scene4『わいるどえきすぷれす完成秘話』
ちょっとイビツな一家だんらんの図がそこにはあった。
「いやー、かなり美味しいね。うん」とジーナ
「そうそ、私が作ったの」とキョウコ
「む、、おねぇのウソツキっ(私が作ったのに)」とユキコ
「うーん、ゲレゲレーっ」とアシュリン
(・・・・パクパクパクパクっ)と黙々と食べるマーク
ちょっぴり前のこと。
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アシュリンがW・グルーブの門を越えた時だ。
ジーナは、一瞬の隙を突いてドラマに割り込んでみせた。
「うわー、可愛いなぁ」とジーナ
「でしょ、むっちゃかわいいよねー」
「普通なんじゃないかと、、」
ジーナの言葉に応えたのは、もち美人姉妹だ。
「ゲッゲッゲッ、、」
アシュリンはここぞとばかりに、はにかんだり微笑む。
「いや、そのベノムベアじゃなくて、あなた方ですよ。まじ」
ユキコは150cm以下、キョウコは152cmぐらいだろか?
つーか、確かにかわいいかも。そりゃ
「きゃー、かわいいだなんて」
「そう、名前も同じなんだけど、深口恭子に似てるってよく言われぷぁーっ」
(注・浜崎あや似な為、全然似てません)
ユキコが途中で、キョウコを突き飛ばしたのだった。
「この辺の人じゃないよね。生まれはどこ?(、、薹霊様?)」とユキコ
「もー、痛いってば!」
キョウコの反撃ネコパンチを、簡単によけるユキコ。
「宇宙の彼方からやってきた宇宙人でーす。いやー、空が青いねぇ。うーん、いいよねぇ!清々しいよ。今日は、なんだか暴れちゃおうかな?って気分なんだー」とジーナ
「さては、肉体労働者さん?」とユキコ
「ま、そんなところかな。せっかくだし、ごはんでもご一緒にどう?」
とか言いながら、玄関から家に上がるジーナであった。
「こらこら、当たり前のように上がるなー」
マークは、そう言うしかなかったっぽい
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「ごちっ、んじゃ行ってきまーす」
ユキコは、大学に行く為に家を出た。
「んじゃ、私はもうちょい寝る。バイトは昼からだしねー」
キョウコは、自分の部屋に戻った。
2人の姉妹が居なくなると、イビツさが急速に広がった。
なんたって、食卓を囲んで座るのは、、、覆面タキシード男,美形のお兄さん,チリトテチンだ(違
「あははははっ、、んじゃ、俺は働きに行ってきます。あ、これ連れて行くね!」とジーナ
「ゲッゲッゲッ、、」
「、、すでに、住んでるようなことをいってるし」
やはり、マークはそう言うしかなかった?
てけてけてけてってって、、(足音)
仕事を探しに出かけたジーナとアシュリン。
「ところで、どうしてあの家なんだ?そりゃ、美人姉妹だから嬉しいけどさ」とアシュリン
「気付かなかったのか?あの娘たちは、、ぬぅっ!?」
ゾクッとする感覚がジーナに疾駆けした。
少年だった、、173cmぐらいだろうか?ジーナは、自然と立ち止まる。
すれ違いざまに、少年はハッキリと「薹霊、メロンパン食べる?」と言った。
「何だと?!何者だ」
「ナニモ・野田?!」
ジーナとアシュリンは振り返る!
だが、もう少年の姿は見えなかった。
それから、首尾良くドカチンの仕事を見つけられた。
ジーナは、久しぶりに働いたものだ。
なんか、何年間も人間らしく生きてなかった気がした。
そして、昼休みー
「こうやって、べんとーをかっ込んでると戦場の狼の気分だよな」とジーナ
「ほんといい感じゲレー」とアシュリン
おまちかねのお弁当タイムだ。そこに第三者の声がした
「ゴハンは美味しいかい?幻斗にゲレ造」
言ったのは、今朝にすれ違った少年だ!横に賢そうな毒小人を連れている。
けど、ジーナとアシュリンに今は悪寒を誘う感覚はなかった。
「うめぇーなんてものじゃねーぜ!少年。この喜びは、大人になれば分るかもしれないね。分らないかもしれないね」とジーナ
少年は、おかしそうに笑った。
「あのー、、ジーナ。素直に応えるところじゃなくて、何だか本名を言い当てられたのだけど。たぶん」
アシュリンの言葉に、はっと我に返るジーナ。
「韓国だと!?ドウシテ、ワカッタ」とジーナ
「いや、それも反応が違うし意味が全く分からないって、、こいつは、朝にすれ違った少年っぽいよ」とアシュリン
少年、笑いつづけます。
「む、そういや似てるな。つっても似てるって言われても、彼が誰だかワカンナイね。朝に名前を聞いておけば良かったぜ!なぁ、アシュリン」
「いや、そうじゃなくてー」とアシュリンのつっこみ
少年、たまらず口をはさむ
「漫才は終わりだ。俺の名前はサノス、こいつの名前はゼロさ。君達と会うの2度目になるね。俺は良く知っているけどな」
言うなり、少年は朝と同じ気を放ち始めた。
「むわっ、ホンモノのモノホンか」とジーナ
「くぅ」とアシュリン
「教えてやる!俺は初代の薹霊さ」とサノスは言った
キョウコのバイト先はカラオケ屋だ。
「うし、今日もグァンばるよー」
昼の開店前の用意をしているところであった。
店は、美人のおねぇさんがいるってことで、目当てのファンが後をたたない
(って、なんか違うんじゃないの)
今日も、、
「へぇ、そんなに綺麗だったら、こんなところで働かなくてもよくない?」と前方から声が
「えっ?!いらっしゃいま、、、」
イスを拭いていたキョウコは、顔を上げる瞬間に側頭部へ痛みを感じた。
意識を失う前に見たのは、キョウコによく似てるが異質な雰囲気を持った美女だった。
一通り家の掃除を終えた召使いのマークは、お茶をしての休憩中だった。
(ピンポーンピンポーン、、)
チャイムの音にインターホンを取る。
「(む、誰だろう?)どなたですか?」とマーク
「ちょっと、ユキコさんのことで大事な話が有りまして、、」
モニターに映るのは、ブルー地の牧師服を着た褐色の大男である。
「今、行きます(何だって、、?)」
マークは、玄関の戸を開けて外へ出た。
「あんたがマークか?」
「!?そうだけど、先に名を名乗るのが礼儀ってものじゃないですか」
男は、しらじらしく左手を後ろに回し右手を肘から曲げてお腹の辺りに添えて、礼の姿勢を取った。
「私の名は、ゴンザレス。さぁ、神に祈りなさい」
「神って、ジーナのこと?」
ゴンザレスは、にやりと笑った。