W・グルーブ邸は、凄惨な修羅場と化していた。
無傷の牧師が直立し、ボロボロのタキシードを纏った血だらけの若者が方膝をついている。
どちらが優性か、あまりにも明らかだった。
「参ったよ!降参だ」
だが、今のセリフを発したのはゴンザレスからである。
「やりましたよ、、ユキコさん。覆面も剥がれたし、マークだって分からないかもしれませんけどね」
東南アジア系ではあるが、丹精な顔立ちの若者は力なく微笑んだ。
「俺もミユキを守る為なら、死んでるだろうな。気にいったよ、、よかったら、家でメシでも食おうや!」
ゴンザレスは、W・グルーブ邸を指差し、次にマークへ手を差し伸べた。
「やれやれ、人間ってみんなこうなのですか?(勝手に人の家に上がろうとするし)」
マークは、ゴンザレスの手を握り返し、立ち上がったところで気を失った。

、、大学でも、勝負は着こうとしていた。
こちらも見た目には、誰の目にもあきらかに一方的な優劣だ。
ほぼ無傷のサラサと、ボロボロの服のユキコ。
ただそれは、ユキコが雷系の特殊能力を防御し続けただけである。
「ま、参った、、放せっ」
ユキコの膝十字固めに、女神はギブアップした。
あらゆる、攻撃を読み切りサブミッション(関節技)に徹したユキコが、ついに勝利を収めたのだ。
「おほほっ、全ての女たちは私の前に跪くのよっ」と勝ち誇るユキコ
「なんか、超・ムカツク!(心で分かり合い、さらに心で嘘を吐ける存在。それがReal、、それが進化と言えるの?幻斗)」とサラサ
こうして、たぶんとんでもない闘いは、4勝0敗で幕を閉じた。

「すごーいすごーい、ザ・ムービーショウにゅ」
シャチョキャラットも拍手して感動していた。
「ユキコ!?大丈夫っ。あ、お前は私を襲った女!」
そして、今やっと姉のキョウコが駆けつけたとこ。
だが、そんなことはお構いなしに、、くだらない茶番が起ころうとしていた