scene3『あっちの呪い』

黒衣を纏う少年がいた。見た目は、メロンパンが好きそうな細身の普通に気が弱そうな少年だ。
「間に合ったか、、選ばれしものはいる。人間が選んだのは、私の復活であったということだ。だが、リアルはお前を選ぶだろうか?幻斗よ」

(夢でも見てるような、つもづだぜ)とアシュリンは思った。
(明日は何を食おうかな)とジーナは思った。
....。 多少まともな、アシュリンが慌ててみせる。
「世界を消し去っちゃって、ヤバイって!捕まるって、捕まる捕まるーっ」
手足バタバタで超元気予報さ
「慌てなさんな、アシュリン。俺と2人だけだし大丈夫だよ。明日に新しい世界を造るから、そこへ逃げよう」
「明日って何だよ?つーか、、なぁ」
「明日か?もう眠れないや!というぐらいクー寝して起きたら、朝さ」
朝って何だよ?って言いかけたが、アホらしいのでやめたアシュリンであった。

翌日(、、翌日なぁ)
「ん?、、んっ?!この味はっ」
昨日見たような、見なれた景色があることに驚くアシュリン。
気が付くと、ジーナの背負うリュックに首まで入っていた。
「お目覚めかい?それとも、もう1度寝るかい?シュッシュッ、おらぁっ」
ジーナは新世界を歩きながら、ワンツー&大振り右フックをして見せる。
「すげーや!ヒミ、、これが、薹霊の力なのか?!」
「それほどでもねぇよ。とりあえず、お前に新世界の言葉が分かるような能力を与えておいたよ。で、ヒサヤ大黒堂さ」
よくわからんが、きっと『ジ・エンド』と言いたいらしい。
「んで、どこに向かってるんだ?」
「ここではないどこかなど、どこにでもあるけれど、どこにもなにもない。みたいなー」
「訳ワカンナイが、、まぁいいか」
とか言ってると、ジーナの足が止まった。
W・グルーブって表札がかかる家の前だ。
「おし、着いたぞ!お前はここに入ってかわいくしてること。いいな」
「おっけー。だが、ボブば可愛くないぞ」
ジーナは、『ご自由にお持ち帰りください』と書かれたダンボールを門の前に置いた。ついでに、鏡をアシュリンに見せる。
「む!?顔が変ってる。それなりにかわいいかも」
「そう、寝てる間に変えてみたょ。んじゃ、そういうことで」
ダンボールにアシュリンを入れ、ジーナはちょい離れたところに身を隠した。

それなりに大きい家に、近所でも評判の美人姉妹と召使いが住んでいた。
「おはよー♪マーク」
背が低い、目が綺麗、知性的、、完璧超人だ。
、、なんて顔立ちのユキコである。妹の方さ
「おはようございます、ユキコ様。今日は、朝からでしたね」
背が低い、覆面、タキシード、、ただただ怪しい。
召使いのマークであった。
「そう、早起きは3文の徳だにょー。あれ、新聞は?」
「それが、どうも今日は休みみたいでして」
「嘘っ、祭日じゃないじゃん。ちょい見てくるにょ」
ユキコは、光る風のように玄関から出ていった。
「あぅ、かわいいっ!、、マーク、おねぇを呼んできてっ」
箱の中の黄色いクマみたいなのは、にっこりと笑った。
しばらくして、マークが眠そうな姉のキョウコを連れくる。
顔立ちは似ているが、ユキコとは対照的な感じで大人っぽい茶パツな美人さんだ。
「ほらっ、こんなの拾ったーーっ」
ユキコは満面の笑みで、アシュリンを箱ごと持ち上げてみせた。
とにかく元気、エモーション!みたいなー

「見事に決まったな!惚れ惚れするぜ」
ジーナは、時空を越えたドラマの幕を開いた。