りはじめた。
第3波の攻撃だ!私は必死で『射すくめの術を食らってしまい棒立ちのオヤジ』を持ち上げて飛び道具の盾とした(許してね、、見ず知らずのオヤジさん)。そして、続いて本体の急降下が来て、盾と化したオヤジに襲いかかる。私は、ここを逃さずパワースラム(プロレス技=相手の体を持ち上げマットに叩きつける)の要領で、鳥をオヤジごと地面に叩きつけた!、、これしかなかったと思う。一気に鳥をオヤジごと蹴りまくった!夢中で一ダース、二ダース、三ダース攻撃をかけたの。
我に返ったのは、、命の反応が消えたことを感じてからだったや。
私は息を整えながら、戦場を見つめて立ち尽くしていた。
鳥を倒すことは出来たけど、、オヤジにトドメを刺したのも私だったから。